2024年11月30日土曜日

庭の二つの菊が咲いている           Two kinds of Chrysanthemums are blooming in back yard. 

 今年の夏の暑さが長引いたせいか、我が家の菊はみすぼらしい。この白い菊は我が家の前が畑だった頃にその土手に秋なるとわんさか咲き誇っていたものだ。いつの間にか我が家の庭に入ってきて咲いている。この菊の親がいた場所は畑から調剤薬局と駐車場になっている。

我が家の庭の一番日当たりの良い場所で生育しているが、今年は草丈も短く、花数も少なく、花も小さく、しかもいびつだ(図1-1&-2))。

図1-1.花がいびつだ
図1-2. 花が小さく数も少ない
この黄色の菊も今年は丈が低く、花数が少なく、花も小さい。鉢植えにして水をきらさないように、駐車場横の水道栓の側に置いている。今年の夏の暑さが長く続いたせいなのかな?この菊は横浜に住んでいた友人の庭に咲いていたもので、クサソテツと一緒にもらってきた。クサソテツは我が家の庭が合わないのか4,5年で消えてしまった。
図2.黄花の鉢植えの菊
今日は、インフルエンザの予防接種を受けに内科に行っただけで、ほとんど骨を見て過ごしていた。あー、これではダメだ。歩かなくては!

ニホンザル以外のサルの下顎の形状               Mandible shapes of monkeys other than Japanese monkeys       

ニホンザルの下顎骨の角突起と下顎頭の間の形状が面白かったので、手持ちの他の狭鼻猿(アジア・アフリカ産のサル)の下顎骨をアップする。
図1.左側面からの下顎骨
左からアカコロブスPiliocolobus badius♂、カニクイザルMacaca fascicularis♂、タイワンザルMacaca cyclopis♀、サバンナモンキーChlorocebus aetiops

何だかどれもニホンザルM.fuscata♂のものとは似ていない。カニクイザルやタイワンザルがニホンザルと同じMacaca属なので似ているかな?っと思って見たのだ。でも面白いかな?

2024年11月29日金曜日

サルの筋突起の形状               The shape of "Processus coronoideus" in Japanese monkey's mandible

老♂の下顎骨の左右の長さの違いは、右の下顎頭(関節突起)が角突起の方に寄っているために短くなったのだ。そこから他の♂たちの下顎骨の角突起と下顎頭を見比べた。ッと何だ?実験室で飼われていた♂の角突起が他とは違って三角状に伸びている(図1)。
この♂の下顎頭は左右共に三角状になっている。だから下顎頭と角突起の間の下顎頚の切れ込みが深くなっている(図1)。これは地方変異(Locality)なのか、あるいは飼育時の食物なのか、単なる個体差なのか判らない。
図1.左側面からのニホンザルMacaca fuscata♂の下顎骨
左から丹沢産、実験室、富津産、秩父産
この実験室♂の下顎骨の筋突起と似ているのが、アノ丹沢老♂の短くなった右の下顎骨である(図2)。

図2.丹沢老♂の側面からの左下顎骨と右下顎骨
何だか、面白くなってきたが、筋突起はコメカミからの側頭筋が着いて、下顎骨を上へ持ち上げたり後ろへ引いたりする大事な突起だ。それが平になっている方が側頭筋が着く範囲が広ので三角状よりも一層下顎を持ちあげて食物をガッシリと咬める。
今のところ判るのはここまで!またねぇー!

車でくわくわ森へ                To the Kuwakuwa forest by car

この所丹沢に行かなくなったので全く車に乗らなくなった。その為、昨年暮れはバッテェリーを交換してもらわなけれならないほどだった。以来、1、2ヶ月に1度は車に乗っている。今日もそろそろ車を動かさなければと思い。キーを持って駐車場に行くが、フロントガラスを含め埃だらけだ。どうせすぐ埃まみれになるのでフロントガラスとリァーガラスだけ水道栓からシャワーを吹きかけ前後のワイパーを作動させただけで、カメラを持って「くわくわ森」に向かった。走っている車は掃除が行き届いていて綺麗だ。ぼくの車はまるで砂漠を走ってきたように汚れている。でも、そんな事は構わない。境川遊水地公園管理事務所の方まで行き、遠くの駐車場まで行く。

そこから、歩いて「くわくわ森」だ。登山靴を久しぶりにはいったので何だか不思議な感じだ。風が強いが晴天だし、寒くはないので、コート無しでも気持ちが良い。ゆっくり「くわくわ森」を目差す。入口に着いたが、階段の登りが続くので一歩一歩登る。風で木々が揺れて茶色の葉が飛び舞う。あー、これでは松茸山も登れないなぁーっと思いながら階段を登る。

ようやく尾根道に着き、さらにゆっくり歩をすすめる。ガマズミの実がこんなになっている(図1)。誰も取らないんだ。一粒もらい、口に放り込む。あー、懐かしいまだ少し固いが酸っぱい味で旨い。コムラサキシキブの実やマンリョウやセンリョウの実も色づいてた。カラスウリの実を見つけた。カラスウリは山の中には少ないが里で見る事が多い。

図1.ガマズミの実
図2.園芸品種のようなコムラサキシキブの実
図3.紅いカラスウリの実
尾根道から右に出て人家の通りを少し歩き、また、下る。途中にノジギクが咲いている(図4)。
図4.可愛いノジギク、でもリュウノウギクかな?
図5.駐車場までもうすぐだ。
僅か、3247歩、36分の歩きだった。それでも林の中を登ったせいか、何だか疲れた感じだ。登山靴が重く感じたせいかな?

2024年11月28日木曜日

ハナレザル♂によって噛み取られた丹沢老♂の下顎        The Tanzawa old male monkey mandible bitten off by a solitary male Japanese monkey

オスザルたちの頭骨を見比べていて、前回アップした丹沢老♂の左の下顎の2本の切歯と犬歯が歯茎から失われ、同時に上顎の第一切歯が欠如している(図1)のは、この個体が「0~2歳くらいの時に発情季に群れに接近してきたハナレザル♂に襲われて噛み取られた」のであり、子殺しまでには進行しなかったからだっと考えられる。
幼少期に噛み取られたから、成長共に上顎の右の第一切歯が右側に左の第二切歯が右側に曲がったのでないかと考えられる。さらに幼少期に噛み取られたために左右の下顎の長さに違いが出たものと考えられる。*但し、左の噛み取られた方の下顎の方が長いのだ(非常に興味深い)。
図1.丹沢老♂ニホンザルの正面からの頭骨
発情季に接近したハナレザル♂により、ぼくが調査・観察していた箱根T群のグシャオが顔面を噛み取られた(図2)。

図2.鼻から上顎部分を噛み取られた2歳♂のグシャオ
1974年1月
グシャオ(名前は上顎部分が噛み取られてからつけられた)は鼻から下の上顎部分が噛み取られた。3歳になってから群れから出ていった。*このグシャオの件については拙書「頭骨コレクション」、9噛み取られても平気な骨p100~105を見て下さい。
 
丹沢老♂は幼少の頃に、下顎の左側の切歯と犬歯、同時に上顎の第一切歯も噛み取られたのだろう。それでも生きていて5,6歳の時に生まれた群れから出て他の群れに加入し、ぼくが見た時は恐らく、第三か第四の群れである伊勢沢の馬ノ背群に加入していたのだ。その時は、背や足は曲がってよたよた歩いていた。

2024年11月27日水曜日

気持ちだけ背筋伸ばして前を向いて歩く          Waliking forward with a straight back only with just feeling

午後からは線路沿いに歩いてから、引地川沿いを歩く散歩に行ってきた。30千歩位までは両大腿の前部や後部の筋肉が引き攣るようで、何だかチグハグな歩き方をしているんだろうなっと思い、真っ直ぐ正常を装って歩こうと努力した。天気が良いし、風も冷たくない。気持ち良く歩き、下土棚遊水地公園事務所に到着。入口のガラス戸に自分の姿を映す(図2)。できるだけ背筋を伸ばし、首も上げて正面を見てスマホで撮った。が、横から見ると両膝が曲がっている。それは撮らなかった。爺さんだ!
図1.カラスウリの実がこんなに紅くなった。
事務所のトイレ(このトイレは事務所が休みでも使用可)に入り、手を洗う。事務所から出て家並みの間の道を通る、出た所にカラスウリがあるからだ。もうこんなに紅くなった(図1)。小さい実が鳥に突かれたのか破れていたので、種子を2個貰ってきた。 
図2.下土棚遊水地公園管理事務所の玄関のガラス戸
汗っぽくなってきたので、帽子を脱ぎ、袖を捲くる。カラスウリを見てからはゆっくり歩いて帰ってきた。そのせいか帰りは長かった。61分で6140歩で、手を洗い。水を飲む。

丹沢老♂の左右の下顎骨の長さの違い         The difference in length of right and left mandibles of Tanzawa old male Japanese monkey

水沢橋の堰堤下で見つけた丹沢老♂の頭骨(図1)を見ていて、老猿の為、全ての歯が摩耗しているだけと思っていた。しかし、どうもおかしい左右の下顎骨の長さが違うのだ(図2)。
図1.丹沢老♂の頭骨正面から
顔が歪んで見える、これは切歯や犬歯などが摩耗している訳でなく、左右の下顎頭を左右の長さが違うために歪んでいる。

それは、右の下顎骨の筋突起()と関節突起(下顎頭〇)の間が左の下顎骨に比べて短いのだ(図2)。
図2.丹沢老♂下顎骨上から
〇:関節突起(下顎頭) :筋突起
図3.右側面からの丹沢老♂の頭骨
右の下顎頭を上顎の関節後突起まで接すると歯が噛み合わない。
上顎骨の右側の関節後突起(→)の前の関節窩を見ると、僅かだが凹み()が見られる。この老♂の右の下顎頭はここに納まっていたのだ。
図4.底面からの老♂の頭骨
→:関節後突起 :関節窩 :関節窩の中の少し凹み
図5.左の下顎頭を関節窩の中の凹()に合わせる
すると、どうだろう。下顎の臼歯と上顎の臼歯が噛み合っている(図6)。図3の上下の臼歯の咬み合わせと比べてみて!

図6.下顎頭は上顎の関節後突起に接していないが、歯は噛み合う。

この老猿は、左右の下顎の長さに戸惑っていただろう。しかし、上下の嚙み合わせしっかりさせていく内に、右の関節窩に下顎突起(下顎頭)を固定させる窪みが出来ていったのだ。でも、何度かは外れたことだろう。
ぼくは義歯をしているが、義歯の咬み合わせに応じて下顎の動きも変わってくる。生きている証拠だ!っと受け止めている。

2024年11月26日火曜日

散歩で大山を見る               Seeing Mt.Ooyama on a walk

昨日、お昼過ぎに散歩に出た。散歩したい時に出ないとぐずぐず室内にいて、骨を見て過ごしてしまう。昨日は、午前中は内科に行っていつもの薬を処方してもらったし、午後の散歩で6600歩も歩いたので満足だ。散歩は早歩きではなく、ゆっくりだが、腰背を伸ばして、気持ちだけでも伸ばして歩いた。でも、ビルのガラスに映る自分の姿は腰・背が曲がり首まで曲がっている。できるだけ首を伸ばし背筋を伸ばして歩く。途中の引地川に下る坂道の途中で大山が見えた(図1)。
図1.大山山頂が見える
下土棚遊水地公園の管理事務所の大きなガラス戸に自分の姿を映す。ダメだ背筋が曲がりノートルダムのせむし男に近いかな?庭の垣根からリュウノウギクのようなノジギクが可愛い白い花を咲かせている。
図2.リュウノウギクのような可愛い白い菊
高校横の通りの引地川沿いにたくさん咲いているアメリカセンダングサと思っていたら、コセンダングサだった。
図3.コセンダングサの実の種子
今日も、朝からニホンザル♂の頭骨を眺め、時々写真を撮って過ごしている。このような生活は4,5年前思っていた山歩きの生活とは違い、10年後の生活をしている事になる。まー、仕方がない。そうそう禁酒を始めてから10日目だ。顔に赤い染みのようなモノ(皮膚科で酒皶と診断された)があるからだ。昨日の内科では半月断酒してみたらと云われた。7月の健康診断では、肝臓は問題がない。来月2日は昼間は横浜でアフリカで知り合った人たちと夜は義姉の卒寿祝が藤沢であるので、飲まなければならない。だから、それまではアルコールは辞めよう。すると半月禁酒だ!

2024年11月25日月曜日

ニホンザル♂の頭骨を見比べる                The comparison with male Japanese monkey skulls

ニホンザル♂の5個の頭骨を見比べている(図1)。いずれも性成熟を過ぎた個体だ。5個の内、丹沢、富津市の頭骨は自分が見つけたものだ。大町のは2015年に専門学校生のI君から貰ったもので、秩父のは友人YNからだ。もう一つ老♂の頭骨は大学医学部の実験室で飼われていた個体で、出所が不明だ。

生息地が判る4つの頭骨について、その違いを見つけようと思っているが、図1の左から右に若い個体だ。それは、頭骨の各部分の縫合・癒合具合や頭頂部の盛り上がり具合、歯の減り具合(実験室個体は除く)から年齢判断をした。

この5個をこうやって見比べてみると、真ん中の房総半島産の♂の鼻孔の形(上部は鼻骨、他は前顎骨で囲まれる)がが他の4個隊よりも丸く、右端の秩父産の♂の鼻孔が細長い(図1&2)。

図1.斜め前方上から見た♂ニホンザルの頭骨
左から丹沢伊勢沢で、医学部で飼育されていた、千葉県富津市で、長野県大町で、埼玉県秩父市で
図2.前方からの♂ニホンザルの頭骨
左から右へ:丹沢産、実験室、富津産、大町産、秩父産
見ていて、いくつかの気になる違いが判った。それは、上手に言い表せないが、後眼窩突起(前頭骨頬骨突起)と頬骨前頭骨突起が癒合して眼窩輪が形成されるが、この眼窩輪の前方への傾斜が違うのだ。図3-1~図3-3を見て頂きたい。左の富津産、実験室、丹沢産の眼窩内は右二つの秩父産・大町産眼窩内に比べて見えづらくなっている。つまり、眼窩輪が右二個の頭骨よりも垂直に近く立っている。
図3-1.犬歯から先を台の前に出して頭骨真上から
左:富津産 中:秩父産 右:大町産
図3-2.犬歯から先を台の前に出して頭骨真上から
左:実験室 中:秩父産 右:大町産
図3.犬歯から先を台の前に出して頭骨真上から
左:丹沢産 中:秩父産 右:大町産
実験室のモノは除外する。富津・丹沢の♂ニホンザルの眼窩輪は秩父・大町のモノより垂直に近い。この違いは地域差なのだろうか?標本数が余りにも少ないので何ともいえない。
が、時々しか散歩にも行けず、もちろん山行きはとうに諦めている。頭骨や骨を眺めて楽しんでいる。

琴桜が優勝した。豊昇龍は仕切り線で滑ったのかな?確か正代も美ノ海との対戦で仕切り線で滑っていた。仕切り線は白エナメル塗料で塗り固めるようだが、滑りそうだ。

2024年11月24日日曜日

秋の花を訪ねる              Visiting autumn flowers

昨日午後に散歩に出た。カメラは大きいのでスマホを胸のポケットに容れて歩いた。サザンカが咲いている家があった。我が家でもサザンカを垣根変わりに植えていたことがあるが、初夏のチャドクガの幼虫が大量に出て、道を歩く人たちの迷惑になるので、掘り起こして持っていってもらった。この家の前には何だか懐かしい色の小菊も咲いていた。
皇帝(キダチ)ダリアが咲いている。このダリアは晩秋になってから咲き始める。釧路ではダリアは秋になると根茎のイモを掘り起こしてモミガラの中に納めて凍らないように物置や地下のむろに入れたものだ。この皇帝ダリアの根はどうなのだろうか?

キンカンとミカンが隣り合って実がなっている庭木があった。そして、黄色っぽい小菊がさいていた。
散歩しながら他所の家の庭に咲いている花や実を眺めるのも楽しいものだ。昨夜は、知人からもらった食用菊を酢の物にして食べた。旨い!

2024年11月23日土曜日

雑食のネズミ亜科と植物食のハタネズミ亜科のネズミの歯の表面の色                  The surface tooth color of omnivore Murinae and phytophagous Arvicolinae          

ヌートリアの切歯前面の赤褐色についてアップしたが、この赤褐色はヌートリアの切歯前面のエナメル質に鉄分の含まれていることからなるもので、臼歯の黒っぽい汚れはヌートリアが食べる植物の化学物質による二次的なものであった。日本に生息のネズミ科には雑食のアカネズミなどのネズミ亜科と植物食のスミスネズミなどのハタネズミ亜科が生息している。イノシシやブタ、あるいはノウサギやカイウサギの歯の表面に見られたように、ネズミ亜科の動物とハタネズミ亜科の動物の食性の違いによる歯の表面の汚れはあるだろうか?

図1. アカネズミApodemus speciosusの頭骨
図2.スミスネズミEothenomys smithiiの頭骨
アカネズミもスミスネズミの切歯前面や臼歯の表面が褐色に染まっている(図1&2)。アカネズミは雑食だが、植物食の方が多いことが判る。雑食であっても、動かない(逃げない)植物の方が食物として摂取することが多いのは理解できる。

アカネズミの切歯を見てちょっと驚いた。正面から撮ったアカネズミの切歯前面は明らかに黒く染まっている(図3)。これは、ヌートリアを始めは黒ずんでいたのだ(https://tanzawapithecus.blogspot.com/2024/11/the-color-change-in-incisor-of.html)
図3.アカネズミA.speciosusの頭骨正面から(2009年1月)
その後、ヌートリアの切歯前面は赤褐色に変わった。同じ様にアカネズミの切歯の前面も赤褐色に変わっている(図4)。しかし、面白い事にヌートリアでは下顎切歯が赤褐色になり、上顎は白茶けた事だ。アカネズミで下が白茶けて上の切歯は褐色になっている。同じ齧歯目でも上下の切歯の前面のエナメル質に含まれる鉄分の割合が違うのだ。
図4.アカネズミの頭骨正面から(2024年5月)

兵庫県知事選ではSNSにネット業者が斉藤知事を応援していたようだ。イイネがたくさん出る訳だ。

2024年11月22日金曜日

イノシシとブタの歯の表面比較             The compare of tooth surfaces between wildpig and pig

 野生のイノシシはヒトと同じ雑食性でほぼ食べられる物は何でも食べる。しかし、野外では、イノシシが有り付けるのはせいぜい木の実や新芽、葉、枝、根などの樹皮や、腐葉が積もったところにいる土壌動物と云われるミミズや節足動物である。タケノコや木から落ちたカキの実やドングリなどを漁ることができるのはほんの短い期間だけだ。シカやウサギなどの死肉を見つけることは不可能に近い。専ら、イノシシは土壌動物漁りと木や草の根を掘り起こして生きている。

イノシシの歯は茶渋で汚れたようになっている(図1)。これはどうしても植物を摂取しなければならない事によるだろう。

図1.富津市のイノシシ♂
一方、同じ雑食でもブタは飼育されているため、植物質の物は取るが樹皮や木の葉などは直接食べないだろう。そのためにブタの歯はイノシシのように汚れはしない(図2、但しイノシシとブタとの雑種のイノブタ)。

図2.富津市のイノブタ♂

米国次期大統領は関税を高くする公約した。米国内に同じ物品を生産しているならば、米国民は関税が高くかけられた商品よりも自国の安い製品を買うことができる。しかし、物品が生産していなければ高くなった物を買うことになる。米国内の一次、二次産業は衰退している。結局、米国民は関税が高くかけられた物を買わざるを得ない、、、、、とぼくは心配している。

2024年11月21日木曜日

教え子が亡くなった!

 昨日、喪中葉書を一枚受け取った。それは、専門学校の教え子の死を知らせるものだった。4年生の大学を出てから専門学校へきた女子であった。癌で入退院を繰り返しているのは、賀状で知っていた。しかし、今の癌なら治療法が進んでいるので治るだろうと思っていた。だから、一瞬誰が亡くなったのか判らなかった。喪中葉書の左には、住所の横に彼女の連れ合いと子供たちの名が書かれていた。

教えているとウマが合うクラスとそうでないクラスがあるものだが、彼女たちのクラスとはウマが合い授業も実習も楽しかった。

年上の者たちが逝った事を耳にしても「そうか!」くらいでそんなに驚かないが、年下、しかも教え子の死を知ることはこんなにも驚き、悲しいものだとは思わなかった。

下は彼女のクラスの丹沢実習や千葉実習の写真だ。彼女を偲んでアップする。41歳の余りにも若い死である。

高畑山山頂で
高后山山頂で
唐沢川の河原で

ノウサギとカイウサギの歯の表面 The tooth surfaces of hare and rabbit

 ウサギも植物食だ。しかし、ノウサギの歯は茶褐色に染まっている(図1)が、カイウサギの歯は少し茶褐色だが白い(図2)。たまたまこの両者の違いなのか、他の手持ちのノウサギやカイウサギの頭骨をみた。ノウサギでは切歯の方も黒褐色に染まっていたものがあったが、カイウサギで真っ白のものがあった。真っ白の歯をもつ2個体はラビットフードを与えられて実験動物として飼われていた。ヨーロッパの屋外で生活しているカイウサギの原種アナウサギの歯は黒ずんでいるだろう。

図1.東丹沢伊勢沢林道のノウサギLepus brachyurus左側面から
図2.釧路ふたば幼稚園で飼われていたカイウサギOryctolagus cuniculus
スーパーから出るキャベツや白菜などの切れ端をもらって与えていたようだ。園児たちが園内外のクローバーやタンポポも与えていた。
図3.実験動物として飼われていたカイウサギ
このように同じ植物食であっても野外のノウサギと飼育下のカイウサギでは食べる物が違うので歯が染まらない場合もあるのだ。
それは、野生のイノシシと飼育されているブタにも現れている。これは次回にアップ。

2024年11月20日水曜日

カモシカとシカの歯の表面も         And the tooth surfaces of serow and deer

カモシカとシカも植物食だ、どちらかと云うとカモシカは木の葉を食べ、シカは草を食べるが大きな違いがない。
図1と図2のカモシカとシカの歯(前臼歯と臼歯)を見るとどちらも表面が黒ずんで汚れている。明らかに、植物に含まれるカロチンやタンニンなどの化学物質に依るものだ。
図1.カモシカCapricornis cripus頭骨左側面から
図2.シカCervus nippon頭骨左側面から

もちろん、最近、房総半島で野荒しをしているキョンも歯が茶褐色になっている(図3)。

図3.キョンMuntiacus veevesiの頭骨左側面から
2005年11月陝西省双廟子保護区支所で

植物食の動物にはノウサギとカイウサギがいる。彼らの歯はどうかな?