「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2008年12月7日日曜日

湯河原野生動物探検隊

7日、湯河原野生動物探検隊の集まりがあった。

真鶴駅前で植物写真家のisa隊員とtaka隊員の二人と落ち合い、林道へ向かう。すぐいけると思ったのが、ショートカットしたつもりがそうではなく、藪をつき抜けたり、道に迷ったりして、2時間半以上もかけて林道にたどり着く。「愛の鐘?」がある見晴らしの良いところで、海で仕事中のtake隊員に、のどかに浮かんでいる5、6艘のどれに乗っているのか携帯で尋ねる。

下の写真はisa隊員から教えてもらった、ノササゲである。この鮮やかなに青紫色の鞘に魅せられた。今まで山を歩いていて、ノササゲに気づいたことがなかった。ぼくにとっては新知見ともいえるマメ科の植物との出会いである。
湯河原の山や丹沢の山を40年も歩いているのに、この綺麗なノササゲの鞘に気づかない。
たくさんのことを目にしているのに全く気づかないでこれからも生きていくのかと思うと、残念である。
新しい知人を得ることによって、自分の目が開かれた。
植物写真家のisa隊員とtaka隊員は夫婦である。

泥足でイノシシが林道を横断する場所が、数箇所あり、道路が汚れている。横断する前に少し躊躇するのだろうか?道路の端を行ったり来たりしているのか?少し汚れている。

2008年12月6日土曜日

とうとうサルに出逢ったが、、、、!

今朝は5時半に起きて、パン2枚とハム2枚とサラダ菜とコンソメスープの朝食をとり、弁当をザックに容れて8時半に宿泊している廃屋のような古い農家を出る。
石切場の址の地下へ通じる竪穴をとおり、コウモリたちを見た後、大崖、石射太郎、台倉を廻って宇藤原の宿泊にしている古い家に着く。
部屋の中を掃除、整理整頓して、宇藤原を後にする。 宇藤原を過ぎて歩いていて休耕田跡にジュズダマやガマの穂があったので写真を撮っていると、オスザルの声。来た方を振り返ると北方の林の木が揺れている。オスザルが一頭いる。近づいていって観察したいが、バスに間に合わなくなる。

オスザルの木揺すりをしながらの「ガッガッガ」という声を聞きながらバス停まで急ぐ。
オスザルが一頭、樹上にいる(クリックすると拡大します)。久しぶりの発情オスの「ガッガッガ!ガッガッガ!」の声を聞いたし、写真を撮れたので嬉しくなって、学生たちを追い越してトップにでる。後ろ髪を引かれるが、バスが1日に5本もないので仕方がない。

2008年12月5日金曜日

千葉実習1

千葉県富津市宇藤原にある農家に泊まっての実習
宿泊先へ向かう途中でニワトリを4羽もらう。
ぼくが見本として2羽を潰してから、他の2羽を学生たちにやってもらう。
二羽を殺したところで、もう食べきれないだろうと思い、裏のお家に引き取ってもらおうと持って行くが、おばあさんは「家にはたくさんニワトリがいるので要らない。可哀相だが皆で殺して食べた方が供養になるよ」ということで、しぶしぶ持ち帰り、最初は男子が、次に女子がやる。
皆、首を切られて死んでいくニワトリが可哀相で戸惑いがちであったが、とうとう4羽をやる。

2008年12月4日木曜日

新宿・横浜・江ノ島が見える!

高取山から
朝靄の中の新宿副都心
横浜港みらい仏果山から細尾根を下るところで、江ノ島
いつも山歩きで持ち歩いているLumix(Panasonic)DMC-F28、2006年に買った最初のヤツは翌年の梅雨時のヤブコギで濡れて壊れ、2台目である。すごく軽くて、ぼくにとっては重宝している。
上は最大の12倍で撮った。三脚につけ自動シャッターでやればもっとイケルだろう。
しかし、やはり一眼レフが欲しくなってきている。

森林整備・管理という公共事業

昨日は、1年3ヶ月ぶりの仏果山・高取山であった。
先日のサル調査で出逢わなかったサルの群れを求めて登ったのだが、空振りに終わった。が、仏果山から経ヶ岳への細尾根で、最後の力を振り絞って咲いているリュウノウギクがあった。 東丹沢の山麓は、数年前から新たなシカ柵とハイキング道路のような新たな道が縦横に作られてきた。
それが、仏果山に来て森林整備用管理道ということがわかった。
40年前の山の管理をする人たちの道は赤布や赤ペンキと、林班の番号を記した棒杭だけだった。
ぼくにとっては、こういう道はありがたく利用させてもらうが、下のような立派な道が森林管理に必要なのだろうか?
野山を歩いたことのない整備管理者に歩いてもらうために作っているのかな?どこかの土木工事業者にお金を落とすための公共事業ではないだろうかという疑問が出てくる。
シカ柵は、ぼくのような山歩きの自然愛好家にとっては厄介物である。 尾根を歩いているとシカ柵にぶつかる、斜面を下るとシカ柵だ、迂回するのに柵に沿って歩かなければいけない。
何を防御するためにシカ柵を張り巡らしているのか判断にくるしむ。
以前のシカ柵は、シカによる食害から人工林を守るということがわかった。
しかし、今、建設している柵は何のための柵なのだろうか?
この柵も公共事業によって業者を潤すだけのものではないだろうか?

2008年12月3日水曜日

6月8日の写真名の誤りを訂正します

6月8日:「続)梅雨の晴れ間の丹沢山麓」でアップした写真のヘビは、ヒバカリではなく、シマヘビの幼蛇であるとバッジーノさんから御指摘を受けました。
バッジーノさんに御礼を申し上げるとともに、このアップを見た皆様にあやまりたいと思います。
バッジーノさん、これからも宜しくお願いします。

慌てん坊のテン


今朝、5時半に矢部さんの車に乗って丹沢へ。
仏果山登山口前に車を置き、仏果山を目指して登る。すぐ、2頭のメスジカに出逢う。
警戒音をどうして出さないのかと思ったら、警戒音を出し始める。
宮ヶ瀬越えから高畑山をピストンし、仏果山へ。
登り始めは少し、暗かったので寒かったが、陽が出てきて暑いくらいである。
タヌキのタメ糞やテン糞が落ちている。どれにもマメガキのタネが入っている。
土山峠へ下りる途中にテンが杉林を翔けていくのを見る。
上の写真はテン糞である。
マメガキの皮とタネ、それに赤いアズキナシの実が入っていたので、その写真を撮って、糞を崩す。アズキナシは全く消化されないで、俵型の実のままであった。
サルを含めて、果実を食べる哺乳動物たちは、果肉はかなり消化できるが、果皮は消化できないで糞として排出される。
アズキナシやウラジロノキの果実はちょっとぼけったようなリンゴの味がして、美味しい。この糞をしたテンはアズキナシの実を噛まないで丸飲みしてしまったために、養分を摂取できなかっただろう。サルナシやマメガキだと大福豆くらいの大きさがあるので、噛むために皮が破れて果肉を消化できるが、アズキナシの実は小豆くらいの大きさなので丸飲みしてしまったのだろう。この実を噛まずに大量に食べると消化できなくなて下痢になるだろう。きっと、この糞をしたテンは慌てて飲み込んだのかもしれない。

2008年12月2日火曜日

嘘と本当の認識の世界

実家(釧路)の幼稚園の子供たちにゾウさんの絵を描いてもらった。
上から年少児(3歳)、年中児(4、5歳)、年長児(5、6歳)の描いたゾウの絵である。
発達に応じて、ゾウの輪郭がしっかり描けている。年長児では足の蹄まで描けている。
共通しているのは、皆、長い鼻が描けていることだ。
子供が成長に応じて見えている世界があるのだが、ゾウでは、大きな身体と長い鼻と大きな耳が共通して認識されているようだ。

しかし、ゾウには長い牙がある。これを描いた子は一人もいない。
アフリカゾウは両性とも長い牙をもつが、日本の動物園で飼育されているのは大抵がアジアゾウであり、アジアゾウはオスは長い牙をもつが、メスのは短い。

一人くらい、牙を描いて欲しかったのだが、動物で飼育されているアジアゾウも長い牙は危険ということだろうか?短くカットされている。

また、童謡の「♪ぞうーさん、お鼻が長いのねぇー♪」という歌詞も長く大きな牙については触れられていない。確か、タイやビルマの子供が描いた絵ではゾウが森などで働いている姿には牙がしっかり描かれているように思うが、どうだろうか?

さらに、年中児や年長児になると、ゾウの口を赤く塗っている。
これは、事実はそうでないのに、年中児になるにしたがって母親の唇の色がインプットされて、ゾウの口まで赤いと思っている。

ヒトは、周囲から教育されて様々なことを認識していくようになるのだが、純粋な子供の目からゾウを見るというだけでもウソがはいってくる。ましてや私たち大人は偏見の塊のような見方しかできていないかも知れない。経済学者や政治家が話していることの真価を判断するのは、何らかのしっかりした基準を持ち合わせない限り難しいことになる。

2008年11月30日日曜日

資源の節約

これは、ぼくがタンガニーカ湖、湖畔の家に住んでいた時の、ドラム缶の風呂、その右奥にトイレがある。風呂の前にはパイナップルが育っている。
風呂に入るのは週一回であった。
他は、タンガニーカ湖での水浴びである。
ドラム缶に70%くらい容れた水を沸かすには、一抱えもあるくらいの焚き木を必要とした。
焚き木は湖岸に打ち上げられた木や、裏山で見つけた枯れ木を利用した。
が、1年もしないうちに裏山の枯れ木は取りつくしてしまった。
隣の村で売っている炭を買った。
しかし、この炭は人々が山に入って木を切り出して作ったものであり、伐採によってますます乾燥化が進んでいくことになるので、炭を買うのをひかえた。

毎週の山から戻ってくるときに、手頃な枯れ枝があれば拾ってくるようになった。
枯れ枝一本でも大事な燃料としての資源であり、知人が泊まったときは、湯が冷めない内にお風呂に入ってもらった。

子供の頃、薪や石炭で風呂を沸かしていた頃も、いちど湯が沸いたならば、「出たよ~!」と大きな声をあげて、自分が出たことを家族の者たちに知らせ、湯が冷めない内に次々に家族の者たちが入った。風呂を沸かすのは週、2、3回?だったと思う。
それが、今の我家はどうだ!
風呂は毎日沸かし、湯が冷めない内に次々に入るわけではない。
風呂は自動で冷めればスイッチが入って温めてくれる。
8時半頃ぼくが入ってから、娘は12時過ぎに入る。
その間、何度スイッチが入っているかわからない。

可能な限り、短時間で家族の者たちが風呂に入ればすごい資源の節約になり、炭酸ガスを排出する量もかなり減らせると思うのだが、、、、。と書いてきて、ぼくが風呂に入る時間を寝る前の11時半頃にしようと思う。
車もそうだが、便利になることは資源を浪費し、炭酸ガスを多く出すことだと分かる。

浅草の酉の市

知人の奥さんの実家が浅草ということで11月29日の酉の市に誘われた。

浅草は三度目だが、夜の浅草は始めてだ。
すごい人、ひと、ヒト、人である。
不景気のため、例年にない混みようのようだ。
先ずは、雷おこしを買い、屋台に座って鮎の塩焼きと焼き鳥、焼き豚などでコップ酒。
威勢の良い掛け声の中を押されるように歩いて、さらに別の知人3人と落ち合い、日本語ペラペラのアメリカ人まできて、店の前にできたビールの箱の特設の椅子に座って、飲み、食べる。
時計が11時を回っているのに気づき、慌てて上野までタクシーで。
始めての酉の市、日本のお祭りの活気をもらって帰ってきた。

2008年11月29日土曜日

増えてきた中高年のバードウォチャー

5時半に家を出て、矢部さんをピックアップして丹沢へ向かう。
宮ヶ瀬ビジターセンターの通りで、タヌキかアナグマの轢死体を見つけ、車を降りて確認するとネコだった。頭がつぶれていた。
車を置いて、金沢林道を歩く。

野鳥観察の人に聞き込みを行い、林道終点まで行く。サルナシと昆虫を食べていたイタチの新鮮な糞を帰りに見つける。行きはなかったので、ぼくらが通り過ぎた後、イタチが出てきたことになる。
以前、ここを歩いた時もこの足跡はなかった。サルがきているのだ。恐らく、ハナレザルだと思われる。
もうかなり寒く、軍手をしなければストックをもつ手がかじかむ。
ガマズミの赤い実も萎れはじめて、食べると発酵した酸っぱさがあった。
冬鳥もたくさん飛び廻っている。
帰路には、数組の鳥の写真を撮る夫婦連れ、中高年の人たちに出会った。
この最近、ますます中高年の山歩き、鳥の写真を撮る人、自然に親しむ人が増えてきた。
皆、大きなレンズを持って歩いている。
哺乳類の観察者がいないのがちょっと寂しい。
テレビのニュースで取り上げられるサル、クマ、イノシシ、シカは悪者、害獣としてだ。
小鳥は綺麗だし、可愛いが、哺乳類に出逢った時の感動は他に変えがたいものがある。

2008年11月28日金曜日

秋の丹沢サル調査(5)サル糞

サル調査が終わった日の夕方、夕食会の席上で調査で採集した糞をいただいた。
今日、午後に、あらためて糞をみた。
写真の糞は先日のサル調査で②班の人たちが採集してきた糞である。
クリックして拡大するとわかるが、無数のタネが含まれている。
このタネはサルナシのタネだである。
姿、形もサル糞であるのに、タヌキ糞であると失礼で誤まった見立てをしてしまった。
これは、④班が持ってきた糞で、キツネのものである。
これら二つの糞は現在ペットボトルに容れて水に浸しているので、明日になれば内容物についての結果をお知らせできる。
このところ、5時になるとウィスキーをオンザロックでダブルで2杯飲み、その日の疲れを取り去るようにしている。カリット酔って、スキット醒める。この頃ウィスキーになった。夕食時はビールです。

2008年11月27日木曜日

秋の丹沢サル調査(続々々)不思議なミヤマシキミ

ミヤマシキミ:緑色だった実が秋になると赤く染まる。この葉にはスキミンが含まれており、食べると麻痺、痙攣症状がでるようだ。このスキミンは殺虫剤にも使われるようだ。しかし、赤い実のついている葉は何者かに食べられた痕があるし、右上の葉はカモシカに食べられてしまっている。

カモシカはこの葉や実を食べてちゃんと消化・吸収し、スキミンでお腹の中の寄生虫を殺してもらっているのかもしれない。
ここでは、薬草や毒のことを問題にするのではなく、このミヤマシキミ実をつけていれば、蕾もつけている。 これは、別の株、蕾というか、もう少し花が開きかけている。
牧野の新日本植物図鑑(保育社)では、開花するのは4、5月だとある。
地球温暖化のせいで狂い咲きしようとしている株があるということか? ぼくは、たまたま今年に実と蕾の混在に気がついた訳ではない。箱根湯河原のサルを追っていた時も、真冬に赤い実をつけた株も見たし、蕾をつけていた株も見た。尾根上で半分くらい雪に埋もれたミヤマシキミの青い葉を思い出す。但し、写真は撮ってない。
ミヤマシキミの花は、春に咲いてその秋には赤くなるのだろうか?

ぼくには何とも不思議なミヤマシキミだ!

2008年11月26日水曜日

サルナシの味

今日は、久しぶりに高畑山(766m)に登った。

吹風トンネルをでたところの駐車場に車をおき、宮ヶ瀬霊園の前の斜面にとりつく。
登り口の獣道は間もなく消えて、ほとんど直登であった。
尾根について、大型犬を太らしたような大きさの三頭のイノシシに出会う。
彼らは、ぼくと矢部さんに気がついて逃げる。3~5秒くらいあったので、写真を構えていたら撮ることができた筈だ。しかし、このデジカメでは無理、シャターを押してもタイムラグがあるので、やはり構えていても写せなかっただろう。
シカの警戒音が連続して聞こえるところで、朝日を浴びながら小休憩し、テルモスの熱いお茶を飲む。
御殿森の頭を巻くようにして登山道へでる。

丹沢山までの道は高畑山のところで、まだ通行禁止となっている。ここで矢部さんと別れて、ぼくは通行禁止の道を通って、遠回りして高畑山へ登ることにする。
(下の立て札は、丹沢山から下ってきたところにあるもの) 通行禁止にしているのは、架けてあった橋が落ちたためだ。しかし、山側を巻いて通る踏み分け道がしっかりとできている。この看板はもう全く必要ない。神奈川県自然環境保全センターはもう1年以上も遠回りを勧めている。

シカの4頭のメスグループに遭遇する。が、彼女等は警戒音を出さず、ゆっくりとぼくの視界から消える。この時もシカが見えなくなってからカメラを構える。だめだぁ~! 高畑山で日向ぼっこをして、下る。途中で仏果山(747m)方面を撮る。

サルナシを見つけ、登って採る。熟していて最高の状態だ。美味!
もう、今日はこのサルナシを賞味できただけで気分は更に爽快だ。
いつものように、本道から外れて、尾根を下り、最後は岩場の沢に出る。しかし、すぐ断崖となっているので、一息ついてから左岸の斜面に入り、急斜面を下る。無理をせず、安全な道を行けば良いのにまたもや大変な目にあった。

2008年11月25日火曜日

狭鼻猿(旧世界ザル)の♂と♀の見分け方

アジア、アフリカに生息するニホンザル、ヒヒ、ラングール、キンシコウ、ゴリラ、チンパンジーなどの真猿亜目のサルたちは狭鼻猿と云われ、中南米に生息するマーモセット、タマリン、ヨザル、リスザル、クモザルなどの広鼻猿とは異なる。
狭鼻猿は性的二型(オスとメスの形態上の差)が顕著である。
これは、カニクイザルのメスである。
これは、カニクイザルのオスである。
オスはメスに比べて頭頂部の骨が盛り上がっているのがわかる。
下は、マハレ山塊国立公園で拾ってきた、アカコロブスである。
右がオスで、左がメスである。
明らかに、オスの方が、メスよりも頭頂部が盛り上がっている。
次は、ニホンザルのオスとメスである。
どちらが、オスであるか、もうおわかりであろう。
このような性的二型はゴリラ、チンパンジーにも顕著に現れており、他の特徴としては、オスはメスに比べて圧倒的に大きい犬歯を持っている。
しかし、狭鼻猿のサルで例外が、テナガザルの仲間とヒトである。テナガザルは両性とも大きい犬歯を持ち、ヒトは両性とも短い犬歯を持っている。
さて、前の焼け跡で拾ったキイロヒヒはメスの頭骨でした。



秋の丹沢サル調査(続々)赤い実

土山峠からの林道沿いで見つけたハダカホウズキ:
この実を食べる動物はいないのかな?目立つ実であるし、しばしば山の斜面の日当たりに生えているのを見るので鳥でも啄ばんで運んでいるのだろう。
では、同じように赤い、このマムシグサの実は、どのような動物が食べて運ぶのだろう?実も含めて、この植物体にサポニンという毒があるようで、数年前の実習でこの実を口に入れて噛んだ学生がいた。口から涎を垂らし、救急病院に運ばれ大騒動だった。死ぬ人もいるようだ。そんなスゴイ毒を持っているのに食べる動物がいて、糞として排出するからこのマムシグサも丹沢の至る所に見られるのだろう。
ミヤマシキミの実も赤い。秋の実は赤いのが目立つ。この実も葉もカモシカやシカが食べるので、まるで剪定されてしまったかのようなミヤマシキミがある。しかし、実も葉も毒があることが知られていて、葉には独特の匂いがある。
ヒトには毒であるが、動物たちには何でもない植物がたくさんある。
ヒトが食べるとお腹を壊すような腐敗した動物の死骸を、ネズミやアナグマたちは平気だ。ハエや昆虫たちは喜んで卵を産み、食べる。
世の中、捨てるものは無く、全て上手く利用され互いに支え合っている。

2008年11月24日月曜日

写メールで

ゆーゆーさんから、
写メールで鳥の骨の鑑定をお願いされた。

右の鳥の骨、
哺乳類の腰の部分の
寛骨や仙骨にあたる部分である。

日本産の陸生哺乳類で
ネズミの仲間を除くものなら、
その大きさからある程度わかるのだが、
鳥となるとお手上げである。

しかし、大きさからせめて目(ORDER)や科(FAMILY)
段階まで分かれば、
野山を歩くのがさらに楽しくなるだろう。

もっとも、ぼくは日本で見られる鳥類の目にどんな目があるのかさえわからない。


秋の丹沢サル調査(続)

今回の秋のサル調査で、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガなどが混群をつくって木々の間をとびまわり餌を捜し求めていた。肝心の哺乳類は最初に出合ったブッシュのために同定できなかった大きな動物と、動物達が残していった糞だけである。糞は、テンのものとタヌキのタメ糞を見つけただけであった。

お昼を食べた場所で、黄色い毛が生えた蛾の幼虫が日溜まりの枯れ葉の上をモコモコと歩き回っていた。これ、ネットで毛虫・黄色で検索したら、リンゴドクガの幼虫とわかった。毒はないようだ。
これは、野生動物探検隊では知られた昆虫であったが、現場では名前がでなかったアカスジキンカメムシの5齢幼虫である。
昆虫たちは、成虫やサナギとなって越冬するものから、幼虫や卵のままで越冬するものまでさまざまだ。秋の日溜まりは越冬しかけた昆虫たちでさえ動き出すほど気持ちがよかったのだろう。

2008年11月23日日曜日

秋晴れの中の丹沢サル調査

11月22日:丹沢サル観察し隊による、恒例の秋のサル調査が秋晴れの中で行われた。
四班に分かれてそれぞれのコースを歩く(詳細な報告は後程、ホームページにアップ)。
ぼくらが歩くコースは下の写真の山稜である。
尾根に取りつくのに1時間以上かかった。
日当たりを歩いていると暑く、汗がでるが、日陰は少々寒い。
さらに、稜線は風が少々強い。
が、この紅葉が爽やかな気持ちにさせてくれる。
尾根に取りつく前にイノシシやカモシカくらいの大きな動物に出会う。
すぐ近くでクマ捕獲檻に小熊が捕まっているが、小熊よりももっともっと大きかった。
すぐ、双眼鏡で見なかったのが悔やまれる。
物見峠で三班が落ち合う約束にしていたが、ぼくらの班がズルをして鍋嵐へのコースと物見峠・辺室山との登山道との出会いで、お昼にして休んでいたら他の二班の皆さんがここへやってきてくれた。
お昼を食べて、記念写真である。手前の道を下ると物見峠、左へ行くと鍋嵐、右は辺室山である。
ここから、再び三班に分かれてそれぞれコースを踏査する。
鍋嵐からの帰路、辺室山付近でヘリコプターが異常に私達への接近を繰り返してきた。木々の葉が猛吹雪のように頭上から落ちてきた。ヘリが木に引っかかって落ちるのではないかと恐ろしい思いであった。何か、事故があったのか?
サル調査の方は事故もなく、無事終了し、夜は食事会を楽しんだ。

2008年11月21日金曜日

実のなる嬉しさ

庭のユズが今年も40個くらいなっている。
2メートルくらいに切り詰めているのが良いのか、毎年、たくさん実をつけてくれる。

このユズの実を冬至の日には隣近所の4件に配っている。ユズの実をたくさん入れて風呂に入ると何故か豊かな気持ちになれる。

故郷の釧路ではユズが売りに出されると、キャベツや大根、ニンジン、ミガキニシンなどのニシン漬けの中に入れたり、ハタハタやカレイ、あるいはサケなど飯寿司を漬けるときにもユズを刻んでいれる。あるいは、お正月に食べる雑煮にユスの皮の2、3片入れる。茶碗蒸しにも上にチョンと乗せる。

ユズは料理のつまとして重宝される。

が、ぼくは昨年あたりから、この時季に重宝しているユズを取り払って、レモンを植えようかなと考えている。酒好きのぼくにとっては、レモン汁で割った焼酎やウイスキーを楽しみたいからだ。ユズの枝にレモンを接木してみようかな?成功するとユズもレモンも収穫できる。

2008年11月20日木曜日

山歩きで骨(死骸)を見つけるには

2007年5月12日:春の丹沢サル調査の荒沢上流で、見つけたメスジカの死骸。
もっと腐るのを待とうと数週間後行くと、豪雨で全て流されてしまっていた。
山を歩いて、骨(死骸)をどこにでもいつの時季でも見つけられるわけではない。
山は、尾根があり、沢があり、尾根と沢の線を結んだ斜面がある。
動物が死ぬと、、、
死体は肉食動物などに引っ張られたり、食べられたりする内に、しだいに沢側へ落ちていく。
尾根や斜面で死んでも、動物たちにいたずらされて、沢に近いちょっとした平坦地にとどまって白骨化することも多い。

頭部は球形に近いので、転がりやすく沢付近で広うことが多い。
冬季、積雪があり、雪の上で死んだ動物は雪解けと食肉獣が引っ張ることにより春になると沢付近で腐敗臭で見つけることが多い。

沢で死骸を見付け易いのは、急峻な岩場などで滑落死した個体もいるからである。
真冬の死体の多くは猟期に撃たれたがハンターや猟犬からは逃げることができたが、銃創が悪化して死亡した個体が多い。

春先に腐敗臭で見つかる個体の多くは餓死した個体のように思える。
そんな時季に拾った頭骨の持ち主が歯がほとんど磨耗している老個体であったり、上顎や下顎に大きな古傷を持つ個体であったりする。

これは、山があるところならでこでも当てはまる経験則である。
動物の死骸を探すなら、沢付近である。

2008年11月19日水曜日

骨は成長の結果を表す

これは、アフリカのマハレ山塊国立公園近辺で拾ってきたキイロヒヒ(Papio cynocephalus)の頭骨である。
東アフリカ地域では乾期になるとありとあらゆる所で火入れが行われる。このことについては、ホームページの自然・動物・植物―マハレを見て下さい。
焼け野原になったところで拾ったものなので、焼け焦げている。異様に頭骨が光るのは、焼け焦げて骨が脆くなっているので木工ボンドを塗って骨が崩れないようにしたためです。
正面から見て、このキイロヒヒの性別がわかりますか?
分かる人はサルの頭骨を見慣れている人ですね。
ヒヒ属PapioはニホンザルやカニクイザルのMacaca属と一番近い関係にあります。
ですから、頭骨も良く似ていますね。
このような頭骨の形は、このキイロヒヒの最後の方で形作られたものなんです。
始めからこの形があった訳ではなく、受精・卵割・発生・成長・胎児・アカンボウ・コドモ・ワカモノ・オトナになってようやくこのキイロヒヒだとわかる頭骨の形が作り上げられるのです。
(底面からみるとヒトと同じ歯並び3・1・2・3と揃っています。犬歯が抜けてる。)
カエルの卵の発生からオタマジャクシが生まれるまで、子供の頃毎日見ていたいたことと思います。目と心臓があるのが他は何もない状態から、見えずらいが神経や内臓ができ、神経組織や循環器系を被うような形で骨ができてくるんですね。
頭骨にある、一つ一つの孔も既にできていた血管や神経の回りを囲むように骨ができていくことになります。
このことは、チョウやセミのサナギからの脱皮で、脱皮直後はふにゃふにゃだが、しだいに外骨格がしっかり固まっていくのと同じですね。
ヒトとテナガザルの仲間を除くアジア・アフリカ産の真猿では、オスはメスよりも犬歯が凄く発達しております。ヒトオスはメスのような犬歯になっており、テナガザルはオスもメスも犬歯が発達しております。
さて、このキイロヒヒはオスですか?メスですか?