2024年11月29日金曜日

サルの筋突起の形状               The shape of "Processus coronoideus" in Japanese monkey's mandible

老♂の下顎骨の左右の長さの違いは、右の下顎頭(関節突起)が角突起の方に寄っているために短くなったのだ。そこから他の♂たちの下顎骨の角突起と下顎頭を見比べた。ッと何だ?実験室で飼われていた♂の角突起が他とは違って三角状に伸びている(図1)。
この♂の下顎頭は左右共に三角状になっている。だから下顎頭と角突起の間の下顎頚の切れ込みが深くなっている(図1)。これは地方変異(Locality)なのか、あるいは飼育時の食物なのか、単なる個体差なのか判らない。
図1.左側面からのニホンザルMacaca fuscata♂の下顎骨
左から丹沢産、実験室、富津産、秩父産
この実験室♂の下顎骨の筋突起と似ているのが、アノ丹沢老♂の短くなった右の下顎骨である(図2)。

図2.丹沢老♂の側面からの左下顎骨と右下顎骨
何だか、面白くなってきたが、筋突起はコメカミからの側頭筋が着いて、下顎骨を上へ持ち上げたり後ろへ引いたりする大事な突起だ。それが平になっている方が側頭筋が着く範囲が広ので三角状よりも一層下顎を持ちあげて食物をガッシリと咬める。
今のところ判るのはここまで!またねぇー!

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