2023年11月17日金曜日

肩甲骨の子供と大人の形状比較     Comparison of the scapula shape between Juvenile and Adult

哺乳類の頭骨は成長するにつれて顔面骨と云われる鼻骨、前顎骨、上顎骨、下顎骨が頭蓋骨の前頭骨、頭頂骨、後頭骨に比べると著しく大きくなる。それで、まるっぽかった子供の頃の頭骨は顔面骨の口吻部が伸びて大きくなっていく。
では、他の骨はどうだろうか?
手持ちの骨は1個体分の全ての骨が揃ってはいないので、全ての骨を比べる事ができないので、取り敢えずハクビシンの肩甲骨です。親から別れた直後と思われるコドモ(交通事故に遭う)と知人の畑の網に絡まって死んでいたワカモノと実習で泊まったキャンプ場の小屋の縁の下で死んでいたオトナの肩甲骨で形状を比較した(図1)。
図1の肩甲骨は外側から見たものであり、肩甲棘(1)、肩峰(2)、棘上窩(3)、棘下窩(4)の形状はオトナもコドモも変わらない。全体的に成長するにつれてどの部分も大きくなっている。
図1.ハクビシンPaguma larvataの左肩甲骨
左:Full Adult  中:Adolescent 右:Juvenile
1:肩甲棘 2:肩峰 3:棘上窩 4:棘下窩

これがハクビシンの肩甲骨の特徴と云う訳ではないようだ。キツネでもコドモもオトナも肩甲骨の形状は変わらない(図2)。

図2.キツネVulpes vulpesの左肩甲骨
左:Full Adult 右:Juvenile

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