2014年9月29日月曜日

ナミアゲハの幼虫 The larvae of a Asian Swallowtail

今日午前中は横浜法務局湘南支局に行ってきた。
お袋の遺産である土地の遺産分割協議書や戸籍謄本、土地評価証やその他の公文書とともに
登記申請書を提出してきたのだ。
どのような書類を集めてどのようにしたら良いのが全く分からず手さぐりの状態だった。
ネットで登記申請や遺産相続や分割協議書などを知った。
9月の第2週に帰省したのも、兄や妹たちと相続の話し合いのためであった。
3、4回は法務局へ足を運ぶ覚悟をしていた。が、2回目の今日で受け付けられた。
司法書士を兄弟にもつ友人から判らない事があったら相談して欲しいとメールがあった。
集めなければいけない公文書の中で、最大難関はお袋の出生から死ぬまでの全生涯にわたる
戸籍謄本であった。
今回もそこがネックになり、お袋の親の戸籍謄本をとらなければならないかもしれないと云う。
その場合は電話をくれるようだ。
ともあれ、登記費用を払い一応受理されたのでひとまず安心だ。

この遺産相続の手続きは夏休み前からずーと重くのしかかっていたので、背中の重みがとれたようだ。今夜はしっかり飲みたい。

昼過ぎ、リスの骨でも洗おうかな?と思って庭にでたら。
30センチくらいに伸びていた山椒の木が葉が1枚も無く、アゲハの幼虫が2匹とまっている。
つかまえて、1メートルくらい離れたところにある山椒の木にとまらせた。
 これは何アゲハの幼虫だ?
実生の鉢植えにレモンの木も坊主状態なので、見ると根元の幹に同じアゲハの幼虫が
とまっている。コヤツはユズの木にとまらせた。
山椒の木にとまらせたヤツを剪定バサミで枝ごと切って
、水を容れたコップに挿して机の前に置いた。
よく見ると愛嬌ある顔?をしている。
鼻先からヘビの舌のように黄色の二股に分かれたものを出す。
ナミアゲハの幼虫であった。
コヤツたち今頃幼虫だということは、蛹になって越冬するのかな?
今、コヤツは猛然と山椒の葉を食べている。みるみる小葉が1枚食べられた。
3ミリくらいある黒いウンチを2個落とした。



2014年9月28日日曜日

リスの脛骨と腓骨   The tibia and fibula of Japanese squirrel

水に浸けて腐らせておいたリス(Sciurus lis)が、動物蛋白質分解酵素を混ぜたため
かなり肉がバラバラになっていた。
昨日、知りたい知りたいと思っていた下肢の膝から下の部分を大腿骨から離して、
古くなった歯ブラシを使って水道水で洗いながら徐肉した。
骨に付着していたものは爪で無理やり剥ぎ取った。
それが①である。
①の上が腓骨で下が脛骨だ。
リスの脛骨と腓骨は完全に二つの骨に分かれている。

②(ラットのもの)、③、④、⑤は白銀林道のフクロウのペリットから出てきた
リスと同じ齧歯目ネズミ科の動物の脛骨と腓骨である。
どれも踵の方で合体している。
日本に生息している翼手目を除く陸上性の哺乳類で、
脛骨と腓骨がネズミのように合体しているのは、
モグラやジネズミなどのトガリネズミ目の動物や、ウサギ目の動物、シカやカモシカなどのようなシカ科やウシ科の動物、同じ偶蹄類でもイノシシの脛骨と腓骨はリスのように分離している。

気になったので両性類・爬虫類を調べてみた。カエルは合体しているが下肢の脛骨と腓骨は
分離しているものが多い。
もちろん、恐竜たちも分離している。
と云うことは、トガリネズミ目も齧歯目やウシやシカの祖先たちも脛骨と腓骨は分離していた。
それが進化の過程で、しだいに合体していったと考えられる。
リスは、他の齧歯目のネズミ科のものたちとは、頭骨なども随分異なる。
リス科の動物たちは後眼窩突起が明らかだが、ネズミ科は不明瞭だ。
さらに、リス科の歯式は上下とも1・0・1・3だがネズミ科は1・0・0・3だ。
もともと哺乳類の祖先たちは目が良かった。
骨は動物の体の中では一番変わりやすい。いわばどうにでも変化する。
リス科よりもネズミ科の動物の方が特殊化が進んでいると考えられる。
これらの事から、齧歯目の中ではネズミ科の動物よりもリス科の動物の方が
齧歯目の祖先型に近いのでは?
もちろん、最新のDNAを用いた分類学では明らかにされているのだろう。
そのあたりのこと文献など教えてください。

ネズミの脛骨と腓骨は踵の方で合体しているが、生後間もなくのネズミの脛骨と腓骨は
離れているんだそれが日齢を経るとともに合体していくのだと思われる。
つまり、足首を回転させなくなるからだ。
となると生まれたばかりのリスの足首を固定すればリスの脛骨と腓骨も踵の方で合体するだろう。

木曽の御嶽山が爆発した。
木曽のサル調査で2度登っている。日本は火山列島であることをあらためて思い知らされた。
いつも起こる自然災害を乗り越える生き方として、ぼくらは過去の事を水に流すように
くよくよしない淡泊な精神をもつようになったのかな?

2014年9月27日土曜日

ささやかな秋の収穫! The modest harvest in Autumn!

土曜日である。4時に目が覚めたがまだ少し暗い。
このところ無償に歩きたいコースがある。
それは、不動尻から唐沢峠に登り、そこから沢に下って唐沢川沿いに昔あった登山道を
下って唐沢林道に出て、林道を少し下って、一ノ沢峠に登り、そこから大山まで登り、唐沢林道まで戻るという周回コースを考えている。
昨日も専門学校帰りの電車の中でずーと2万5千の地図を眺めていた。
一ノ沢から大山までの尾根道は良いとしても、唐沢川沿いの道がどうなっているか?
今の自分の体力ではギリギリかな?と思う。
ヒルが少なくなるこれからだ。

先ほど、庭で、先日Ya君にもらったジネズミやIsa隊員から送られてきたリスの状態をみた。
リスは動物淡泊分解酵素を溶いた水に浸けたので思っていた以上に肉がバラバラになっていた。
ジネズミの方が時間がかかりそうなので、先ほど入れ歯洗浄剤を入れた。
連れ合いが、庭の水道栓で処理しているぼくを見て、
庭から臭いが入ってくると言って窓を閉めた。
幸い風が強いので、悪臭は吹き消されるだろう。

終わったので、庭を見るとナガイモのムカゴが落ちている。
で、落ちているムカゴを拾っているとミョウガの花が咲いていた。
ムカゴとミョウガ採りに時間を割いた。
ムカゴは洗って、今夜の夕食の米と一緒に炊こう。ムカゴ御飯だ。
ミョウガはナス、キュウリ、キャベツなどと一緒に一夜漬けだ。

2014年9月25日木曜日

秋刀魚の刺身  The Sashimi of Sanma(saury)

昨日の夕食用に秋刀魚(Saury Cololabis saira)を連れ合いが買ってきた。
連れ合いと娘のは頭と尻尾を落とし、ハラワタを出す。
ぼくのはもちろん、一匹まんまだ。
本当は、外で炭火で焼いた方がうまいのだが、面倒なのでガスで焼く。
8分くらい焼いて、取り出す。
焼いている間に大根をたっぶり摩り下ろしておく。
先ずは、レンジから取り出したばかりの熱々の秋刀魚の尻尾と頭を持って
ハラワタ部分に噛みつく。
旨い、苦みが歯茎から口内に拡がる。次に尻の部分にも噛みつき、
最後に鰓部分にも噛みつく。

肉は背の部分と尻尾部分に残っている。
それにレモン汁をかけ、大根おろしを載せて、ガブリと頬張る。
3、4口で片面の肉が消える。
裏返して、残りも同じように大根おろしを乗せてガブリだ。
3、4分で食べ終わってしまう。
連れ合いは「もう一匹はどう?」と云うが、一匹で十分だ。

昨年、釧路にいる兄嫁から氷水に入った秋刀魚が送られてきたことがあった。
とても食べきれないのでごお隣に分けて食べてもらった。
新鮮なので刺身で食べたという。

子供の頃は、トラックの荷台に満載された秋刀魚が港から郊外の加工工場へ運ばれていた。
当時の道の大半は、未舗装の道路なので、穴ぼこがあったり、ぬかるみがあったりした。
車は左右に揺れながら走った。そのため、満載された秋刀魚は
荷台から雪崩落とされた。
当時は、落ちた秋刀魚を拾う人がいないどころか、ネコまでも食べなかった。
だから、秋刀魚の季節は港ばかりではなく、釧路の街中が秋刀魚のニオイで満たされた。

それだからだろうか?
釧路の漁港生まれでも、秋刀魚だけは刺身で食べたことがなかった。

先日、帰省した時に、関東では秋刀魚を刺身で食べると兄妹に話すと、
「何言ってるの!秋刀魚の刺身は旨いよー!食べてごらん!」と諭された。
でも、まだ秋刀魚は刺身で食べる気持ちに慣れない。

2014年9月24日水曜日

ほとんど果実を食べているイタチやテン    A weasel and a marten eat mostly some kinds of furuits.

2014年9月20日:伊勢沢林道で拾ったイタチ糞やテン糞についての内容物

イタチ糞①
アケビ種子、膜翅目翅足
  テン糞①
アケビ種子、ウワミズザクラ種子果皮、サルナシ種子果皮
テン糞②
テン糞3と50センチくらい離れていただけなので、
テン糞2とテン糞3は一緒にまとめて持ち帰った。
カヤ種子、ウワミズザクラ種子果皮、アケビ種子、サルナシ種子、
昆虫脚羽毛軸、小哺乳類(アカネズミ?)毛骨片
 
 テン糞③
 テン糞④
サルナシ種子果皮
 テン糞⑤
サルナシ種子果皮、アケビ種子、昆虫脚外骨格
 テン糞⑥
アケビ種子
 テン糞⑦
アケビ種子
 テン糞⑧
サルナシ種子果皮、ヤマボウシ種子
 テン糞⑨
ウワミズザクラ種子果皮
 テン糞⑩
ウワミズザクラ種子果皮
テン糞⑪
ウワミズザクラ種子果皮、サルナシ種子果皮、アケビ種子
 イタチ糞②
アケビ種子、サルナシ種子、昆虫脚外骨格
 テン糞⑫
サルナシ種子果皮、ムカデ足外骨格、カマドウマ脚産卵管
 テン糞⑬
サルナシ種子果皮、アケビ種子、ウワミズザクラ種子果皮
今回の前15個の糞の内容物表
植物名は糞内容物としてその種子が入っていたことを表す。
アケビとサルナシの種子が3分の2の糞に入っていた。次にウワミズザクラが半数近くの糞に見られた。果実としてはヤマボウシやイヌガヤも食べていることが判る。
動物食としてはイタチ糞全2個とも節足動物の外骨格や足などが混じっていた。
テン糞②と③に鳥の羽軸とアカネズミと思われる毛や骨片が入っていた。
イタチやテンたちは果実食で生活しているようなものだ。

今日は、これから慶應(日吉)の秋学期の授業が始まる。
もっと、関係した話題のビデオを見てもらい、パワーポイントのスライド切り替えは十分時間をとり、
ゆっくり話しをしていくようにしよう。
これは、これまでの学生たちが答案用紙などに書いてきた要望だ。

日本の大学での大教室での教養の授業は、
教員が一方的に切れ目なく話すことによって成り立っている。
授業中でも学生から質問が出るような授業、
あるいは教員から学生たちに質問できるような授業
一つの問題に皆で考えられるような授業をしたいが、、、、、。

2014年9月23日火曜日

自然探索

先日の伊勢沢歩きで目にしたさまざまな自然物

イイヅカミミズ?
ドブなんかでうようよしているイトミミズってのは知ってるが、ミミズの種類って?
伸びると40センチ以上はある。
鳥の羽毛が散らばっていた。歩いているところを林道上で襲われたのか?
でも、誰の羽根なのかな?
これはシカの第三指と第四指の中手(or足)骨が合体したものだ。
ヌルデの虫瘤だ。
割ると中にヌルデシロアブラムシがいっぱい入っている。
この虫瘤を乾燥させて、染色剤として使われているようだ。
そのうち、一度やってみたいものだ。
コヤツ、割と早い歩きである。
時々見てはいるが、名前を調べたことがなかった。
イラガ・幼虫・緑とやったら、ドンピシャで出てきた。
ヒメクロイラガの幼虫のようだ。

今日は、「秋分の日」だ。
今日からお日様が出ている昼間の長さが日が沈んでいる夜の長さより短くなる。
これから、目に見えるようにどんどん夕日が沈む時間が早くなる。
山歩きでは林道に下りてくる時間を4時にしなければいけない。

サルやシカの発情季が始まるゾ!


2014年9月22日月曜日

白骨化したヒメネズミをもらう   I got a small Japanese field mouse (Apodemus argenteus) that was skeletonized.

先週の金曜日に葛西のTCA専門学校で、
動物写真家の久田雅夫氏からヒメネズミの死骸を貰った。
彼からは今年の春に長崎県対馬で拾ったというムササビの頭骨も貰っている。

奥多摩の不老林道の小屋の中に置いていたネズミ取り器に
何年も入ったままでいたようだ。
そのため、このような状態になったようだ。

頭部はほぼすべての肉が無くなっている。
胴体部分に外皮が残っているが毛はほとんどない。
小さな虫やその幼虫たちが食べ尽くしたのだろう。
 関東の山林に生息するネズミ亜科の動物は、カヤネズミ、ヒメネズミ、アカネズミだ。
小屋があるとハツカネズミも入り込むので、これら4種類のうちのどれかである。
ハツカネズミは切歯孔の後端は、第一臼歯の中央くらいまで達するが、
カヤネズミやアカネズミ属は第一臼歯のはるか前方である。
さらに、ハツカネズミは上顎の切歯後面に切れ込みがあるが、カヤネズミ属やアカネズミ属ではそのような切れ込みはない。
このネズミはカヤネズミ属かアカネズミ属であることが分かる。
頭骨基底全長が23.8mmなので、17mm以下のカヤネズミ属ではなくアカネズミ属だ。
歯隙長は第一臼歯直前の吻の高さよりも圧倒的に長いからもうアカネズミ属が確実だ。
アカネズミの頭骨基底長は27mm以上なので、もうこれはヒメネズミだ。
また、後足長は最大に伸ばしたとしても19mm以下なので、21mm以上のアカネズミではない。

以上、阿部永「日本産哺乳類図鑑」北大出版会と金子之史「日本産ネズミ科の検索表」(「日本の哺乳類」東海大学出版会)を参考にした。

ヒメネズミの頭骨の前頭骨・頭頂骨・後頭骨の頭蓋はこんなに丸い。

この日は、O君から葛西の公園の草叢で拾ったというイヌと思われる寛骨もプレゼントされた。
が、これはネコの寛骨だった。

2014年9月21日日曜日

哺乳類が食べない果実はどれ? Which fruits do mammals never eat?

昨日の伊勢沢林道は、時々雨がパラツク曇りの天気だった。
早歩きしてもザックを背負う背中は汗が出てくるが、他は汗ばみもしない。
林道上には枯葉が落ち、秋が一段と急ぎ足でやってきていることが判る。

道路上にもイタチ糞やテン糞が転がっており、その内容物も秋のものに変わってきているのだ。

動物たちが、好みそうな果実がいくつか熟していた。

アオツヅラフジの黒紫色の実だ!まるで小型のべりーAのブドウのようだ。
 ウワミズザクラの果実だ、美味しそうだ!
黒っぽいのが甘そうだが!
 キブシの青い実、真冬には干からびた実がぶら下がっていることもある。
 クマノミズキの実だ。クマノミズキはどの木もこのように果実がチラホラとしかつかない。
同じミズキ科のヤマボウシの実はぼくは食べる。
 クロウメモドキ科のケンポナシの実だ。齧ってみるとナシのように甘い味がする。
さて、この中でサルやテンを含む哺乳類がまったく食べない果実はどれだろうか?
もちろん、ぼくのこのブログを見ている人たちにとっては、あまりにも簡単過ぎるね。
答えはコメントにしました。

2014年9月20日土曜日

轢き殺されたタヌキ A racoon dog that was killed by car.

今朝、伊勢沢林道に行ってきた。
「虹の大橋」を渡る手前の下り道で隣の車線に死んでいるタヌキが目に入った。
早速車を左に寄せて、タヌキの様子をみた。
登り坂で轢かれたようだ。
タヌキの顔面から下顎骨が付きだしており、タヌキの背側に回って写真を撮る。
轢き殺されて、2、3日は過ぎているようだ。腐敗臭がする。
まだ若者のオスだ。オトナよりも身体が一回り小さい。

このままここに放置していると顔ばかりでなく身体もズタズタにされてしまう。
撮り終わったので、両後足を持って、ブッシュの中に放り投げる。

帰路、彼岸花(曼珠沙華)が咲いていた。丁度交差点の信号が赤なので、撮った。

2014年9月19日金曜日

宅急便で送られてきたリス   The squirrel that has been sent by courier seravice.

isa隊員こと植物写真家の鈴木庸夫さんから長野県の奥志賀林道で拾ったリスが
宅急便で送られてきた。
まるで、今死んだばかりのようだ。
頭胴長は192mm
尾の付け根から鼻先までの長さだ。
背側から見る。
 腹側から見ると、オスだ!クリック拡大するとペニスや睾丸の膨らみが判る。
切歯、上顎の左切歯が少し長めだ。
4時間くらいかかって、剥皮し、解体し、内臓を取りさり、徐肉し、熱湯に浸す。
この個体、一見全くどこも外傷が見られなかったが、剥皮すると、右脇腹に穴が開き
大腸まで穴が開いていた。その大腸は穴と云うよりもそこから腸内容物が出てしまっていた。
また、何故か胃の中は空だった。
さらに、下顎骨が折れているようであった。解剖中血液もほとんどでない。

このリス君は、猛禽に襲われて捕まったが、空中でこのリスを巡っての猛禽同士の争いがあり、
林道上に落とされてしまったようだ。
その時にisa隊員が通りかかりリス君を見つけたというのが、ぼくの考えだ。
上顎の切歯もちょっと長さが違うのは前顎骨も崩れているのかな?
いずれにしても骨になるまでのお楽しみだ。

ネズミやウサギ、モグラたちは下肢の脛骨と腓骨が足首の方で合体している。
それは彼らは足首をほとんど左右に回転しない生活をしているからだ。
シカやカモシカでは前後にしか踵から下の部分を動かさないから、
脛骨と腓骨が完全に合体して一つの骨になっている。
足首を左右に動かさない生活をしている動物は脛骨と腓骨が合体しているということだ。
ぼくらがパソコンのキーボードの上に置いた手を裏返すことができるのは
橈骨と尺骨という二つの骨があるからだ。
シカやカモシカの前足の橈骨と尺骨は回転することがないので、
二つの骨は、ほとんど合体したように重なっている。

リスは木に登ってさまざまな動きをするので足首を回転させることだろう。
そのためリスの脚の脛骨と腓骨が合体しているか、それとも別々に離れているかが知りたかった。
ネットで、リスの骨格をみてもその辺りがはっきりしなかった。
上野の科学博物館に行って見てこようと思っていたところだったので、
isa隊員からのこのリスのプレゼントは非常に有り難い。
で、下肢の徐肉をしながら見ると、どうも脛骨と腓骨は分かれているようだ。
踵の部分がはっきりしないので、しっかり骨になったら、皆さんにお見せしたい。

2014年9月18日木曜日

調査捕鯨に反対  The opposition to the research whaling of Japan!

今、スロベニアに行われている国際捕鯨委員会総会で、
日本の調査捕鯨は反捕鯨国の反対にあっている。

クジラを伝統的に捕獲し食べ利用していたのとしても
捕鯨そのものが時代遅れの感がまぬがれない。

クジラは野生動物であり、しかもぼくらと同じ哺乳類だ。

動物園ではEnviromental enrichiment(環境エンリッチメント)の考えのもとに、野生動物は野外生活とできるだけ同じような生活環境のもとに生活してもらおうと努力が払われている。
しかし、何故か海に生息する哺乳類に関しては、
動物福祉はもとより生活環境を改善するような努力が見られない。

相変わらず、オットセイやアザラシなどの鰭脚類は狭いプールで泳ぎ回るだけ、
あるいは、イルカやシャチなども女性トレナーと一緒に芸をする見世物となっている。
上野動物園でゴリラやライオンにサーカスに見られるような芸をさせたらどうなるだろうか!
動物福祉の考えに逆行していると非難されることだろう。
しかし、海獣類は狭いプールで泳がせ、芸をさせている。
ゴリラやライオンやシカと同じ野生哺乳類なのだ。

海の動物たちに対する古い考えがそのまま出ているのが
日本の調査捕鯨だ。
クジラは海に棲んでいる野生哺乳類だ。

上の写真の「くじらすく」は先週兄嫁から御土産としてもらったお菓子だ。
このお菓子の説明書に
かって釧路は全国最大の捕鯨基地であり、1960年代までは鯨肉の消費量が
多く、歴史ある鯨の街釧路だと書かれている。
でも、今ではチョコレート味のクッキーとなって、クジラは名前についているだけだ。

2014年9月17日水曜日

学生が持ってきてくれたジネズミ  A shrew that my student brought me

昨日、TCA専門学校の2時間目の授業の時、野生動物保護専攻のクラスのYa君から
ジネズミををもらった。腐敗していて臭うので詳しくは見れなかったが、ジネズミだと思った。
Ya君に歯は白かったか聞くと白いと云うので間違いないだろう。

16時20分に授業が終わり17時半に帰宅し、すぐ洗って身体をみる。
ん?半分に千切れている。Ya君にところでは飼い猫がいるのかな?
ネコが悪戯して家に持ってきたのだろう。
明後日また学校は行くので詳しく聞くことができる。
下半身が無いのが判る。
切歯が分かりやすいように口を開けた。
 側面からだ。
 口をアップして切歯を浮き出して撮る。
トガリネズミ科には、ジネズ属、トガリネズミ属、カワネズミ属、ジャコウネズミ属の4科が
日本には生息しているが、Ya君は埼玉県在住?なので、
これはジネズミ事jかトガリネズミ属のどちらかである。
ジネズミ属とトガリネズミ属は歯の先端が茶褐色色ならばトガリネズミ属なので、
もう、これはジネズミ属ということになる。
 側面から下顎切歯を撮る。
ジネズミ属には沖縄を除く全国にいるジネズミと
奄美大島以南のオナガジネズミと対馬のコジネズミの3種いる。

今日は、お袋の土地の遺産相続ということで法務局に行ってきたが書類不備だった。
お袋の「生涯」の戸籍謄本除籍書を計3通取らなくてはならない。
生まれた戸籍から除籍したこと、親父と結婚して福田の戸籍に入り、そこから親父と二人で新しい戸籍を作った(これだけを持っていった)。
何故、こんなにも多くの公的書類が必要なのかと思うほどだ。

2014年9月16日火曜日

テン糞、タヌキ糞、アナグマ糞の位置と内容物   The scats' location & contents of marten, racoondog and badger.

先々週の丹沢実習:土山峠・宮ケ瀬尾根・熊ノ爪・鍋嵐・物見峠・上煤ヶ谷間で
拾った糞をようやく洗った。
黒丸で囲った数字はテンmarten糞
緑丸はアナグマbadger糞
赤丸はタヌキracoon dog糞の位置である。
テン糞①②③④は堤川林道であり、他は物見峠近くの登山道上である。
アナグマ糞やタヌキ糞は尾根道上である。

テン①
ウワミズザクラ種子果皮、ヤマボウシ種子3個
テン②
ウワミズザクラ種子果皮
テン③
ウワミズザクラ種子果皮
テン④
ウワミズザクラ種子果皮
テン⑤
ウワミズザクラ種子果皮、サルナシ果皮種子
タヌキ①
ヤマボウシ種子果皮
タヌキ②
ウワミズザクラ種子果皮
アナグマ①
大半腐葉小切片砂塵クマノミズキ種子1個
アナグマ②
ウワミズザクラ種子果皮
アナグマ③
腐葉小切片、膜翅目翅脚産卵管、マメガキ種子1個、両性・爬虫類の脊椎骨

上記のテン糞、タヌキ糞、アナグマ糞の内容物を表した。
ウワミズザクラの種子がテン糞やアナグマ糞、タヌキ糞の計7個の糞に含まれており、
テンは木に登って果実を食べ、アナグマやタヌキは林床に落ちている果実を食べたものだろう。
さらにヤマボウシがテンとタヌキが食べているが、先週、先週もヤマボウシの果実が林床に落ちているので、タヌキはそれを食べたものだろう。
テンはサルナシの固い実を早くも食べ始めている。
また、アナグマ糞③には爬虫類の椎骨(尾骨かな?)が複数見つかっている。
それにしても、アナグマの糞には腐葉土を漁って落ちている実を食べるせいか
腐葉の切れ端や土砂が半分以上を占める。