台東の近郊に住んでいる友人YNから、ガラス戸にドン大きな音がしたので外を見るとキンバトが死んでいたっと写真を送ってきた(図1)。このキンバトは55年前のタイワンザル調査で、台東のすぐ南の知本温泉の山に猟師の温さんたちと入った時に確か食べたハトだ。
当時は台湾の山に入る時に持って行く食料は、米と塩と唐辛子だった。山を歩きながら、山菜を摘み、温さんたち猟師が、このキンバトやリスを撃ち、食料になった。夕食後はヘッドランプをつけてムササビを狙った。ムササビは夜ヘッドランプの光が当たると目が光るので撃ちやすかったようだ。
リスもムササビは毛を焼いて腹を割いて内臓をだし、身体を沢で洗った。キンバトは翅を毟って、内臓を取り出して、頭からバンバンと大雑把に骨ごと叩き切り、塩と唐辛子のスープだった。このスープ、アフリカでアフリカオニネズミを食べる時も同じ調理法だった。ぼくはイヤだった。スープにも肉にも焼いた毛の臭いが浸み込んでいた。でも、食べなきゃ体力が落ちるので仕方なく食べた。
図1.キンバトChalcophaps indica
南西諸島から台湾、東南アジアやインドに生息する
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