「特定秘密保護法反対」

「特定秘密保護法」、「集団的自衛権」に反対します。憲法第9条をしっかり守りましょう。教育勅語の教材活用は間違いだ!

自由であっても、他人の生まれ、身体、性別、年齢、故郷、風習、宗教、民族、国を差別する、小馬鹿にする、冒涜するのは許されない。

原発不要・核廃絶


2021年3月18日木曜日

奥半谷林道を一回り  Around the Okuhanya forest road

 昨日は、広沢寺温泉駐車場に車を置いて、浅間神社の登り口のところからさらに道進み、ゲートを越えるために、ゲート前の階段を10段くらい登り植林地に入り、林道に沿って歩きシカ柵の扉を開けて右へ進むと再び階段がある。道路に下りてゲートを越えたことになる。ここから僅かな登り道を歩いて奥半谷林道に向かう。ストックを持ってきたがザックに付けたままで一度も使うようなところはなく、ゲートを越えるところを除いては全てしっかりしたコンクリート舗装された道路である。

図1. 歩いたルート
図2. 8:44 浅間神社前の道路沿いにあったスミレ
図3. 8:49 ゲートだ!
周りを柵で囲っているので回り込むこともできない。
図4. 8:49 ゲートの10メートルくらい手前に階段あり
図5. 8:51 シカ柵を開ける
植林地を道路に沿って20メートルくらい歩き、扉を開けて右に行くと階段あり、道に出られる。
図6. 8:54 テングチョウが日当に停まった!
実際はまだ小さく見える 
図7. 8:57 イノシシが斜面を下りた跡が多い

図8. ゆるやかな登りが奥半谷林道まで続く
ゲートを越えてから20分くらいで奥半谷林道に着いた。左側の登りには「鐘ヶ岳→」の道標がある。1月にはこれを鐘ヶ岳方面に登った。今回は下って一回りしてここに戻るつもりだ。
図9. 9:11 奥半谷林道着
図10. 9:12 ミギガタテンナンショウだ!
図11. 9:14 キブシの花枝が何故かいくつか落ちている
キブシの花枝を食べた哺乳類は誰だろう?サルならもっと派手に食い散らかす。ムササビ?リス?ヤマネ?
図12. 9:16 タチツボスミレだ!何だか花が大きい感じだ!
図13.  9:20 イノシシかシカの踏み跡だ!
図14. 9:21 ブルが道路際の土砂や落ち葉を払っている
山仕事のチェンソーの音が聞こえる。車の音も聞こえる。道路はブルが走ったような跡が続く。道路工事をしていた。崩れた土砂や木を整理している。ブルの横を手を上げて通る。3人の工事人が座っていた。っとテングチョウが目の前に停まった。何と動かない。撮る(図15)。まもなく、下の集落から上がってくる道と登って一回りする道の出合いとなった(図16)。
図15. テングチョウ もうこの模様も確実に覚えた!
図16. 9:29 集落からの道との出合
図17. キブシの白黄色の花がさいている。下には花は落ちていない!
車から降りた時は上半身は帽子、手袋、下着とスポーツシャツ一枚だけでちょっと寒いかなっと思っていた。まー、ザックには薄い羽毛服と風避け用に持ってきた雨具もあったが、一度も羽織ることなくここまできた。と云うよりも汗ばんできた。登りが続く(図18)。上から散歩のおじさんが下りてくる。ぼくがハンカチを口に当てたらおじさんはマスクと取り出した。「道が綺麗になって歩きやすくなりましたね。でも、まだ上は荒た場所がある!」「マスクは山歩きではしませんよね!」っと互いに笑ってすれ違う。
図18. 9:38 登りが続く続く
図19. 9:43 積み重なった落ち葉が腐葉化しているのだろう。イノシシが掘り起こしている。ミミズをたくさん食べたかな?
鐘ヶ岳から東へ走る尾根にきた(図20)。その内歩いてみたい。股関節が痛いからと云って歩かなければ足腰が弱るだけだ。スマホを取り出してGeographicaで位置を確かめる(図21)。おー、素晴らしいぴったりだ!
図20.  9:46 この尾根を登ると鐘ヶ岳だ!
図21. 赤い△が現在地
図22. 9:48 アカタテハだ!
図23. 9:56 ヤマブキの花が咲き始めている
登りの続く、左股関節が痛い。しかし、我慢できる痛さだ。重い荷物を背負わないように軽くし、体重も昨年末からすると2キロは減った。目標は70キロ以下にすることだ。それにはまだまだ大変だ。でも、体重が減るとそれだけ腰部脊柱管(つまり腰椎)への負担は減るだろう。そうなると痛さも和らぐ筈だ!奥半谷林道の最高点に着いた(図24)。向こうに見える尾根は鐘ヶ岳から東へ伸びる尾根だ。300メートルちょっとなのにかなり高いところまで来た感じだ!周辺を写真に撮っていたら、サル糞を見つけた(図25)。かなり古い、樹皮食いをした昨年暮れのものだろう。
図24.  10:18 奥野林道で一番高い所310~320m
図25. 10:19 古いサル糞だ。樹皮の繊維が見える。
林道は後は下る一方だ。石切り場があったようだ。さらに下ると山仕事の人たちが乗ったり荷物を運ぶケーブルの小屋があった。
図26. 10:20 石切り場の碑
図26. 10:22 ケーブル小屋
図23. 10:23 オニグルミを食べたネズミの食痕
図24. 10:24 清川村のゴルフ場が見える
図25. 1月にはここから浅間神社の参道に
図26. 10:35 水場だ!平成七年三月 厚木と書かれたものがある1月には気が付かなかった。コップがあるので水を鱈腹飲む。
10時41分に奥半谷林道との別れ道を過ぎた。奥半谷林道を一回りするのに1時間半だった。普通に歩ける人なら1時間も掛からないだろう。10時59分にゲートを過ぎた道に下り立ち11時16分には広沢寺温泉無料駐車場に着く。凄い車の量だ。満車状態であった。帰宅12時半であった。

2021年3月17日水曜日

ネコの発情季? Estrous season of cats?

昨夜もイヤな不思議な夢を見ていた。夢の中で何故かバケツに入れられている3匹の弱ったタヌキを殺すことになった。ザックに大きな石が入っているのでザックを振り回してタヌキに打ち下ろす。タヌキが啼く、啼く、啼く、、、、っとどうも外で子供か誰かが叫んでいる。連れ合いが起き出してネコが隣家の庭で騒いでいるという。そう、ネコのフギャーギャーと云う声だ。二階のベランダから懐中電灯の光を照らしたら、鳴き声が止んだ。しかし、しばらくするとギャーギャーやっている。ネコの発情の声にしてはちょっとオカシイ!階下に降りて夜間観察用のヘッドランプをつけて、隣家の庭を覗く。白と黒のネコがライトの中でこちらを見ている。逃げようとしないから、小石を拾って投げた。が、庭木の枝に石が当たってネコまで届かない。親指程の大きさの石を上に向かって投げた。ネコの前に落ちたが仰向けになって顔だけこちらに向けている。っと居なくなった。1匹だけではなく2,3匹が鳴いて争っていたと思ったが、見つけたのは白黒の一匹だけだった。
3時半を回っている。5時になったら起きて山に行くつもりだったので、また寝る。が、目覚めたのは6時頃であった。でも、コーンフレークに牛乳をかけて朝食とし車のフロントガラスに水を流して出掛ける。6時半を過ぎている。案の定朝のラッシュだ。行く場所を奥半谷林道とする。
図1. 隣家の庭の角に鼻に怪我したネコが
昼過ぎに帰宅し、何故かちょっと気になりカメラを持って庭に出て隣家の庭を覗くと、鼻に怪我したネコがいる。昨夜見た白黒のネコではない。このネコは昨夜の白黒ネコにヤラレタのだ。ネコの発情季でお目当ての異性にでも出会ったのだろう。それで同性同士でケンカしたのだ。
それにしても昨夜の声はネコの発情の声とは違う。もっと荒々しいものだった。しかし、発情ネコの声は、マハレ山塊国立公園のヤマネコもほぼ同じ発情の声だ。ぼくは当初飼い猫だと思っていた。

 

2021年3月16日火曜日

シカ、カモシカ、イノシシの口吻部からみた種の同定 Species identification from the rostrum of deer, serow and wild boar.

 イノシシ、シカ、カモシカの口吻部の上から、下から、側面から見た違いを述べたい。前回は後頭骨部分から見た3種の違いを述べた。今回は眼窩の前の部分の口吻を問題にする。図中のA:前顎骨、B:切歯孔、C:鼻骨、D:上顎骨、E:前頭骨、F:口蓋骨

図1. イノシシの口吻上から
図2. シカの口吻上から
図3. カモシカの口吻上から
①上から見たイノシシの口吻は細長く(図1)、前顎骨が伸びて鼻骨の3分の2位までの奥に切歯している(図4)が、シカの前顎骨は鼻骨の前端付近で接する(図2、5)だけであるが、カモシカでは前顎骨は鼻骨には全く届かない(図3、6)。
②イノシシの鼻骨は前顎骨の先付近まで伸びて(図4)鼻骨の長さは鼻骨の最大幅の4倍強あり、先端はV字(図1)になるが、シカの鼻骨は細長い(図2)が鼻骨の長さは鼻骨の最大幅の3倍であり、先端はM字になる(図2)。一方カモシカでは鼻骨の長さは最大幅の1.5倍であり、先端は崩れたW字状(図3)である。
③イノシシの切歯孔の長さはほぼ15mm以内の楕円形で、切歯孔の後端部だけが上顎骨となり周囲は前顎骨(図7)である。が、シカやカモシカでは30mmを近くになり細長く、上顎骨が外側の半分くらいまで伸びている(図8、9)。シカの切歯孔の後端部は上顎骨に食い込んだU字状(図8)で左右の状態を底面から見るとW字状にみえる(図8)。が、カモシカの切歯孔の後端は上顎骨に食い込まず鈍い楔状になっている(図9)。
④イノシシの眼窩の前の涙骨部分は凹んでないが、シカでは凹み、さらにその前方の上顎骨と鼻骨、前頭骨部分の骨が欠如している。カモシカでは涙骨と涙骨に接する上顎骨が凹む(全ての図を参照)。
図4. イノシシの左側面から
図5. シカの左側面から
図6. カモシカの左側面から

図7. イノシシの頭骨底面から
図8. シカの頭骨の底面(腹側)から
図9. カモシカの頭骨の底面から
さらに、底面から見た頭骨前部(吻部)では、
⑤イノシシには切歯が3対犬歯1対があるが、シカやカモシカでは切歯はなく、カモシカでは犬歯も無い(図9)。シカの犬歯(t)は5ミリほどの短いものだ。
⑥イノシシの大口蓋孔は第三臼歯の先端部に並ぶが、シカやカモシカでは第二臼歯前部である(図8、9)。
⑦イノシシの臼歯はヒトの臼歯状で前後に長い(図7)、シカやカモシカは横に層状になり、シカの臼歯は一本一本前後よりも左右に長い(図8)が、カモシカは前後に長い(図9)。
⑧イノシシでは下から見た口吻部の切歯孔の後端部から第一前臼歯までの上顎骨口蓋突起はほぼ同じ幅であるが、シカでは15mm以上であるが幅は狭くなりカモシカでは14mm以下と非常に狭くなる(図7、8、9)。

今年の専門学校の卒業式はオンラインで参列したと云うか見た。コロナ禍で次年度の授業スタイルも対面とオンラインを駆使したものになるだろう。学生たち全員がスマホではなくPCを持って参加できる状況になると良いが、、、、。


2021年3月14日日曜日

シカ、カモシカ、イノシシの後頭骨から見た種の同定 Spcies identification from the occipital of Deer, Serow and Wild Boar

シカ、カモシカ、イノシシの頭骨の後頭部を腹側(下面)から見て、三種の同定する手掛かりを調べた。
図中のA:後頭顆、B:頚静脈突起、C:聴胞、D:後頭骨底部、E:関節後突起、F:翼状突起
図1. イノシシの下面から見た後頭部
図2. シカの下面から見た後頭部
図3. カモシカの下面から見た後頭部
①イノシシの聴胞Cは円筒状で縦長であるが、シカ、カモシカは横長でシカは丸みを帯び、カモシカは掻き砕いた石状である。

②イノシシの頚静脈突起Bは細長く後頭骨底部Dから40mmを越えるが、シカやカモシカのは楔状で後頭骨底部Dから15mmを越えない。

③イノシシの後頭骨底部Dは後頭顆Aよりも一段低くなっている台形型をしているがシカでは後頭顆Aとほぼ同じ位置から始まる四角形であり、カモシカでは後頭顆Aより下がり中央部分が△状に低くなる台形型をしている。 

③イノシシの関節後突起Eは見当たらなく、シカは関節窩の後に5ミリくらいの高さである。カモシカは関節窩の内側に少しあるだけだ。

④イノシシの翼状突起Fは小さな突起状のものが出ているだけだが、シカは左右の翼状突起Fが欠落したように平行に並ぶ。カモシカは外側に開いている。

コロナ禍で人と会い話し合う機会が減り、座骨神経痛もあってめっきり家に閉じ籠る日が多くなっている。今夕は今年になって5回目のオンライン呑み会だ。オンラインはなかなか会えない人と顔を会わせて相手を思いやることができるが、対面呑み会には敵わない。それは、互いの視覚や音声以外の接触が出来ないからだろう。ぼくらが対面して出会うということは、目や耳以外から入る情報を得ているからだ。視覚や音声だけからの受け取る情報はTVや映画からの情報と同じである。その為であろう。オンライン呑み会では、まるでTV画面や映画のスクリーンを眺めているように画面を見ながら一人で飲み、食い、オンライン画面に出ている友人・知人たちの顔を見、話しを聞いている視聴者となっている。


2021年3月13日土曜日

この頭骨は誰? Who is this skull?

知人のCFさんからメールをもらった。坂下から土山峠までの旧道「みやがせ道」を歩いていて道路際に図1と図2の転がっている頭骨を見つけたようだ。大人の拳くらいの大きさとの事だ。図1を見るとイノシシかシカ、カモシカのようにも見える。前回、これら三種の頭骨の後ろから見た違いをアップしたが、皆さんはどう判断しますか? ぼくは思い違いをしていた。この写真を既にアップしていると思っていた。
図1. 斜め後方上から見たもの
図2. 頭骨の右側を下にして底面を見たもの

2021年3月12日金曜日

シカ、カモシカ、イノシシの後頭骨から見た種の同定  Species identyfy from based on the ocipital of Deer, Serow and Wild boar

先日、 CFさんが「みやがせ道」で見つけた頭骨が添付ファイルで送られてきた。しかし、その頭骨は前頭骨部分から前が欠落したものであり、CFさんが撮ったものも後頭顆から見たものであった。山中で見つける偶蹄類の頭骨は、歯や角を含む頭骨の全体がいつもあるわけではなく、多くは頭骨の一部である。今回は丹沢に生息する偶蹄類の頭骨の後頭骨部分が残っていた場合にそこから種を同定する手掛かりをアップする。

図1. イノシシの頭骨 後ろから
イノシシの後頭鱗は縦長である。さらに、左右の頚静脈突起はシカ、カモシカに比べてはるかに長い。
図2. シカの頭骨 後ろから
シカの後頭鱗はイノシシに比べると横長であり、中央が隆起している(外後頭稜)。更に、項稜の中央が少し下がり突出している(外後頭隆起)。
図3. カモシカの頭骨 後ろから
カモシカの後頭鱗の形状はシカに類似して、外後頭隆起があり外後頭稜が明らかでである。ただ、シカの大孔の背側がU字状に凹んでいるがカモシカではV字状の凹みである。

2021年3月11日木曜日

ビオトープ Biotope

 久しぶりの境川遊水地への散歩であった。昨年の10月下旬以来だから4ヶ月半振りだ。ぼくが歩くのは約7キロのルートである。温かい日差しの中をコートを着ないで歩いた。身体も精神も温かい屋外を欲している。      

図1. ナズナが一面に広がる日大の農場
図2. 遊水池のビオトープに2羽のバン
図3. 早咲きのサクラ
図4. フキノトウがたくさん タテハチョウの仲間がいる
図5.土手がコンクリートで覆われる
白鷺橋の近くの遊水地の境川の土手が新たに凸凹した岩状のコンクリートで覆われていた。遊水地内には、サッカー場、テニスコートをつくりさらにビオトープを作っている。球戯場内は立ち入ることができ、大人も子供も運動している。しかし、ビオトープと書かれた池は立ち入り禁止である。出来た頃は禁止ではなかったのでモツゴ釣りができた。どうも、この遊水地企画者には、図5のコンクリートの土手に見られるように「外観が美しく見える」ことだけが念頭にあるようだ。
人工の池で、釣りをしたり雑魚や水生昆虫を獲ったりする遊びを考えてはいないようだ。小鳥やサギやカモたちがやってくるのは歓迎されるがヒトは歓迎されない。一方、土手をコンクリートで覆ってしまうと、土手に巣作りをするカワセミばかりでなく、イタチや他の動物たちも生息できなくなる。見た目だけのビオトープ作りの考えは反対だ!ヒトや他の動植物と共存できるビオトープを考えるべきだ!

2021年3月10日水曜日

小哺乳類の骨の特徴4):寛骨・仙骨 モグラ科の寛骨と仙骨は癒合・合体  The hipbone and sacrum of Talpidae are fused and united.

 骨盤は寛骨と仙骨からなる。アカネズミの骨盤は左右の寛骨とその間にある仙骨が離れる。しかし、トガリネズミ目モグラ科のアズマモグラとヒミズの寛骨と仙骨は癒合・合体している(図1.の左の二個)。しかし、同じトガリネズミ目でもトガリネズミ科のジネズミとトガリネズミでは、寛骨と仙骨は離れる(図1の左から2個目と3個目)。この事が一般化できるのかどうか、まだ不確かである。恐らく、若いモグラ科の動物ならば当然(?当然でないかもしれない)、寛骨と仙骨はトガリネズミ科やアカネズミのように離れているだろう。さらに、胎児なら寛骨も腸骨と座骨、恥骨に分離しているかもしれない。

しかし、ぼくが拾った動物たちでは、図1のような結果だった。

図1. 背側から見た骨盤(寛骨+仙骨)上:前方(頭の方) 下:後方(尾の方)
左からアズマモグラ、ヒミズ、ジネズミ、トガリネズミ、アカネズミ

ここでは、図1の性成熟を過ぎたモグラやヒミズの骨盤は仙骨と寛骨が癒合・合体していることが通常の事だとして考えて行きたい。寛骨と仙骨がアカネズミやトガリネズミのように分離しているということは新生児が産道を通って生まれる時に寛骨は仙骨から離れて広がることが可能になる。つまり、新生児に大小の差があっても上手く産道を通過できる。しかし、モグラやヒミズのように寛骨と仙骨がしっかり合体していれば、新生児はある一定の大きさ以下なら産道を通過できるが、大きな個体は産道は通過できない。
ここで、仙骨と寛骨がモグラ科の動物のように合体している他の動物はいるだろうか?それは鳥だ!鳥はある程度大きさが決まった卵を産み落とす。これが、栄養状態の良い時には直径3センチの卵を産み、悪い時には1センチの卵を産むなどと云うことは無い。栄養の過少に関わらずほぼ同じ大きさの卵を鳥は産むと考えられる。
同じようにモグラもヒミズも新生児の大きさは栄養状態に関わらずほぼ同じ大きさの可能性が高い。
以上のようにモグラ科の動物の寛骨と仙骨が癒合・合体しているのは新生児は殆んど変わらない大きさで産まれてくるということだ。しかし、トガリネズミ科の寛骨と仙骨が離れている動物は新生児の大きさが少々違いがあっても産み落とすことができると云う事ではないだろうか?

図2. 腹側から見た骨盤 右側は尾の方 上:ヒミズ 下:アズマモグラ

図2は腹側から見たヒミズ(上)とアズマモグラ(下)の骨盤である。ヒミズの左右の寛骨は離れている。しかし、アズマモグラの寛骨は恥骨結合している。ヒミズは新生児が産道を出て来る時、余裕があるが、アズマモグラは余裕が全く無いことが判る。アズマモグラの赤ちゃんは殆んど同じ大きさで産み落とされると云える。でも、本当はどうなのだろう?

2021年3月6日土曜日

モグラの性別は? The gender of mole?

昨日午後、専門学校の講師会があり、7時頃帰宅して玄関を開けたらビニール袋に入ったモグラがあった。いつも野菜届けてくれるNoboruさんが持ってきたのだ。早速、スケールを置いて写真を撮った。モグラの性別はやはり判らない。モグラの仲間は鳥やカエルのように総排泄孔を持つため、外部生殖器を探しても無駄なのだ。
しかし、カエルでも鳥でも魚でも姿・形や色で性別の違いがある。地中の暗闇で生活しているモグラは性的二型が小さいのは、視覚が効いてないからか?
性行動の時に相手を探し選ぶ時は嗅覚だ!嗅覚に頼る動物は性的二型が小さい? そんな筈は無い。蛾のオスはメスが発する臭いを感知する触覚が大きい。そうすると、モグラの鼻がある口吻部に♂と♀の違いがあるかも知れない。
図1.もらったモグラ Mogera wogura性別不明
何と、今日の夕方再びNoboruさんが畑の帰りに立ち寄りモグラを一匹持って来てくれた。ピンポンが鳴って連れ合いが画像を見てNoboruさんだ!っと出ていくと、連れ合いに呼ばれる。またまた、モグラが獲れたと持って来てくれる。話しを聞くと昨日と同じトンネルで獲れたと云うのだ。同じトンネルを利用するというは、春はトガリネズミ目の発情季なので、♂がメスの行動域内に侵入しているということなのだろうか?ネット検索したら、「食虫類の自然史」第3章「モグラ科動物の生態」阿部永・横畑泰志編著、比婆科学教育振興会、1998 が見つかった。