「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2014年11月16日日曜日

芋掘り The digging sweet potatoes.

知人のKishidaさんから芋掘りを誘われた。もちろんぼくはすぐOKだ。
日曜日だし、身体を動かさないと固くなってしまうので、誘ってもらって嬉しいくらだ。
いつもKishidaさん夫婦からは育てた野菜を頂いている。隣駅の近くの畑まで歩いていった。
Kishidaさんの弟夫婦や孫娘もやってくる。

風もなく暑いくらいの快晴の日曜日の空にコスモスが咲いている。
 コムラサキシキブが大きな実をつけている。
黄色の食用菊が巣の物にして食べて下さいと咲いている。
菊の香りが良い。
ぼくは、生まれも育ちも釧路なので、芋掘りは馬鈴薯(ジャガイモ)だと思っていた。
連れ合いは「違う、サツマイモだ!」と云う。
サツマイモ堀は初めての経験なので、さらに高揚した気持ちになる。
先ず、伸びて広がっているツルを株元で切ってからその30センチくらい離れたところから鋤を入れて株を持って引き上げる。すると大小さまざまなサツマイモが掘り起こされる。
全部で150坪くらいの広さだろうか。Kishidaさん夫婦は二人で、種から苗を育てて畑に植えているのだ。大変な労力だ。定年後は大病を二つもやりながら、広い土地の家庭菜園に多くのものを植えている。
ネズミに齧られたイモが出てきた。
どんなネズミがこんな悪さをするんだ!と思っていたら、ネズミが飛び出した。
捕まえる。ん?ハツカネズミではなくアカネズミのようだ。ん?違う。
顔が長くないし、尾も短いハタネズミ亜科のネズミのようだ。
なんと、これよりも一回り大きなネズミも出てきた。捕まえたが、ビニール袋に容れる時に逃がしてしまった。隠れたところが分かったが見逃してやる。
今、この子は我が家でハムスタの隣で飼われている。
死んでしまうかと思われたが、今は跳び出しそうな勢いで跳ね回っている。
こん度はトカデだ。冬眠に入りかけたところのようだ。少し、動きが鈍い。
はい、収穫された二種類のサツマイモだ。
10時過ぎから始め、11時半に終え、休憩となり缶ビールを3杯も空ける。
汗が出たあとなので旨過ぎる。
今度は落花生だ。
カラスなどが落花生を掘り起こすので、カラス避けの網を外す。
一株一株、サツマイモの株を引き上げるようにスッコプを下に差し入れて株を引っ張る。
すると、地表に下りて地中に潜った落花生が着いてくる。
全部、株を引き抜いた後、地中に残っているものを今度は、畑に両膝を着いて十能で探し出す。
なんと、こうやって大きなレジ袋に2つくらいの量が獲れた。 
次回はサトイモが収穫するようなので、サトイモの掘り起しもやったことがないので、
やりたいと申し出る。
ぼくと弟さん夫婦は12時過ぎに畑を後にする。
3時頃、Kishidaさんが寄り、サツマイモ、落花生、ネギ、食用菊、ホウレンソウなどを届けてくれる。
早速、落花生を洗って茹でる。美味い!

2014年11月15日土曜日

札掛 モミ考証林

 昨日は、やまぼうしさんに誘われて札掛の考証林へ行ってきた。
札掛森の家の前のところにある駐車場に車を置くのではなく、県道70号線(丹沢林道)の空き地に車を置いた。
8:36、歩き出してすぐ考証林の案内板と道標がある。
8:59、布川に下りていき物見公園橋を渡る。この間ぼくはテン糞やイノシシ糞をゲットだ。
9:08、またも道標だ。この間にもテン糞ゲット。
9:14、道標だ。夏はヒルが多そうだ。
こんな様子のところの緩やかな登り道だ。
ハイキング道が整備され、しっかりしている。
9:15、なんと1分も歩かないでまたも道標だ。
つづら折りの道だからこのように多く道標を作っているのかな?
あるいは札掛森の家から誰もが気楽に入れるように作っているのだろう。
9:22、道標が続く。やまぼうしさんは一ノ沢峠にはすぐ着くから糞を探しながらゆっくり歩い手下さいと云う。ぼくは糞目となって歩く。これはやまぼうしさんの言葉で、キノコを探す時はキノコ目になると云う。
9:26、親切極まりないほどの道標だ。この尾根を上がると一ノ沢峠だ。
9:30、尾根に着いたが、もう少し。
9:53、ここが一ノ沢峠だ。
向こう側に尾根を歩いて行けば大山となる大山北尾根だ。
ここから左に下りると唐沢林道・黒岩となる。
ぼくらはフクロウの巣穴があった大木を探すため北尾根をさらに北上す。
が、目当ての枯れた大木は巣穴があった辺りから折れてしまっていた。
その折れ口のところに大きなサルノコシカケの仲間が出ている。
10:36、2年前には倒れずにあったようだ。
ぼくは下の折れた幹を探索したが、フクロウのペリットらしきものは見つからなかった。
残った、根元の方の丁度ストックのの辺りの内側がボソボソ柔らかいので、持ってきた園芸用十能で柔らかい木屑のような部分を掘り出してビニール袋に容れる。
後は、時間を掛け持ち帰った木屑のようなものを丁寧に調べるだけだ。
ナラタケはゲットしたので、ぼくはもう満足だ。
10:20、584のピークに「御料局 境界点」と記された境界石がある。
裏には「丙五一四」」、北側には「乙?花?代?号」とある。
10:55、一ノ沢峠に戻り、黒岩・唐沢林道方面に降りる。
11:03、唐沢林道に到着だ。このまま唐沢林道を行くよりも、
一ノ沢峠を越えて札掛けいくショートカットのコースになる。
すぐ左手に火打橋がある。
唐沢林道を黒岩方面に行くと、
11:03、黒岩0.4Kmの道標だ。ここを下ると唐沢に出て、唐沢と渡渉して黒岩となる。
ぼくらは林道を歩いて札掛方面へ。
途中の日向でお昼を食べる。
12:19、火打沢林道を通って。
12:53、布川橋を渡ってゲートの横をすり抜けて県道へ。
13:10、布川橋から車を置いた県道の場所はすぐだった。
地獄沢橋のところまで車で行き。
13:19、大山北尾根の登り口をSakaiさんに教えてもらう。
も一つは地獄沢沿いのゲートを巻いて保安官里道を行くと良いようだ。
これが昨日歩いたGPSの軌跡
○印は道標があった地点と最後の布川橋だ。










2014年11月14日金曜日

1ヵ月振りの山歩き The hiking for the first time in one month.

今日は、約1ヵ月振りに東丹沢の懐に抱かれてきた。
先月の蓑毛・大山・梅ノ木尾根・坊中歩き以来、右膝痛となり、それをかばって歩いたせいか左腰が痛くなり、さらに左太腿から腰にかけて電気が走る坐骨神経痛になっていた。

もう、歳なのだ。山歩きを控えた方が良いかもしれない。が、山歩きは精神が清々しくなる。
今日は、先月下旬にやまぼうしさんから「札掛のモミの考証林」行きを誘われていたのだ。

家を出たのが6時40分で、朝の通勤時間帯なので車が混んでいたが、約束の清川のコンビニの前に8時に到着できやまぼうしさんを拾い、役場前でSakaiさんを坂尻でIwasaさんを乗せる。
3人はお喋りが喧しい。

考証林行きは、ぼくは初めてだ。下記の石碑の近くに駐車し、山に入る。
すぐに布川を渡る。
 目的は一ノ沢峠付近にあったフクロウの巣穴のペリット採集であった。
しかし、その大木は無残に巣穴のところから折れていた。

しかし、ナラタケを見つけてくれ。ぼくがすべて持っていって良いという。喜んでゲットだ。
2ヶ所にあったので、ぼくはもうこれだけで山に来た甲斐があったと思った。
連れ合いと二人で夕食時に大根おろしを入れた味噌汁にして食べた。
乾いていたせいか、はたまたこのナラタケなんとモミの根元から出ていたせいか味は誉められたものではない。でも、ナラタケだ!
あと、3回分くらいある。明日はナスや他の野菜との油炒めにでもしてみよう。
もう、女性陣は「ワーキレイ、ワーキレイ」と声を張り上げている。
ぼくは、何故か紅葉を見ても寂しさや物悲しさを感じるが美しい綺麗という感覚が生まれない。
女性だと、物悲しさが美しいと感じるのかな?
リンドウの花が陽の光が当たっているので、しっかり開いている。
 この菊は?とSakaiさんに聞いたらシロヨメナとのことだ。
 女性陣がワーキレイ、素敵と云いながら写真を撮っているので、ぼくも一枚。
やはり、もの悲しい。

2014年11月11日火曜日

カモシカとイノシシの脛骨と腓骨 The fibula and tibia of Japanese serrow and wild boar.

昨日に引き続いて脛骨と腓骨だ!
今日は、上はカモシカCapricornis crispusの右の脛骨で下はイノシシSus scrofaの右の大腿骨と脛骨、腓骨である。

カモシカは脛骨だけで腓骨が無いのは山の中で白骨した死骸を見つけ、他の骨は拾い忘れたのかと当初は考えていた。しかし、猟期に射殺されたシカの解体後に残された骨でも同じように腓骨が見当たらないことからカモシカやシカには完全に腓骨が無いということが分かった。

今、無いと書いたが、腓骨が不必要な為に進化の過程で消失してしまったのか?
あるいは、脛骨と合体していったのかは不明である。

カモシカもシカもイノシシも鯨偶蹄目CETARTIODACTYLAであり、早成性の赤ん坊を産み、巣を持たない。違いはカモシカやシカは一腹一子だが、イノシシは複数子産む。
頭骨や食性でもカモシカとシカを類似しているが、イノシシとでは多くの違いがある。
イノシシは後ろ足を使って、自分の身体をイヌやネコのように掻いたりするのだろうか?
尚、恐竜はもとより、カエルやトカゲの脛骨と腓骨はバラバラだ。
脛骨と腓骨の問題はまだまだ時間がかかりそうだ。でも、形態学の世界ではもう既に自明のこととして明らかにされているのかもしれない。ご存知の方教えて下さい。

2014年11月10日月曜日

サル、ウサギ、ネコ、マングースの脛骨と腓骨  The tibia and fibula of Japanese macaque, hare, domestic cat and Javan mongoose.

今回も脛骨tibiaと腓骨fibulaを取り上げる。

①:ジャワマングースHepestes javanicus(奄美大島野生生物保護センターより)左の脛骨と腓骨
②:カイネコFelis cutusの子供(岐阜県各務原市在住の友人のK.W氏より)左の脛骨と腓骨
③:ノウサギLepus brachyurus(丹沢伊勢沢林道で)右の脛骨と腓骨
④:ニホンザルMacaca fuscata(千葉県富津市宇藤原で)右の脛骨と腓骨
③のノウサギの腓骨と脛骨は脛骨の中頃で合体しているが、①、②、④の腓骨と脛骨は
完全に離れている。
シカとカモシカの腓骨と脛骨は完全に合体している(次回)。
おもしろいことに、ウマの腓骨はネズミやウサギのように脛骨の中頃で合体しているようだ。
また、イノシシはシカやカモシカと同じ偶蹄類であるが、腓骨を脛骨は分離している(次回)。

ぼくは、直線的に勢いよく走るのに適した動物たちの腓骨は脛骨のウサギのように中頃で合体するか、もしくは完全に合体するが、足首を左右、前後に回転しなければいけないような生活をしている動物は腓骨と脛骨は分離すると思っていたが、この考えは間違っていた。
とくにイノシシは猪突猛進という言葉もあるくらいなので完全に合体していると思っていたのだ。
それが、ハタチガサワ林道で死んでいたウリボウの骨格と採取していたのをしっかり、改めて見てからイノシシの脛骨と腓骨は完全に分離していることが分かったのだ。

この脛骨と腓骨の分離か合体か何故中頃で合体するのかという問題も、動物たちの成長と行動生態に応じた標本を集めて整理してみなければ疑問は解けないかな?

2014年11月9日日曜日

ケナガクモザル  Long-haired Spider Monkey in the Edogawa Zoo.

先週の金曜日に専門学校の近くにある江戸川動物園に行ってきた。
ここには南米産の動物が多く、リスザル、ジェフロクモザル、ケナガクモザル、ワタボウシタマリンなどのサルもいる。ここでは、学生たちに動物たちの日周活動Daily Activityのデータをとってもらった。S.I君一人がケナガクモザルの今年生まれのメスを追跡しながらチェックシートに記録していた。

ぼくも主にケナガクモザルAteles belzebuth を観察。
下の写真のように長い尾で自分の体重を支えることができるのはこのクモザル属Atelesだけだ。
他の尾の長いサルたちはこんな芸当はできない。
尾の腹側には毛が無くて滑り止めの尾紋がある。
細い針金の上も長い尾がバランサーとして役立ちスイスイ歩くことができる。
ニホンザルはこんな芸当は難しい。
お尻の下にペニス状のものが下がっているのがわかるだろうか?
クモザルやリスザルなど中南米の広鼻猿の仲間のメスのクリトリスはすごく大きく
ペニスと見間違う人が多い。
尚、アフリカのあのハイエナのメスもオスと同じような大きさのクリトリスを持っているので知られているね。
左のお尻をこちらに向けて歩いていくメスのはハッキリ分かる。
中央の個体はオスである。クリック拡大。
右手の指を怪我したオトナメスがいた。
その個体の怪我した指を皆興味をもって、しかも舐める。
ニホンザルで指の怪我にこれだけ多くの他個体が興味を持ち、しかもその傷口を舐めるという行動は観察したことがない。
クモザルたちの手には親指がない。左のオトナメスの右手と右足をクリックして見て!

親指が欠如したり、他の4指から離れてついているサルたちはアジア・アフリカに棲む
狭鼻猿にも見られる。欠如していたりイボ状になっているのはラングールやキンシコウなどのコロブス亜科のセミブラキエーション(腕渡りに似た行動)する仲間たちだ。
チンパンジーやテナガザルなどのブラキエーション(腕渡り:ぶら下がって両手を使って移動すること)をするサルたちは親指が他の指から離れている。
これは、枝から枝へブラキエーションする時に、親指が邪魔になるために欠如したりイボ状になったり、他の4指から離れたと考えられている。

2014年11月5日水曜日

ジネズミ、ヒミズ、カヤネズミ、ハタネズミ、アカネズミの後肢の骨 The bones of hind leg:the fusion beween tibia and fibula.

フクロウのペリットから出てくるモグラやネズミ小哺乳類の骨を見ていて、
肩甲骨や上腕骨でも動物たちを見分けられるのではないかと思い始めてきた。
取り敢えず、今のぼくにとっては一番関心が高い大腿骨と脛骨・腓骨について並べた。

先月3日、9日と大山付近を歩き、その後学校からの帰路一つ手前の駅で降りて35分かかって帰宅してから、右膝に異様な違和感を覚え翌日は痛くなった。17日の大山山頂までの丹沢実習の時も電車に乗った時も痛かった。いつもなら自分の気持ちの持ちようで痛みもなくなるのにと思って、バスに乗った。蓑毛から登るので痛みがひどくなったらヤビツ峠で止めようと思っていた。
が、歩き出すと痛みをまったく感じることなく、大山山頂から梅ノ木尾根を通って坊中まで歩き通すことができた。翌日から寝ていても痛く整形外科に行こうか迷った。
でも、整形外科に行ってもレントゲンを撮られ、変形性膝関節症と診断され、一時凌ぎの理学療法を受け、練り薬か貼り薬が処方されるだけだ。

今回は両膝ではなく右膝だけなのでまだましだ。
いずれにしても痛くても歩かなければ筋力は弱り、好きな山歩きもできなくなる。
さらに、山歩きは身体中のあらゆる筋肉や運動骨格を動かすので、ストレッチ効果もある。
ぼくは、子供の頃から身体が硬く、前屈も両手の指先が辛うじて床に着くくらいだ。
足首も硬く、その上にもう40年以上普段靴として登山靴を愛用しているため、さらに足首が硬くなってしまった。
そんなこともあって動物たちの足首や膝の状態を知りたくて、トガリネズミ目と齧歯目の大腿骨と脛骨・腓骨を取り出して並べてみたのだ。
上部は大腿骨で、下部は脛骨と腓骨、全て右のものだ。
①:頭骨からジネズミと思っていたが、これだけがちょっと違うのでアップした。これは何だ?
②:ジネズミ
③:ヒミズ
④:カヤネズミ
⑤:ハタネズミ(霞ヶ浦産) 腓骨が脛骨の部分から折れてしまった。
⑥:アカネズミ
ここに載せた脛骨と腓骨はどれも脛骨の中頃(脹脛の辺り)から合体している。

次の⑦、⑧、⑨の大腿骨と脛骨、腓骨は、
⑦:モグラ(千葉産)
⑧:アメリカモモンガ(専門学校の学生から死体をもらう)
⑨:リス(isa隊員から)

⑦のモグラの脛骨と腓骨だけが脛骨の中頃から踵近くまで合体している。しかし、⑧、⑨のリス科の動物たちは脛骨と腓骨は合体していない。
これら①から⑨の中で、⑧と⑨は樹上を動き回っているリス科の動物だ。樹上を動き回るには足首が硬くては枝を押さえたり、幹の昇り降りの時も自由にある程度の回転運動ができなければいけない。脛骨と腓骨との関係は上肢の橈骨と尺骨の関係である。全ての動物たちにとっては手首が自由に可動しなければ、食物を押さえたりできなくなる。そのため、下肢の脛骨と腓骨のように合体してしまった動物は少なくても日本に生息するネズミ類ではいない。

④のカヤネズミはカヤを登ったり降りたり、隣のカヤに移動したりしている。そのため、カヤネズミの脛骨と腓骨は合体しているのでカヤ場の中では移動しづらいであろう。
今、ふと思ってカヤネズミの脛骨と腓骨をあらためて見直した。
すると、次の写真にで分かるように④の脛骨と腓骨は筋肉でいうと脹脛の辺りで、合体しているが、膝や足首の方に離れるにつれて分離している。
これなら、カヤ場のカヤの葉や茎からでも足首が前後左右に動くので動き回ることができる。

日本産のトガリネズミ目のモグラ科やトガリネズミ科の動物たちの全ては脛骨と腓骨が脛骨の中頃から足首の方まで合体している、しかし、齧歯目のリス科は分離しており、ネズミ科でもカヤネズミは脛骨の中頃で合体するだけだ。

脛骨と腓骨がアカネズミのように脛骨の中頃から踵まで合体しているのは、ウサギたちが知られている。さらに、脛骨と腓骨が全て合体してしまって脛骨だけのようになっているのが、カモシカやシカの仲間だ。
脛骨と腓骨との関係から下肢の進化のようなことを考えている。

2014年11月3日月曜日

ハツカネズミからの考察   The consideration from a Mouse.

Yabeさんからメールがあった。
飼いネコがハツカネズミを生きたまま捕まえてきたので、必要かどうかを問うものだった。
最近の家の周りでハツカネズミがいるなんて!もちろん欲しいとレスする。

Yabeさんの家は我が家と直線では1キロちょっとしか離れていない。
我が家はもと畑作地であった所に作られた新興住宅地にあるが、彼の家はもう江戸時代から何代にも渡って続いてきた家である。お屋敷という言葉が当てはまる。
樹木が鬱蒼と茂る広い庭には、タヌキの巣穴があったり、ハクビシンがいたり、裏庭には小川が流れカワセミまでいたようである。

広かった庭も区画整理の対象になり、中央分離帯のある4車線の道路がつくられて、
悲しいほどに様相がすっかり一変してしまった。

それでもまだ、ハツカネズミが生息しているんだ、嬉しい限りである。
このハツカネズミ君、ネコに生け捕りにされ、この発泡スチロールの箱に容れられたが、
翌朝、Yabeさんが箱を見たら「もぬけの殻」だったようだ。
きっと、このネズミ君はたくさん子孫を残すことだろう。
オメデトウ!ガンバレ、ネズミ君!とエールを送りたい。

ハツカネズミは独特の匂いを発するので、家の中で逃げても逃げ込んだ部屋はその匂いがするので、見つけ出すことができる。カーテンの隙間に入ってもその匂いでわかってしまう。
ハツカネズミもドブネズミもぼくらはネズミと呼ぶが、英語ではハツカネズミはMouseで、ドブネズミはRatと区別している。
さらに言えば、野山にいるハタネズミやスミスネズミ、ヤチネズミもネズミと呼ぶが、英語ではこれらはハタネズミ亜科のネズミはレミングを除いて全てVoleとなる。ちなみにネズミ亜科のアカネズミやカヤネズミなの小さなネズミは全てMouseだ。
さらに、トガリネズミやジネズミはShrewだ。

アフリカに初めて行ってスワヒリ語を学んだ時、鳥もコウモリも区別しないでスワヒリ語でデゲと云うし、さらに飛行機までデゲと云うことを知った。
当初はアフリカ人たちは鳥やコウモリも区別できない人たちなんだと思った。
このぼくの浅はかなな考えをネズミに当てはめるならば、日本人は英語圏の人とは違って
ドブネズミも、ハツカネズミもアカネズミもスミスネズミもましてや
ジネズミも区別できない人たちということになる。
言葉というのは、その言葉が生まれた風土と密着したものだ。
日本人は稲作と漁労に関しての言葉が豊富だ。
一方、欧米の人たちには牧畜に関して多様な言葉がある。
その風土と歴史の違いが、日本と欧米の動稙物への興味の違いとなっているように思われる。

2014年11月2日日曜日

見事なツキノワグマの足跡  Amazing tracks and trails of a black bear!

長野の林業に従事したいと思っている女子学生のT.Nさんから
ツキノワグマUrsus thibetanusの足跡写真がメールに添付されてきた。
知り合った清川村で林業をやっているK氏が今年の8月23日に撮ったようだ。

これほど見事なツキノワグマの足跡写真は見たことがない。
前足と後足、右足、左足が分かる。
これはどういう歩き方をしたのだろう。
クマは後足は踵を地面に着けて歩く蹠行性だが、前足は踵を少し浮かせて歩く半蹠行性だ。
左右の後足のすぐ後ろに左右の前足が並んでいる。
ジャンプして、ジャンプしてジャンプして移動したと思われる足跡の着き方ですね。

撮影者の手?と比べると後足の長さがヒトの手よりもはるかに小さいですね。
つま先から踵までの長さは15、6センチくらいかな?
オトナのクマになるのかな?
上が後足で下が前足だ。
今、手許にあるMark Elbroch,2003の"Mammal Tracks & Sign " A guide to north American species
StackpoleBook社では、北米に棲むトガリネズミからクマまでの動物の足跡が出ており、
しかもその足跡や歩幅の大きさの性・年齢別の違いまで載せている。
博物学や動物学の奥の深さを感じる。

このクマの足跡写真の使用を許可してくれた清川村のK氏に感謝します。

2014年11月1日土曜日

ムササビのカヤの実の食痕  The feeding signs of the stinking cedar's nuts by Japanese giant flying squirrel.

専門学校の2年女子のA.Tさんは長野県の林業組合に就職希望だ。
狩猟の罠の免許を取得し、動物解剖が上手で、骨にも詳しい。
その彼女が授業後、カヤの実の食痕を見せてくれた。
高尾山で見つけたとのことだ。
これらカヤの実が散在していたようだ。
散在していたならムササビの食痕だろうと応えた。

彼女から質問があった。
齧歯類のリス、ムササビ、モモンガ、さらにはアカネズミやスミスネズミやヤマネの
食痕の違いや特徴を教えて欲しいと云うのだ。
果実や食べた物が樹上になっているものか地上に落ちたものか、さらには
上のように歯型があればそのサイズで検討をつけられるだろう。
リスやネズミたちは、木の新芽や樹皮や葉、実、花、蕾、根などや
さらにはさまざまな樹木の種子を食べる。

日本に生息する齧歯類のさまざまな食物のフィールドサインとしての食痕を
少しずつでも明らかにしたいものだ。それにはtake隊員のリス、bluetittitさんのカヤネズミのように一種類の動物を何年も熱心に追うような人が現れなければいけない。