2024年5月31日金曜日

ヘメロカリス咲く       Hemerocallis bloomed

庭の梅の木の裏に植えているヘメロカリスが咲いている。ぼくはこの花が好きだ。どうしてだろう。花の匂いを嗅いだこともないので、どんな匂いだろうか?ん?お日様が出てきて陽が射している。
図1.庭に咲いたヘメロカリス
中国で、この花の蕾の炒めた料理を食べた。柔らかくて美味しい。この花の蕾は市場でたくさん売っていた(図2&3)。もちろん買ってキンシコウ調査の基地に持っていった。もう、10年以上も経っている。日本でも山菜として加工したものを売っている。
図2.市場で売っていたヘメロカリスの仲間の蕾
図3.蕾が少し開いている20120807



2024年5月30日木曜日

シカやカモシカの消失し退化した腓骨         The missing and degenerated fubula of deer and serow.   

シカやカモシカの腓骨は殆どその痕跡しか残っていない。図1はシカの右の脛骨である。左が丹沢で拾ったもの、右が新潟県湯沢で拾ったものだ。双方の近位端をアップしたのが図2である。丹沢の脛骨の近位端では退化腓骨は割れて無くなっているが、湯沢の脛骨では退化腓骨(↑)が突起状になっているのが判る。尚、見ても判るように湯沢のシカの方が若くして死亡したことがわかる。軟骨部分がまだしっかり骨化していない。
図1.シカの前面から見た右脛骨
図2.シカの前面からの右脛骨近位端と退化腓骨
双方の脛骨の遠位端を図3に示す。右側の湯沢のシカの脛骨には腓骨外果をボンドで着けているが、左側の丹沢のシカではこの脛骨だけを拾った(20171124の丹沢実習で学生が見つけてぼくに渡してくれた)。既に、腓骨外果は外れていた。
図3.シカの前面からの右脛骨遠位端の内果と腓骨外果
脛骨遠位端はぼくらヒトの足首に当たるところである。内側の踝(くるぶし)が腓骨内果であり、外側の踝が腓骨外果に当たる。
では、ネズミ(齧歯目)やウサギ(兎形目)、ジネズミ(真無盲腸目)の脛骨と腓骨はどうなっているだろうか?

2024年5月29日水曜日

左右の脛骨の違い      The differences between right and left tibiae

哺乳類の左右の手足の骨には違いがある。皆さんが脛骨を持っているならばそれは左右どちらの脛骨か知ることが出来る。
図1.アナグマの左右の脛骨
A:前方から B:後方から
右足の脛骨はA,Bのどちらかな?
脛骨の下端の突起(→)は内果と名付けられているもので、脛骨の内側にある。ぼくらヒトでは足首の内側の踝(くるぶし)に当たる部分だ。そうするとAは左側であり、Bは右側の脛骨であることが判る。
図2は、キツネとネコの脛骨と腓骨である。左右どちらの脛骨かもう判った事でしょう。
図2.キツネ左とネコ右の脛骨と腓骨
そう、キツネとネコの脛骨と腓骨は両方でも左側のものだ。ぼくらの足首には外側にも踝(くるぶし)がそれが腓骨の末端のものだ。

こう書いてきて、あれーこれと同じような事が一度アップしたことがあると思い、「踝」でこのブログ内検索をしたらやはり前に似たような事を昨年4月にもアップしていた。でもまーイイヤと思いアップする。

不思議だ!スイレンの花が7時に朝日が当たっても少ししか開かない。昨日は雨降るなか9時には開いていたのに!気になる、どういう事が引き金になってスイレンの花は開いたり閉じたりするのかな?面白い!

2024年5月28日火曜日

スイレンが咲いた!    The water lily has bloomed!

今、庭のスイレン鉢を見たら、スイレンの花が咲いている(図1)。連れ合いに見てもらう。雨の中のスイレンの花は趣があるなぁーと思う。今日1日は雨の中だ。予報では明日の昼過ぎにはお日様が顔を出すようだ。2,3日咲いた後は水に潜るので、せめて日の光を浴びてもらいたい。
図1.咲いたスイレン
お昼を食べて雨が止んだようなのでスイレンを見た!エ?萎んでいる(図2)。スイレンは午前中しか開いてないのか!
図2.13時5分 萎んできている
14時5分には完全に萎んでいた(図3)。明日の朝はまた開くのだ。
図3.14時5分 萎んだ

2024年5月27日月曜日

スイレンが顔を出した      Water lily showed its flower bud

今日は、朝から小雨が降っている。庭のスイレン鉢に中のグッピーがアライグマに取られないように金網を買って覆った(図1)。これだと鳥たちが水浴びできないので貰った鉢に水を入れた。こっちで水浴びしてもらおう。スイレンの蕾が顔をだしている。もう5,6日前から蕾があったが、なかなか水面まで出て来なかった。今朝ようやく顔を出した。何だか金網にぶつかりそうだ(図2)。
図1.グッピーを入れたスイレン鉢と新たな水鉢
図2.水面に出たスイレンの蕾
イスラエルのガザ侵攻は終わらない。ロシアのウクライナ侵攻も終わらない。何もできないでいる自分が情けない。どうやってネタニヤフやプーチンに侵攻を止めるようにさせたら良いのだろうか!
 

2024年5月26日日曜日

無知だとサギに遭いそう         Ignorance may lead to fraud

お昼過ぎ、ピンポンが鳴り、近くで仕事をしている者で、屋根がオカシイと云う。話しを聞いてもどこがどうオカシイのか判らなかったので、我が家の屋根は昨年暮れに葺き替えをしたばかりなので、その会社に連絡して見てもらうので、ご指摘ありがとう。っと帰ってもらった。
その後、屋根や壁を双眼鏡を持って見渡した、しかし、彼らが云っていたのはどこなのかやはり判らない。が、西向きと北向きの屋根が交差する部分のスレートが無い(図1)。剥き出しだ! 彼らが云っていたのはこの事かな?っと思って写真を撮った。早速、この屋根の葺き替えをしてくれた会社に電話すると担当の者が外回り中なので帰りしだい折り返し電話をくれる事になった。10分もしないで電話があり、近くにいるので15分以内でそちらに行き屋根を見るという。
こちらが見つけた不審な箇所を指摘すると、あれで正常だと云う。お隣の家もアパートの屋根も同じようになってる。連れ合いと笑って胡麻化した。来てくれた人が云うには、近くで仕事をしている人はそんな遠くの屋根を見ている暇などない。これからも人が変わって屋根だ、壁だと同じような指摘をしてくる業者がいると思うので、気を付けてください。そんな時は「知らせてくれて有難う。早速出入りの会社に直してもらいます。」とソフトに云えば良いようだ。
図1.スレートが無いのが当たり前
しかし、今は様々な場所で、詐欺行為、ペテンで溢れている。気を付けなければならない。
 

クワの実はまだ赤い   The mulberries are still red.

昨日は散歩でほんの少しだけ違うルートを歩いた。十字のマユミの白い花が咲いていた。ヤマグワの実が生っていたまだ赤い!多分クワの実もまだ赤いだろう。ヒヨドリは赤い実を食べたのかな?それとも黒く熟したクワの実があったのかな?
図1.マユミの花 

図2.ヤマグワの実
実を一つ採ってくるんだった。休憩せずに55分で5172歩歩いた。

2024年5月25日土曜日

ベランダのヒヨドリの糞中の種子       Seeds in the dropping of a brown-eared bulbul on the veranda.

このところ何故かヒヨドリが煩い。ベランダの巣箱に入っているシジュウカラを威嚇しているようにも思える。巣箱のすぐ上の手摺りにヒヨドリの糞があり、連れ合いがタネが入っていると云う。早速、取って水洗いして乾かして撮った(図1)。今の季節に生っていてこのような小さな種子がある果実は?すぐ、イヌビワを思い出し、鈴木他著「草木の種子と果実」(誠光堂新光社)の本を開き、イヌビワを見る。が、違う。エ?何だろう。同じクワ科のヤマグワだと思い。同上の本を開く、イヌビアの前のページにヤマグワが載っているが、図1の種子より小さい、すぐ横のクワの種子だと判る。
この辺りは新興住宅地で以前は畑があったところなのでヤマグワではなくクワなのだ。クワの果実の方がヤマグワより大きいからさぞかし20個も採れば食べ応えがあるだろう。
図1.ヒヨドリの糞のクワの実の種子

久しぶりの散歩 First walk in 11 days

この10日以上全く散歩してないので、天気も良いし散歩に出た。が、やはり足を広げて歩くと両方の太腿の付け根辺りが痛い。脊椎間狭窄症が悪さをしているのだ。疲れた訳では無いのに座りたい。30分も歩かないでパーゴラがある休み台で休憩だ。馬渡橋を渡って引地川の右岸沿いの道を遡上する。左側にはお花畑があり、こぼれた種子で育った赤い花のタチアオイが元気だ(図1)。この花は真夏を思い出させる。

図1.タチアオイ
川沿いの土手のソメイヨシノは赤や黒のサクランボウをつけている(図2)。やはりいた!ヨコヅナサシガメだ(図3)!
図2.サクランボウが生っている
図3.ソメイヨシノの幹にヨコヅナサシガメ
セイヨウキンバイが散歩道と車道との間にツツジなどと植栽されている(図4)。だめだ、また休憩だ。日陰のベンチに座り(図5)、お茶を飲む。黄色い絨毯のようにコメツブツユクサ道路沿いの日向を覆っている(図6)。
図4.セイヨウキンバイ
図5.奥のベンチに座った
図6.コメツブツユクサ
カシワバアジサイが白い花がある(図7)。このところ各所で見るようになった。そして、同じようにこの数年ビワの木を目にするようになった。ハクビシンが多くなったせいだろう。彼らがビワの実を食べ、大きな種子を糞として出すからだろう。
図7.カシワバアジサイ
図8.ビワの実がたくさん
先程、連れ合いが貰ってきたミニトマトの苗をプランターに植えた。それだけで、腰と膝が重苦しくなった。今日で78歳になった。つい2,3年前までは100歳までは軽く行くかな?などと思っていたが、この腰部脊柱管狭窄症になり、坐骨神経痛が時々出るようになると80歳までは頑張ろうと思うようになった。先日は武蔵小杉で高校の同級生4人が集まって、ガン療養をしているMWの見舞い兼激励を行った。ぼくと同じ脊柱管狭窄症がいたり、別にガン治療を続けている者がいたが、一人だけ元気に畑仕事をしている者がいた。会える内に会おうと云うことになった。

2024年5月24日金曜日

移入種のキキョウソウ           Introduced species of Common Venus’ looking-glass

今年の庭の家の壁際にたくさん出てきて咲いている。小さいが良く目立ち、可愛らしい花だ。花色はキキョウそのものだ。北米や南米などからの移入種のようだ。
図1.キキョウソウTriodanis perfoliata
我が家のベランダに架けた巣箱にシジュウカラが巣材を運び、どうも今は抱卵しているようだ。時々シジュウカラを見かけるようになり、先ほどは2羽が電線に停まっていた。ベランダで洗濯物を干していた連れ合いは1羽が巣箱に入るのを見たようだ。良かった。ちゃんと抱卵しているようだ。
雛が孵化したら、親鳥たちがエサの虫を探して巣箱を留守にするので、その時にでも写真を撮ろう。

2024年5月23日木曜日

スイレン鉢のシオカラトンボのヤゴ        Larvae of Shiokaratonbo/dragonfly species in a waterlily pot

昨夏、シオカラトンボが庭のスイレン鉢の水面に上下に尾を振って尾先を水面につけていた(図2)。それが2,3度あったので、スイレン鉢にヤゴが孵っていないか3月頃から鉢底の方を見て、ヤゴを探していた。がヤゴは見つからなかった。4月になり鉢の水は温かくなり水は水苔で青黒くなり、とてもヤゴなど探せなくなっていた。
相撲を見終わって、グッピーが子供を産んだからどうか見ていたら、鉢の縁に何かがへばり付いている。ん?何だ?触ったら潜ってしまった。もう一匹いるので、カメラを持ってきてフラッシュを点けて撮った。3度もフラッシュを点けたのに逃げようとしない(図1)。ヤゴだ!明日の朝もう一度撮ろう。
図1.スイレン鉢の縁にへばりついているヤゴ
図2.シオカラトンボOrthetrum albistylum speciosumの♀20230730
図3.シオカラトンボ20230809
今朝6時から何度もスイレン鉢を見ているのに、ヤゴは見つからない。夕方にならないと水面まで上がってこないのかな?新たに入れたグッピーは食べられずにいた。ヤゴは何を食べているんだ。是非とも水槽用の小さな網で掬いあげてみたいものだ。昨日見た同じ時間の6時過ぎにまた見たが昨日のように鉢の縁にもスイレンの葉にも見当たらない。どうしたんだ?

2024年5月22日水曜日

トガリネズミの歯の先端が赤褐色なのは何を食べるため? What do the reddish brown tips of the teeth of shrews eat?

高校同期のTGが2010年9月に網走旅行の最中に拾ったトガリネズミ属Sorexの死体を封筒で送ってきた。当時はオオアシトガリネズミとしたが、、、、。北海道には他にトガリネズミなどもいる。いずれにしてもトガリネズミ属Sorexであることは間違いない。それは、阿部永(1999 *& 2007*)に因ると「歯の先端は赤褐色」とされているからだ。しかし、この個体の歯の先端は赤褐色ではなく黒褐色だ(図1)。そのため、「歯の先端が赤褐色に染まる」との説明を疑問に思っていた。

図1.トガリネズミ属の先端が黒褐色に染まった歯20100907
しかし、死骸を剥皮して骨してから、約14年経過すると黒色から少し褐色になって、赤褐色とも云えなくはないという染まり方である(図2)。

図2.上記トガリネズミ属の20240518の歯の色
トガリネズミやオオアシトガリネズミでは、昆虫類、ミミズ類、ジムカデ類、クモ類、カタツムリ類などを食べるとされている。アナグマも同じように腐葉土を掻き分けて土壌動物を食べているが、歯は褐色に染まっていない。すると、トガリネズミ属は、シカやノウサギ、サル、ヌートリアで見てきたように植物食の方が多いためにタンニンで歯が染まっているのではないだろうか?歯の染まりかたが違うのは、食べている植物が違うからだろう。また、黒褐色に染まっていた歯が、赤褐色や灰褐色に経年変化したり、全く変わらないのも食べている植物のタンニンのせいだろ。
気になって、トガリネズミ属Sorexの食性を調べた。日本産のものでは上記のオオアシトガリネズミやトガリネズミの食性が載っている(阿部永監修、1999、阿部、2007))が、他は不明だ。で、日本以外のSorexをADW: Search ADW (animaldiversity.org)で見たら、載っているSorex 15種の内、5種類が土壌動物の節足動物やミミズやムカデ以外に植物食(花、キノコ、種子、穀物、堅果)をしていることが解かった。
このような花や種子、穀物、堅果のような植物食をしていれば歯が赤褐色に染まると思われる。日本産のSorexもこのような植物食をしているのではないだろうか?

トガリネズミ科やモグラ科の仲間は食虫目Insectivoraとされていたが、食虫目なので植物食は有り得ないと考えられていたのではないだろうか?そのため、死体を解剖して胃の内容物に不明な植物質があれば、見逃されていたのかもしれないと疑っている。

阿部永監修、1999*、「日本の哺乳類」東海大学出版会
阿部永2007*:増補版「日本産哺乳類頭骨図説」北海道大学出版会

2024年5月20日月曜日

齧歯目の歯色の経年変化           Changes in tooth colour over time in rodents.se

ヌートリアの切歯を見た時はその表面の黒さに驚いた。前臼歯、臼歯も黒く染まっている(図1&2)。この黒く染まっているのが切歯の前面だけであり、側面や裏面は真っ白のままだ(図2)。このヌートリアは岡山県高梁市の農家で撲殺された個体を教え子のMTさんが2007年に死体を送ってくれたものだ。
図1.ヌートリアの頭骨 正面から2007・06・21
図2.ヌートリアの頭骨 右側面から
この黒色が2024年5月の今では、上顎の切歯の黒色が全体的に消え、下顎の切歯は赤褐色になった(図3)。このヌートリアを含めて全ての頭骨は直射日光が当たらない廊下に置いており、この黒色から赤褐色の変化は死後17年経っている経年変化で、切歯のエナメル質とタンニンとが化学変化を起こして生じたものであろう。
図3.ヌートリアの頭骨 正面から2024・05・17
同じ様な歯の色の変化がネズミ類やリスでも見られた。図4は植物写真家のISさんから送付されてきたリスの死体の骨を取り出した時(図4)、上下の切歯の色が黒褐色である。それが、ほぼ10年経った時の切歯の色は赤褐色である(図5)。このように植物食の動物の歯はタンニンによって黒褐色に染まる。が、経年変化とともに色が褪せて褐色になる。

図4.ニホンリスの頭骨  2014・09・18
図5.同上リス頭骨 2024・05・17
ヌートリアとリスの歯のタンニンによる染色状態が微妙に異なる。これは食べている植物の違いによるものだということが判る。そこで、さらに、アカネズミで見た(図6&7)。内臓を取り出して剥皮して、腐らして骨を取り出した直後は灰黒褐色であった(図6)。しかし、15年以上経過した今では、上顎切歯が褐色、下顎切歯が薄くなった灰黒褐色に変わった(図7)。
図6.アカネズミの歯の色 2007・04・26
図7.同上アカネズミの歯の色 2024・05・19
興味深いのは、経年変化にともなって、リスでは上下とも黒褐色から赤褐色に変わったが、ヌートリアやアカネズミでは黒褐色から赤褐色に変わったのは、ヌートリアでは下顎であり、アカネズミでは上顎であり、他は薄い消えるような薄い黒色に変わっている。

このような上下の切歯の黒褐色から赤褐色や薄い灰黒褐色への経年変化が、上・下の切歯での違いが何に依るものなのか研究機関に所属する人たちに調べてもらって教えてもらいたい。
そして、齧歯目ではこのような歯の色の経年変化が見られたが、リーフイーターのアカコロブスでは、拾ってきてから四半世紀以上たつのに黒褐色のままだ(5/18にアップ)。齧歯目とアカコロブスの歯のエナメル質と食べる植物食のタンニンとの違いがどのような作用で、歯の色を変えたり変えなかったり、あるいは薄くしたりするのか教えてもらいたい。

このような歯のエナメル質の黒色、赤褐色などへの染色は、タンニンを含む植物を食べるからである。っと考えられるが、、、、、、、、。


2024年5月19日日曜日

ネッキリムシ                Nekkirimushi/Larva of scarab

ベランダのプランターにユウゲショウが出てきて30センチくらいの草丈になっている。このプランターにシソの葉を植えたいので、ユウゲショウを一株引っこ抜いた。すると、コロット落ちたイモムシがいた。コガネムシの幼虫で、子供の頃ネッキリムシと云っていた。これは、子供の頃の川釣りでアメマスを釣る時に、川の土手の叢をスコップで掘り起こして取ったものだ。
この個体は尾部が黒っぽいが、尾部まで肌黄色っぽい個体がいる。ぼくら子供は、尾部が黒っぽいのが♂で、尾部まで肌黄色っぽいのが♀だと思っていた。釣りに使うのは♀と思われた個体で、♂ではアメマスが釣れないと思っていた。
しかし、今、この♂個体の尾部をみると確かに黒っぽいが食べた植物食物が消化されて排泄される状態の色に成っているのであろうと思った。
可哀そうだがコヤツは庭の方に放った。カタバミの根を食べてくれると良いのだが、、、、。
図1.ユウゲショウ
図2.ネッキリムシ

2024年5月18日土曜日

飼育下のサルの歯は白い               Teeth of macaques in captivity are white.

ニホンザルの仲間のマカク属Macacaのサルたちは雑食であるが、植物食が主で、昆虫食などは珍しい。
老衰したニホンザルの♂の歯は茶褐色に汚れており、4歳♀のタイワンザルの歯も汚れている(図2)。さらにカニクイザル♀の歯も汚れている(図3)。これらのタイワンザルやカニクイザルも屋外で自然死したものと考えられる。つまり、主に植物食をしていた事を示している。
しかし、医学実験用に飼育下にあったカニクイザルの歯は真っ白だ(図4)。恐らく、木の葉などは与えられずモンキーフードを食べさせられていたのであろう。
図1.丹沢で老衰死したオス・ニホンザルMacaca fuscata
図2.4歳メス・タイワンザルM.cyclopis、台東在住のYNから
図3.メス・カニクイザルM.facicularisの頭骨、東南アジア旅行のTEから


図4.実験用に飼育されていたオス(上)、メス(下)カニクイザルM.facicularis 教え子のMOから

では、リーフイーターleaf eaterと呼ばれるコロブス亜科のサルたちは、木の葉ばかり食べているのでそう名付けられているが、彼らの歯は当然のごとく、葉のタンニンで歯が黒褐色に染まっている(図5)。
図5.アカコロブスColobus badius
このように歯の茶・黒褐色などの染色は主に食べている植物のタンニンに依るものと思われる。しかし、、、、、、、。

2024年5月17日金曜日

植物食動物の歯は褐色に染まる                  Teeth of plant-eating animals turn to brown from white

草、葉、樹皮、種子、根茎などを主に食べる植物食の動物には、シカ、カモシカ、ノウサギがいる。それらの歯の萌出しているエナメル質の部分は茶褐色から赤褐色、黒褐色に染まっている。これは、茶をのんだりコーヒーを飲んだりする陶器の白いカップが褐色に染まって汚れるのと同じである。植物のタンニンが沈着するのだ。それは、お茶好きやコーヒー好きの人の歯も汚れるのと同じだ。

図1はニホンジカの頭骨で、図2はニホンカモシカの頭骨を左側面から撮ったものだ。歯(前臼歯や臼歯)の表面が茶褐色になっている。

図1.ニホンジカCervus nippon頭骨側面から
図2.ニホンカモシカCapricornis crispus頭骨側面から
図3はノウサギであり、歯が黒褐色に染まっている。しかし、カイウサギの歯はノウサギの歯に見られたような褐色の汚れはない。ノウサギとは違ってカイウサギはノウサギが食べているような植物は少なく大半が顆粒状のラビットフードを与えられているためであろう。
図3.ノウサギLepus brachyurusの頭骨
図4.カイウサギOryctolagus cuniculusの頭骨
以上のように、植物食の動物の歯は褐色に染まる(汚れる)と云う事が判る。しかし、、、、、。