2014年8月31日日曜日

フクロウのペリットから出てきた骨や歯(10) The bones and teeth that came out from the pellits of Ural Owl.

6月2日、野生生物探検隊がtake隊員がフィールドにしている湯河原の白銀林道に
ヤマネ調査の手伝いに行った。
その時に林道沿いにあるフクロウの樹洞の巣に溜まっているペリットを掻き出して持ってきた。
(上から樹洞の巣のペリットを撮る)
上層部にあった新しいペリットは下のピンク色の袋に、下層部の残りは上の白い袋に取り入れた。
ぼくが分析を頼まれた。
上層部にあったペリットを袋の中から園芸用の十能ですくい取り、今まで9回にわたって
その内容物である骨や歯についてアップしてきた。
先日、小雨の降るなか最後の上層部のペリットを全て取り出して骨や歯を拾い出した。
細かなものは水洗いして取り出した。方法については2回目にアップした。
ようやく乾いたので、部位ごとに骨や歯を方眼紙に並べた。
A:ネズミ科とトガリネズミ目の大腿骨と脛骨とその一部である。
B:ヒミズやネズミ科の上腕骨とモグラやネズミ科の尺骨と橈骨とその一部である。
C:頭蓋骨の一部である。D:ネズミ科の寛骨の一部である。
E:モグラ科とネズミ科の肩甲骨の一部である。
F:肋骨の一部である。G:指骨である。H:頸椎であり、環椎や軸椎が見られる。
I:尾椎である。J:不明骨片である。
K:スミスネズミの下顎骨3個とネズミ亜科の下顎骨4個である。
L:ネズミ科の上の切歯である。M:ネズミ科の下の切歯。
N:臼歯であり、齧歯目、トガリネズミ目のものがわかる。これについては別に取り上げたい。
O:ネズミの尻尾がまるごとでてきた。長いのでアカネズミかな?
P:鳥類の骨、Q:このようなつま先の第一指骨をもった哺乳類は誰?

これで、上半分のペリットの内容物である骨や歯は全て拾い出した。
10回かかったことになる。拾い出した骨や歯は部位ごとに分類してあるが、
種類別の分類整理は全部終わってからやろうと思っている。
まだ、下層部の半分が残っているのだ。

ヤマネの歯やイタチなどの歯や骨が出てきたらおもしろいのだが、、、。

2014年8月29日金曜日

スズムシを貰った!   I got some crickets, called Suzumushi in Japanese.

先ほど、葛西の専門学校から戻ってきたら、毎年夏に一緒に旅行している奥さんから
スズムシを容器ごともらった。
何でも着付けを習っているところの先生の家でスズムシを譲ってくれたようだ。
ぼくが、スズムシを欲しいと言っていたことを覚えていて、貰ってきてくれたのだ。
机の上に置いて、しばらくながめた。メスが6匹いてオスが7匹だ。
まだ、小さなメスも一匹いる。

スズムシを飼っていたのはもう30年くらい前になる。
連れ合いの実家で飼っていたのを貰ってきたのだ。6、7年飼っていたが、シロアリ防除の薬を
柱や縁の下に撒いてから、全滅してしまった。
以後、時々、どこかで飼われているスズムシを見たが、小鳥の声や虫の音が聞こえなくなってから、スズムシを飼いたいなどとも思っていなかった。

今、あのリーンリーンという音が聞こえる。一匹が鳴いている。
このところ、ぼくの耳が変だ!
アブラゼミやミンミンゼミの声が聞こえるし、御飯が炊けたことを知らせてくれるピーという電子音が聞こえたり聞こえなかったりするんだ。
スズムシが鳴いている。見ると一匹だけではない。2、3匹が鳴いている。

2014年8月28日木曜日

庭にカナヘビの死体 The grass lizard's corpse in the garden!

一昨日、蚊避けの防備をして庭に出てみたら、
空の素焼き鉢の中にカナヘビが死んでいる。
ネコがやったんだ。
以前には、5、6匹のカナヘビが軒下に置いてある素焼き鉢の中に入っていたことがあった。
このところあまりネコを見なくなっていたが、また、我が家の庭を歩くネコが出てきたのだろう。
やったね!
写真を撮ってから、内臓を取出し、皮を剥いてジャムの空ビンに入れ水を浸した。
これで、カナヘビの歯を取ることができる。
先ほど、蓋を開けたら少し臭い、腐ってきている。
これで、ヤモリ、トカゲ、アオダイショウ、マムシと共に少なくても丹沢に生息する
主なる爬虫類の歯が揃うことになる。
カメも爬虫類だが、動物たちが食べることは非常に少ないだろう。
これで、テン糞の中に爬虫類の歯が残っていたら、テンが何を食べたのか同定することができる。
残りは両性類だ。カエルやイモリ、サンショウウオの歯がどんなものか?

しかし、不思議なものだ。
ぼくらヒトも指が5本ある。カナヘビも5本ある。
カナヘビにとって5本の離れた指は必要なのだろうか?
カナヘビたちが5本指が揃っているから、ぼくらヒトも5本指になったのだろうが、
彼らが3本指だったら、ぼくらも3本となり、キーボードは違ったものになっただろう。

2014年8月25日月曜日

突然の豪雨!  Cloud burst!

気象庁は今年の夏の豪雨を「平成26年8月豪雨」と名付けた。
関東地方に住んでいると雨よ降ってくれと祈りたい感じにもなるが、
日本列島の夏は豪雨による被害が各地で出ている。
この豪雨被害が出ていることで、
ベルギーに住んでいるBurtonさんからお見舞いメールをもらった。
彼のメールでは奥湯河原の河原にある小屋に泊まって5年以上もサルを追って生活したのに、
千歳川が氾濫したり、山が崩れてくるということは一度もなかったと書いてきた。
確かに台風でも梅雨でも大丈夫だった。で、思い出した。
彼が来日して2年目の夏に、彼を連れて船で帰省し、妹たちと斜里岳に登った。
斜里岳は登山案内書にも書かれているように、岩を流れる沢に沿って登るのだが、
足元は滑ることなく、涼しく快適に登ることができた。
山頂に着くと、まもなく「一天にわかに掻き曇り」、たくさんのブヨが身体にまとわりつき始めた。
土砂降りの雨が降りそうだということで山頂で休んでいた登山者たちは一斉に下り始めた。
案の定、途中からもの凄い降りになった。
登ってきた沢沿いはとても歩くことができなく、尾根沿いに歩いては
沢を渡った。
それができたのは、山頂にいた網走の青年団の人たちが、人の垣根となってくれて、
それを伝って沢を渡ることができたからだ。
登山口に着くと、網走の警察や消防団の人たちがたくさん来ていた。
この年は、雨が降らなくて1ヵ月振りに降った雨が豪雨なので、
登山者を心配して駆けつけてくれていたのだ。
今から40年前のことだ。
上の青年団の人たちの写真はBurtonさんが撮る。

2014年8月24日日曜日

ウワミズザクラの樹上でリス?を食べたテン

昨日アップしたテン糞⑤の骨片を分析した。
テン糞⑤はこのようにバラバラになっている。
ウワミズザクラの種子だけかと思っていたが、水洗いすると半分以上は哺乳類の毛だった。
 下の写真は、出てきた毛の一部(大半は除外した)と骨片である。
5は脛骨と腓骨の一部であることが分かる。
この5の大きさの脛骨と腓骨の合体から、ネズミ科かトガリネズミ目の骨であることが分かる。
1は脛骨の踵に接する部分(足首)だ。つまり、5の左側にくる骨だ。
3と4は、足の指骨の部分だ。
2は尾骨の一つだ。
で、誰の骨だろうか?
5の脛骨と腓骨の広がりと大きさから、ネズミ科の動物であることが分かった。
手持ちのハタネズミのものより大きい。
アカネズミの骨のようだ!
リス(ニホンリス)かな?とも思ったが、ニホンリスは脛骨と腓骨が足首の方で合体はしていない。

ともかく、このテンはウワミズザクラも食べ、このアカネズミも捕まえたんだ。
このアカネズミは林床に落ちているウワミズザクラの実を集めて頬袋にため込んでいるところを
テンに狙われたのかもしれない。

2014年8月23日土曜日

仏果山登山道にはテン糞が一杯! Marten's scats were many in the climbing path of the Mt.Bukka.

上のサル糞を除いて、他の10個は全てテン糞である。
今回の仏果山コースはテン糞が一杯あった。
似たような内容物のものが次々に見つけられた。
全部で10個の広ってきた。他にサル糞を一個拾ってきた。

 テン糞①
ウワミズザクラの種子
テン糞②
ウワミズザクラの種子。
 テン糞③
これもウワミズザクラの種子
 テン糞④
ウワミズザクラの種子
 テン糞⑤
哺乳類毛骨片(分析中)、ウワミズザクラの種子
 テン糞⑥
ウワミズザクラ種子
 テン糞⑦
ウワミズザクラ種子
 テン糞⑧
昆虫外骨格、脚、ウワミズザクラ種子1個
 テン糞⑨
ウワミズザクラ
 ハクビシン糞
ウワミズザクラ種子

という具合にテン糞9個全てにウワミズザクラの種子が入っており、
わずか1個に小哺乳類の毛と骨片があり、他に昆虫の外骨格が混じっていた。
また、ハクビシン糞もウワミズザクラの種子だった。
今の時季の動物たちの主要な食物はウワミズザクラなのだろう。
でも、ヤマボウシの赤みがかった果実が林床に落ちていたので、来週からは
ヤマボウシ食いに入るかもしれない。

仏果山も我が家の庭も雨が降らないのでカラカラだ。
一方では、大雨によって土砂崩れが起こったり、床上浸水までなっているところがある。
日本の国土の7割以上が山だ。そんな中に1億2千万の人々が住居を構えている。
里山と云えばやさしい。しかし、豪雨によってその里山が崩壊する。
温暖化によって気象がおかしい。
国は、治山治水とともに、風水害からの防災のために国土を守ってもらいたい。

2014年8月22日金曜日

誰がこんなことを! Who did done?

昨日の仏果山について
家を出た時は6時を過ぎていたので、どこに行くか迷った。
早戸川の雷滝に行こうかな?とも思ったが少し遅いし、あのコースは糞が少ない。
で、仏果山となったのだ。
大棚沢駐車場に車を置いて、歩き出す。
バス停仏果山登山口から入る。階段を登る。もう汗が噴き出る。
メハジキが咲いている。秋なんだ!
ヒル避けのスプレーが置かれている場所を過ぎて、スギ林の中を歩いて行くと、
林床に何か不自然に木の葉(と思った)が落ちている。
イヤ、これはミツバアケビの果実だ!
 ミツバアケビの果実が何故落ちているんだ?
落ちている果実を拾って、状態をよく見た。
おもしろいことに中に入っている筈の種子が、果皮が破られて取り出されている。
こんなことをする哺乳類はネズミかリスだろう。
でも、これは鳥の仕業だろうと思うが、、、、。どなたか分かりますか?
テン糞を拾っているて、男女4人の若者パーティに追い抜かれ、何しているんですか?と声を掛けられる。仏果山山頂に着く。展望台に上がっていた4人が下りてくる。
山頂の休憩椅子の上にもテン糞があったので、写真を撮っていると、そのパーティの女子二人からテン糞を拾ってどうするんですか?と聞いてきた。
返答に困る。拾って水で洗って何を食べているか調べているんです。と答える。
一人の女子からスマートホンで彼らの山頂での記念写真を頼まれる。
スマートホンでの写真を撮るのは初めてなので撮れたかどうか確かめてもらう。
往きであったのはこの4人のパーティだけだ。
展望台下にノブキが咲いていた。
 アキノキリンソウではなくキンミズヒキも咲いていた。秋だ!
帰路、宮ケ瀬越までの途中で、登ってくる二人のパーティに出会う。
二人とも、腰に電信柱に登る電気屋さんのように何か工具のようなものを下げ、
背にはザックを、手にはスコップを持って汗だくで登ってくる。
「Matsushima!」
何と後ろの一人は、専門学校を昨年卒業し神奈川県自然保護センターのパークレインジヤーの教え子だった。ニコニコしながらぼくを見ている。
前の人は彼の上司だった。
今年はヒルが少ないことの話しをして別れる。
下っていくと、雨が降った時に登山路を流れる雨水の逃げ道を作っていたことが分かる。
「Matsushimaに感謝だ!御苦労様!」
パークレインジャーの給与や労働条件のことを考えながら下っていく。

っと、下から、賑やかな声が聞こえてくる。
総勢、40名くらくいの大学のゼミ?あるいは合宿中の若い男女が登ってきた。
彼らは、暑さなんて全く感じていないかのようだ。
軽登山靴を履いているのは二人くらいで大半が運動靴で、走るように登る。
ぼくは、一歩一歩ストックを頼りに下る。

車の中は乾燥サウナ状態。ドアを開け放してから乗り込む。
帰宅して、シャワーを浴びる。水のシャワーが最高だ!

2014年8月21日木曜日

仏果山

仏果山に来ている。
尾根は涼しい。

2014年8月19日火曜日

教え子から「これ何の頭骨?」  Who is this skull? from my old student.

昨夜、昨年卒業したK.Cさんからメールがあり、それに添付ファイルがついていた。
日光白根山を登った友人が拾ってきたものらしい。
非常に奇妙な形になっている。

これは上面から
 
 これは、底面から
 これは、後ろから
 これは正面から
 左側面から
上は大きさの比較としての文庫本 
おわかりだろうか?
動物たちに齧られ、斜面を転げ落ち、恐らく沢の中を転がっただろう。
まるで岩石が川を下って円くなるように、、、、。
もちろん、ぼくは性別まで判定して返信しました。

フクロウのペリットから出てきた骨や歯(9) The bones and teeth that came out from the Ural owl's pellet.

昨日、午前中の涼しい時に例のフクロウのペリットを十能一杯分調べた。
庭にいる蚊に刺されないように、蚊取り線香を左右に2個並べ、
さらにジーパンを履き、厚手の長袖シャツを着て帽子を被り首にはタオルを巻いて、
さらに、虫除けスプレーを首や顔、手首にして万全を期している。
だが、ヤブカはやってくる。先ず、唇をやられ、瞼をやられる。
汗で首筋の虫除けが流れたのか耳を刺され、首を刺され、ギブアップだ。

庭の水道栓での糞洗いもそうだが、冬は手が寒さでやられ、春は雨にやられ、
夏は蚊にやられる。早くヤブカがいなくなる秋が来てほしい。

さて、骨や歯を拾い出して、乾かし、方眼紙に並べた。
僕の部屋はエアコンはつけない。
部屋の中でも汗が出てくる。
そう、北海道釧路出身のぼくが初めて夏の東京を過ごした時、
東京はヒトの住むところではないと感じて、帰省した。
じっとしているだけで汗が出るなんていうことは釧路の生活ではなかったのだ。

それがどうだ。真夏の奥湯河原の森の中でサルを追い続ける生活をしたため、
夏の暑さに慣れてしまった。汗が流れ落ちるのが気持ち良く感じるまでになったのだ。

下の骨片や歯について少し、解説したい。
モグラ、ヒミズ、トガリネズミ科、及びハタネズミ亜科(スミスネズミ)やネズミ亜科の寛骨、大腿骨、脛骨、腓骨、上腕骨、橈骨、尺骨、頸椎骨や切歯や臼歯、モグラの鎌状骨もあり、トリ(上段中央右よりの骨)のものも混じっていた。
右上の臼歯を拡大した。
右側はハタネズミ亜科の臼歯。
左側の下部分の11個はネズミ亜科の臼歯、
左側の上4個は、モグラ科の第四前臼歯や前臼歯である。
ペリットはまだ、半分以上ある。一体、どのくらいの年数のペリットがあったのだろう。

暑い夏が夏らしくて好きだ。
涼しい秋がくると忘れ物をしたように物悲しくなる。

2014年8月18日月曜日

衝撃のインド:完 India shock!

インドの最後の朝、ホテルの部屋のカーテンを開けると大きな鳥がいる。
猛禽だ。カーテンを5センチくらい開けてカメラのレンズを窓ガラスにつけて撮る。

マイクロバスに乗ってデリー観光に出かけたが、凄い車の量渋滞だ。
インドでは信号が少なく、多くはロータリーになっている。
交通量が少ない時はロータリーは車の流れをスムーズにさせるだろう。
だが、交通量が多いからどこもノロノロだ。
ガンジーが火葬されたラージ・ガートにやってきた。
昔、ここには川が流れていたようだ。
遺灰はインド各地の川に流されたようだ。
ぼくを除いた7人は何やら買い物へ、ぼくはいつものようにぶらつく。
この子供たちは写真を撮ってくれとだけ言う。
素足であるが、この辺りのお店の子供なのだろう。
クトゥブ・ミーナール
下はウィキペディアのサイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB
ガイドのジョシさん家族をホテルの日本食店に招待する。
御嬢さんたちはインド料理だ。
帰国後すぐ、蕎麦屋に入る。
今回のインド旅行はインドの人の海に圧倒された。
中国の西安・上海・広州も人が溢れていたが、インドはその比ではない。

ヒトという動物はヒトが集まるところにさらに集まる。
ヒトが少ないところでは生活できない。
ヒトが集まるだけで
貧富の差はあるが誰もが生きていける。

釧路から出てきたとき、東京から川崎、横浜、藤沢、平塚、小田原と切れ目なく住宅や畑が並んでいるのに度胆を抜かれた。
ヒトは自然をすべて自分の思うように使いたいのだ。
でも、ぼくらはできる限りのヒトの手のかかってない自然に浸りたい。

2014年8月17日日曜日

何だか秋の気配!  It's already the sign of autumn.

13日の不思議なミズキである。
ほとんど水の中を歩いているような霧雨の中であった。
暑かった!
 このマムシの子供はストックの先で触ってもこのトグロを巻いた姿勢を崩さなかった。 
このところ、窓を開けて寝ていると明け方の風が冷たく窓を閉める。
何だか、すでにもう秋の気配が漂ってきている。

今日も、専門学校のチャレンジキャンパスだが、昨日はぼくが担当する野生動物保護専攻を希望する参加者は一人もいなかった。
人気は飼育やドルフィントレナー、ドックトレナー、ペットトリマー専攻だ。
人気の専攻クラスは目的や職種がはっきりしている。
野生動物保護専攻は幅が広い。そのためだろう。毎年大学卒が入って来るのもこの専攻だ。
昨夜は、慶応ラグビー部の合宿に参加しているM.O君から山中湖畔でコクワガタを見つけたとメールがきた。幾つになってもクワガタやカブトムシを見つけると興奮すると云う。
そうなんだ!思わぬところでカブトムシを見つけた時の喜びは、その森・自然が豊かであることの証しであり、その事が嬉しいことの一つかもしれない。
野生動物保護専攻を希望する者たちは豊かな自然に身をゆだねたいのだ。

2014年8月16日土曜日

アナグマ、テンの糞内容物 The contents of the badger's and marten's scats.

13日の堤川林道・宮ケ瀬尾根・熊ノ爪・祠ノ峠・辺室山・土山峠の続きだ。

アナグマの糞である。
ヤツは斜面を前足で少し掘ってそこにウンチをしたようだ。
茶褐色の粒粒は割と大きな種子だ。たくさん入っている。
アナグマは林床に落ちているこの実を食べたんだ。
堤川林道で見た果実だ。この実は人が食べてもいける。
蕾や花、あるいは未熟な種子の時は花枝そのものを天麩羅にしてもおいしい。
このアナグマ糞は下のGPS上の軌跡の①のところで見つけた。
これは②のところにあったテン糞だ。
アナグマ糞にあったのと同じ種子が見える。分かるかな?クリックして拡大!
これもテン糞だ。やはり同じ種子が混入している。
これらの糞塊は今日も、明日もチャレンジキャンパスに参加してくる人たちに見せるために拾った。
各々の糞の中から種子を2個ずつピンセットで取り出して洗った。
お分かりのように、下の写真はウワミズザクラの種子だ!
アナグマは落ちている果実を食べ、テンは樹に登って食べたのであろう。
14日に堤川林道で撮ったウワミズザクラの実をアップしている。ご覧あれ!

2014年8月15日金曜日

フィールドサインを探しながら歩く。  Walking and looking for the field signs!

一昨日、宮ケ瀬尾根・熊ノ爪・祠ノ峠・辺室山・土山峠と歩いたのは、
昨日、明日、明後日と専門学校のチャレンジキャンパスがあるからであった。
それは、「フィールドサインから学ぶ野生動物の生態」という授業を行うからだ。
もっとも新鮮な現在の山の動物たちのフィールドサインを参加者に見せたい。

数多くの樹の根元の樹皮が齧られていた。
これは林床から出ている根を縦方向に噛んでいる。
ここは横方向に噛んでいる。
これは「不思議なミズキ」だ。これも根元が縦と横に齧られている。
これもミズキだ!
さらに別の樹にも!
歯型が判るかな?
「祠の峠」を過ぎてからも!
辺室山山頂へ登る途中でも!
辺室山の山頂付近で、2頭のメスジカに出会い、彼らは高い警戒音を出しながら唐沢林道方面に逃げていった。
彼らがいた方に行ってみると、樹の根元が齧られている。
彼らの仕業だったのだ。
この樹や下の樹は幹の途中の林床から1メートルくらいのとこの樹皮が剥されていた。
上の樹から100メートルも離れていないところで、やはり樹皮が剥されていた。
歯型は不鮮明であった。これらもシカの食害である。
林床には今の時季なら当然繁茂しているべき下草がちらほらしかない。
その下草はマツカゼソウだ。シカは食べる草が無いので夏なのに樹皮食いをしなければ生きていけないのだ。
以上は、シカの食痕についてだった。
これらは写真に撮るだけで持ち帰られない。

歩きながらアカネズミが齧ったオニグルミの実を拾っていた。
糞はまだ乾いたサル糞を土山峠で拾っただけだ。

ん?これはリスがモミの実を齧った痕だ。
もちろん、この実と剥いた鱗片を拾う。
「熊ノ爪」から「祠の峠」に斜面をトラバースしようと思ったら、リスのアカマツの松毬の
小さな食痕だ!ん?と思い尾根を見上げ!尾根上にリスの食卓があるのだと戻って、
尾根を歩く。あった。ストックの長さ3倍強の広さでエビフライが散在している。
もちろん、ぼくは拾い集める。クリックすると判るかな?

さらに、下は堤川林道にあったイノシシの掘り起しである。
これもそうだ。
ウリボウがとことこ走って逃げるを見たのだが、それが誰なのかを見極めようとして写真を撮るのが遅れてしまった。
このウリボウ、あの様子からすると餓死してしまうかもしれないような、歩き方だった。
そのため、タヌキ?アナグマ????と見極めようとしたのだ。
撮った本人しか分からない。
テン糞、アナグマ糞、ハクビシン糞をみつけビニール小袋に持ち帰ったが、
それは、全部同じ種子が入っていたので、今の時季の動物たちの食べ物として
昨日、参加した女子に見てもらった。明日、明後日も使うのでそのまま保管している。