2023年11月30日木曜日

手首を回せない動物たち      Animals that can’t turn their wrists

それぞれの動物の前腕骨の尺骨と橈骨の形状は似ており、特に尺骨の形状については肘突起と深い滑車切痕があるため容易に見分けられる(図1の)。図1はシカ、ノウサギ、キツネ、サルの右の尺骨と橈骨の大きさを比較し、それぞれの動物の尺骨と橈骨の接触関係を示している。全ての動物たちの橈骨は尺骨の滑車切痕の近くと遠位端で接触する。しかし、二つの骨は接触しても癒合することはない。しかし、性成熟を過ぎたシカの尺骨と橈骨はそれぞれの遠位端で癒合する。それはカモシカも同じだ。図1のノウサギの尺骨と橈骨は全ての面で癒合しているように写っているが、これは木工ボンドで付着させている。本来は離れている。また、キツネも癒合しているように見えるが、これも木工ボンドで形に合わせて尺骨の滑車切痕と橈骨頭付近とそれぞれの遠位端をボンドで付着させている。サルは尺骨を橈骨をボンドで着けていない。
図1.右前腕骨の尺骨Ulnaと橈骨Radius
:肘突起 :滑車切痕
ニホンジカCervus nippon ノウサギLupus brachyurus キツネVulpes vulpes ニホンザルMacaca fuscata
このような尺骨と橈骨の接触は、動物たちの前足の動かし方(手首を左右に回す)に関係している。シカやノウサギは上下には手首を動かせても前足の裏を上には回せない。ぼくらヒトはパソコンに向かって手の平を上にも下にも向けることができる。しかし、シカやノウサギはそんな事は出来ない。つまり、尺骨と橈骨がバラバラだから手の平を下に向けてキーボードを打つことや、手の平を上に向けてお茶碗を受け取ることもできる。それは、シカ、ウサギの仲間ばかりでなくキツネも無理だ。それは余りにも図1からも判断できるように尺骨と橈骨が全体的に接触しているからだ。
つまり、尺骨と橈骨を離したり捩じったりすることはできない。しかし、サルやヒトは違う。恐らく、リスも両手でクルミの実を持って食べる事ができるので、リスの橈骨と尺骨も十分離れているのだろう。

2023年11月29日水曜日

リュノウギクのような白花の菊    White-flowered chrysanthemum like Ryunougiku

ちょっと散歩した。今日は寒いし、風も少し強い。帰ってきてお隣の駐車場から我が家の庭を覗いた。リュウノウギクのような白い花の菊が咲いている。これは、種子が風で飛んできたのか?この家に引っ越して来てから間も無く目にするようになった。我が家の庭で一番日当たりの良い場所に生育し、その後、毎年咲いてくれる。40年以上は同じ場所に生育しているのだ。家族はこの白い菊が好きであり、連れ合いは一輪切り取って小さな花瓶に挿している。
図1.白花の菊



 

2023年11月28日火曜日

何となく懐かしいカラスウリ      Somehow nostalgic Karasuuri, Japanese snake gourd

歩かなければ歩けなくという恐怖観念に襲われてカメラを持って散歩にでた。陽が射して温かいが風が強い。帽子が飛ばされないように押さえていたが、途中で帽子をザックに容れた。引地川沿いを下る。ピラカンサスを撮っていると、「何を撮っているのかな?」と学校帰りの小学生が声を掛けてきた。それで、彼らに向かって「はーい!」と大声を出し、こちらを向かせてパチリ(図1)。
図1.3人の学校帰りの小学生、ポーズを取る
図2.スダジイのドングリが溜まっている
川の右岸沿いを川面を見ながら下っていくとカワセミだ(図2)。風が強いので戻る事にする。来た道ではなく山側のブッシュの側の道を歩く。
図2.魚を狙っているカワセミAlcedo atthis
図3.シロダモNeolitsea sericeaの花が咲いている
図4.ネズミモチLigustrum japonicum
図5.この赤い実は?ビナカズラの実に似ている
藪の中にカラスウリを見つけた(図6)。嬉しい。何だかとても懐かしい感じだ。奥まっているので、5,6回シャッターを押した。 
図6.カラスウリ Trichosanthes cucumeroides


2023年11月26日日曜日

久しぶりの白銀林道      Shirogane forest road after a long time

昨日は9月に亡くなった野生生物探検隊のtakeさんを偲ぶ会として、白銀林道を歩いた。参加者はk-ta隊員とisa隊員夫婦、やまぼうし隊員とぼくの4人であった。13時半に真鶴駅前で待ち合わせて、isa隊員の車で白銀林道に行った。
すっきりしない曇り空であったが、風が無く、林道は灰褐色の秋景色であった。2018年11月以来の実に5年振りの白銀林道歩きである。その時はもちろん故take隊員が案内してくれた(図0)。白銀林道はtake隊員のフィールドであった。
図0. 2018年11月の野生生物探検隊
図1.ヒヨドリジョウゴ
図2.ヤマホロシ
図3.サルトリイバラ
図4.マムシグサ
図5.白銀林道
図6.シロヨメナ
図7.オオイタドリの花後
図8.アマチャヅル
図9.ハゼノキ
図10. ツルグミ
図11.初島がすぐ側に見える
林道を歩いた後、故take隊員の真鶴駅前の雑魚番屋に行き、写真に向かってビールで献杯し、take隊員の奥さんに、イワシを大場で巻いて衣を着けた天麩羅、揚げ出し豆腐、アジの開きのフライ、3点の刺身を出してもらう。やまぼうしさんが先に帰った後、いつの間にか八海山を一升瓶でもらい飲み始める。k-ta隊員とisa隊員夫婦は真鶴に宿を取っているので、長居できるが、ぼくは8時を回ったので帰ることにする。しかし、電車でヘマを2度もする。それは藤沢駅で、JRから小田急線に乗り換えだが、江の島方面行に乗ってしまい、藤沢に戻って相模大野行に乗ったが一駅乗り越してしまったのだ。ちょっと信じられない事である。酔って寝ていた訳ではない。まー、take隊員の偲ぶ会の思い出になった。

2023年11月24日金曜日

コガモたちが渡ってきている       Teals are migrating

今朝9時になったので銀行へ行ってきた。連れ合いに渡す月々の生活費を下ろしたのだ。これはもう何十年も続けている夫婦の約束だ。その帰路、まっすぐ帰らないで引地川沿いを散歩した。アオサギが小魚を狙っていた(図1)。早くもコガモ(図2)やカルガモがいた。これからカモたちがたくさん渡ってくるのだろう。でも、今年は温かいから遅れるかな?
図1.アオサギArdea cinerea
図2.コガモAnas creccaたち
セパードやゴールデンレトリバーのような大型犬の足跡があった。
図3.大きなイヌCanis familiarisの足跡

2023年11月23日木曜日

センダン・栴檀    Sendan

先程、今日2度目の散歩に行ってきた。それは午前中に久しぶりに引地川沿いを散歩した時にカメラを持って出なかったので、目に留めていたセンダンの実とキダチダリアの花を撮ってきた。昼間は陽が射し、温かだったが、今は寒いくらいだった。
センダンの実を1個採ってきた。固い、ナイフで横切りしようと思ったが切れず。臭いを嗅いでみたが特別な香も感じない。「センダンは二葉より芳し」の栴檀は香木の白檀とのことのようだ。
図1.センダン Melia azedarach
図2.キダチダリアDahlia imperialis
図3.センダンの固い果実

モグラ・ヒミズの細長い肩甲骨 Elongated scapulae of Moles(Talpidae)

多くの哺乳類の肩甲骨と一千を画す程異なっているのが、モグラやヒミズのモグラ科のものだ(図1の左と中)。ずいぶん細長くまるで橈骨、尺骨のようだ。真無盲腸目でもトガリネズミ科のジネズミの肩甲骨はこれまでアップしてきた食肉目や霊長目のものと形状において大差はない。でもやはり細長い。
モグラやヒミズの上腕骨も他の哺乳類のものとは全く異なった形状をしており、特にモグラの上腕骨は骨を見慣れた人でもどの部分が尺骨や頭骨と接する箇所か判断に苦しむ。モグラやヒミズの肩甲骨は地中にトンネルを掘り、トンネル内の生活に適したものになっているのだろう。
図1.真無盲腸目の左右の肩甲骨
左:アズマモグラMogera wogura 中:ヒミズUrotrichus talpoides 右:ジネズミCrocidura dsinezumi

この半年で身体全体の老朽化が激しい。両肩、背、腰が思うように動かせず。昨年までは100歳は軽いと思っていたが、今は80歳までは頑張ろうになった。立ち居振る舞いがスローモーションのような動きだ。このまま老朽化してしまわないように維持・管理をしなくては、、、。

2023年11月22日水曜日

知人夫婦と映画と昼食   Movie and lunch with an acquaintance couple

 昨日、知人のT&M夫婦と一緒に市民シアターで行われた映画を見、その後昼食を食べた。市民シアターは湘南台文化センターにあり、我が家から歩いて十数分である。T&M夫婦のMさんが連れ合いの同僚で、コロナ禍の中でもこの3年間二ヵ月に一度はお昼を一緒に食べていた。先月は綾瀬市民文化センターで行われた映画を見てきたのだ。両会場とも入場者は60歳以上の男女であり、女子が7割以上を占めていた。入場料は1000円だが、会員になると900円だ。先月綾瀬で4人共会員になった。

昼食は駅西口にあるレストランで1500ccのボトル1本1000円の赤ワインを頼み、2品づつを4人で分けて食べながら満足して帰宅。ほぼTさんと二人で1500ccを飲んだので、ぼくにとっては飲み過ぎた感じがベットに入るまであった。

図1.湘南台市民シアター

2023年11月20日月曜日

ニホンザルとスローロリスの肩甲骨の形状比較     Comparison of scapula shape between Japanese monkey and Slow Loris

前回アップしたニホンザルの肩甲骨では上棘窩は下棘窩よりも幅狭かった。しかし、4歳くらいの個体の上棘窩が1,2歳とオトナのものと少し異なっていた。で、手持ちのニホンザルの肩甲骨を探していて、同じ霊長目のスローロリスの肩甲骨をを見た。するとニホンザルの肩甲骨の形状と類似している(図1)。もちろん、ぼくらヒトの肩甲骨ともそっくりだ(参照:https://en.wikipedia.org/wiki/Scapula)。
図1.スローロリスNycticebus coucang♂(左)とニホンザルMacaca fuscata♂(右)の左肩甲骨
図1のaが棘上窩、bが棘下窩と名付けられているのはヒトの解剖学用語からきている。四つ足動物は図1のように肩甲骨が肩峰を下にして肩甲棘が立ち、aの棘上窩の方が前方(頭の方)である。ヒトでは肩甲棘が横になり棘上窩が上になる。

ニホンザルは直鼻亜目であり、スローロリスは曲鼻亜目である。食肉目のイヌとネコの違いに近い。にも関わらず肩甲骨の形状が似ていることに感激している。

イスラエルはハマスにかこつけてガザ地区の人々を皆殺ししたいかのようだ。イスラエルはナチスによるユダヤ人のジェノサイドを経験した被害者意識を持っているだろう。それがどうしてメタニエフは自分たちがナチスと同じような行為をしているという意識がないのだろうか?

2023年11月18日土曜日

ニホンザルの肩甲骨の老若の形状比較    Comparison of the scapula shapes in various age Japanese macaques

今日も冷たい雨が降り寒い。
ニホンザルの肩甲骨も調べた。1,2歳のコドモに4歳くらいのコドモ、11,2歳のオトナの標本を見つけた(図1)。年齢は頭骨の歯から推定した。やはり、サルの肩甲骨も成長に伴って各部分が大きくなるだけで形状は殆ど変わらない。但し、4歳?個体の棘上窩の前縁部(図1の中の肩甲骨の左端)が少し欠けているように見える。この個体の右肩甲骨も同じだ。ちょっと気になるので今さらに別個体の肩甲骨を探している。
ニホンザルの肩甲骨は棘上窩(下図の肩甲棘の左側)は幅狭く、棘下窩が倍以上も幅広い。前回アップしたハクビシンの肩甲骨では棘上窩と棘下窩の大きさはほぼ同じくらいだった。
図1.ニホンザルMacaca fuscataの左肩甲骨
左:1,2歳 中:4歳? 右:オトナ

ウクライナとプーチンロシアはまだ戦争状態だ。ガザ地区のパレスチナ人の大半はハマス戦闘員が父であり、兄であり、従兄弟であるのだろう。イスラエルは終わりの無い戦いを挑んでいる。イスラエル国家、パレスチナ国家を互いに認め合うべきだ。

2023年11月17日金曜日

肩甲骨の子供と大人の形状比較     Comparison of the scapula shape between Juvenile and Adult

哺乳類の頭骨は成長するにつれて顔面骨と云われる鼻骨、前顎骨、上顎骨、下顎骨が頭蓋骨の前頭骨、頭頂骨、後頭骨に比べると著しく大きくなる。それで、まるっぽかった子供の頃の頭骨は顔面骨の口吻部が伸びて大きくなっていく。
では、他の骨はどうだろうか?
手持ちの骨は1個体分の全ての骨が揃ってはいないので、全ての骨を比べる事ができないので、取り敢えずハクビシンの肩甲骨です。親から別れた直後と思われるコドモ(交通事故に遭う)と知人の畑の網に絡まって死んでいたワカモノと実習で泊まったキャンプ場の小屋の縁の下で死んでいたオトナの肩甲骨で形状を比較した(図1)。
図1の肩甲骨は外側から見たものであり、肩甲棘(1)、肩峰(2)、棘上窩(3)、棘下窩(4)の形状はオトナもコドモも変わらない。全体的に成長するにつれてどの部分も大きくなっている。
図1.ハクビシンPaguma larvataの左肩甲骨
左:Full Adult  中:Adolescent 右:Juvenile
1:肩甲棘 2:肩峰 3:棘上窩 4:棘下窩

これがハクビシンの肩甲骨の特徴と云う訳ではないようだ。キツネでもコドモもオトナも肩甲骨の形状は変わらない(図2)。

図2.キツネVulpes vulpesの左肩甲骨
左:Full Adult 右:Juvenile

2023年11月16日木曜日

横浜中華街で昼食会    Luncheon at Yokohama Chinatown     

 今日、11時半から横浜中華街の龍鳳酒店で食事会があった。集まったのは5人で、三人はアフリカで知り合った仲間、一人はテレビの番組で知り合ったKさん、もう一人はぼくの前の専門学校の教え子のYくんである。不思議な仲間の集まりにも思えるが、ぼくが元気な頃、東丹沢のサル調査に参加してくれた仲間だ。

ぼくは満を持して、地下鉄関内駅を10時45分に下りたが、20分も前に目的の店に着き、辺りをぶらぶら一回りする。中華街は凄い人込みで賑やかだ。若者のカップルから年寄りのグループまでそぞろ歩いている。

再び店の前に来るとK子さんが待っていた。声を掛ける11時半になったので店内に入れてもらう。ぼくとIさんの二人は生ビールを頼み、先ず、中身のしっかり入った水餃子、定番のエビチリ、太い春巻き、海鮮三品炒め、渡り蟹の餡かけチャーハンを食べ、ぼくらは生ビールをもう一杯と紹興酒を二人で2合飲む。

大満足で店を出て、IさんをJR関内駅で見送り、ぼくは地下鉄関内駅からまっすぐ帰宅。会える時に会わないと会いたい人と会えなくなる。

図1. 正面の中華街を行き、左に曲がったところにある
図2.昼食会が行われた龍鳳酒家

2023年11月15日水曜日

湖陵高校同期会   Koryou high school Synchronization Party

 昨日、高校(道立釧路湖陵高校)の東京同期会があった。コロナ禍のため3年振りであった。場所はJR新橋駅から7,8分の銀座ライオンの6階のクラシックホールである(図1)。13時から15時までの2時間で、7千円の会費で、コース料理が出た。アルコールは飲み放題だった。しかし、皆、77歳か76歳だ。アルコールももうそんなに飲めない。

A組からI組までの9クラスあったが、釧路からきたO君や富山からきたM君など関東以外からの参加者もいて、48名の参加だった。校歌を歌い、応援歌を歌い2時間はあっと云う間に過ぎてしまった。ぼくは明後日に中華街での食事会があるので、二次会には行かずにまっすぐ帰宅した。

図1.銀座ライオン
しかし、各クラスの幹事は大変だ! 誰もがメルアドを持っている訳ではないので、電話や手紙でも連絡したようだ。今回が最後の同期会かな?でも参加者は皆元気!

2023年11月8日水曜日

ナイフをカバンに!   Knife in your bag!

 ぼくが学生の頃の1960年代から2000年代くらいまで、山へ行くのに必ず持っていくのは刃渡り7,8センチのナイフや刃渡り30センチくらいのナタであった。ナタは大きいので、ザックの横に付けて電車やバスに乗っていた。しかし、2000年を過ぎた頃からバスや電車に乗る時はナタはザックの中に容れた。山ではナタは左腰に下げた。サルを追っている時はさらに柄が60センチくらいあるナタをサブザックに付けて背負った。ナタは行くての木の枝やブッシュを切り払うために使った。登山道や古い杣道などの山道を歩いていても倒木の枝を払い落して歩きやすくするための必需品であった。それはマハレ山塊を歩く時も同じだった(図1)。トングエ族のトラッカーたちは中国製の青龍刀のようなパンガ(スワヒリ語)を持っていた(図2)。これで爪まで切っていた。

図1.マハレ山塊のビレンゲからムエシまでサファリで、1975年
右端がぼくで左腰にナタを下げる。このナタは帰国する時にマハレ山塊国立公園のセキ公園管理長にプレゼントした
図2.トラッカーたちはこのパンガをいつも剝き出しで手に持っていた。それぞれのパンガは持ち主の個性が溢れている。
小さなナイフは植物標本を採るために、ちょっと枝や茎をナイフで切ったり、キノコを見つけて切ったり、昼食時にグレープフルーツを切ったり、リンゴの皮を剥いたり、スケールとして標本の横に置いたり(図3)、あるいは動物死体を見つけた場合に、現場で頭部を切り放すのに使った。しかし、ナイフは何よりも日常的な生活の一部の必需品であり、同じナイフを食卓のテーブルにも置いている。以前はスイスアーミーの十徳ナイフを持っていたが、搭乗手続きの時に機内持ち込みバックの中に容れていたので、取り上げられてしまった。今では手続きをすると到着空港で戻してもらえるが、1970年代は取り上げられたままだった。あるいは買ったばかりのナイフをどこかで落としてしまうこともあったので、ナイフではなく安いカッターナイフを持ち歩くことをあった。これだと刃も毎回取り換えられて切れ味が良いので、山での動物の解剖に使用した。
図3.テン糞のスケールとしてのナイフ
テン糞は持ち帰ったが、このナイフはここに置き忘れた

林道に車を停めていた時に警察官からトランクの持ち物を調べられ、そんな事が2度あり、ナタで煩く云われ警察署まで同行を求められたことさえあった。以来、ナタは持ち歩かなくなった。しかし、2010年からはOpinelのナイフを常時ショルダーバックに容れている。切れるナイフはステーキを切り分ける時は凄く重宝である。

アフリカで使っていたナタはあげてきたので、帰国後同じナタを買った(図4)。これは現在まで使っている。

図3.ナタ
今は、何故か刃渡り5,6センチの小型ナイフをバックに容れているだけで警察官から咎められるようになった。まるで秀吉の刀狩りの再現である。日常の生活用具としての小型ナイフが咎められる。以前は学校に行く時は小型ナイフが筆箱に入っており、いつでも鉛筆が削れた。今はもう鉛筆なんて学校では使わないのかな?

2023年11月4日土曜日

やまぼうしさんからジネズミの写真! Photo of Dsinezumi shrew from Yamabousi san

一 昨日、やまぼうしさんが早戸川林道を歩いていて、小中沢第二橋の上に転がっていたトガリネズミ科の動物の死体を撮って送ってきた。

図1.ちょっと大きく見えた
ぼくは、図1を見て、小中沢の橋の上ということからカワネズミと判断した。しかし、ペットボトルの蓋の部分から推し量ると頭胴長は65ミリくらいだ。10センチを超えていない。さらに図2を見ると耳介が大きく写っている。カワネズミの耳介は毛に覆われている。
やまぼうしさんには、初めカワネズミ、欲しい!と返信したが、再度図1を見たら、10センチを超えるような頭胴長の持ち主ではない、また、図2には大きな耳がしっかり写っている。歯の先も赤褐色に染まっていない(図3)(赤褐色に歯の先端が染まっていればトガリネズミ)。ジネズミだ!
図2.大きな耳介の持ち主Crocidura dsinezumi
図3.歯の先端は赤褐色では無く白いCrodidura dsinezumi

2023年11月3日金曜日

アナグマとタヌキの寛骨の違い The different of coxae between badger and racoon dog

 タヌキとアナグマは外観がにており、一瞬間違うこともある。さらに、轢死体で頭部が潰され、数回轢かれて日数が経っているとその場で同定が難しい場合がある。

頭部が潰されていても上顎の第一臼歯を見つければ、その場でタヌキかアナグマかは判る(図1)。裂肉歯aや切歯や犬歯、前臼歯を現場で見つけてもちょっとタヌキかアナグマかの判断が難しい。が、第一臼歯bは大きさと形状からタヌキかアナグマかの判断がすぐできる(図1)。アナグマの第一臼歯の咬面は酷く摩耗したように平面である(図1)。それでも、何度も轢かれた場合は第一臼歯も見当たらないかもしれない。

図1.左タヌキNyctereutes procyonoidesと右アナグマMeles melesの上顎の歯
a:裂肉歯 b:第一臼歯

大抵、腰の部分は轢かれても残っていることが多い。水に浸して腐らしてから干して、割れている場合でも寛骨は形状がはっきりしているので、組み立てやすい。タヌキの恥骨と坐骨、腸骨に囲まれた閉鎖孔はいびつな円形であるのに対し、アナグマの閉鎖孔は前枝(恥骨)に沿って坐骨弓まで伸びた楕円形になっている(図2)。

図2.タヌキNyctereutes procyonoides(左)とアナグマMeles meles(右)の寛骨の閉鎖孔の違い
:坐骨弓 p:前枝(恥骨)

それにしても、イスラエルのガザ地区への攻撃はパレスチナ人の殲滅だ。ガザ地区のハマスを一人残らず殲滅する作戦のようだが、ハマスと一般人を区別することなどできないだろう。アメリカがベトコンを一掃しようとして北ベトナムの村々の人々を殲滅しようとしたのを思い出す。一刻も早く停戦すべきだ!