2023年5月26日金曜日

アナグマは短足でキツネは足長だ。     Badger has short legs, fox has long legs

前回はアライグマの大腿骨が他の同じ大きさの食肉目の動物たちに比べてガッシリしていることを示した。同じ様に上腕骨も比べてみた。
大腿骨で比べたのと同じように、上腕骨でもキツネ、ネコが長く、タヌキ、アライグマが同じくらいで、アナグマ、ハクビシンの順になる。大腿骨と上腕骨の大きさ(長さ)から動物の大きさを比較するならば、キツネ、ネコの順でアライグマとタヌキが次で、アナグマは上下肢とも短い動物だ。見た感じはアナグマ、アライグマ、タヌキやキツネも同じくらいの大きさに見える。が、アナグマは短足で、キツネは足が長いのだ。
タヌキとキツネの④肘頭窩は孔が開くが他の4種の肘頭窩には孔が開かない。しかし、他の4種には⑤顆上孔がある。
え?顆上孔の有無と肘頭窩に孔が開いているのとは食肉目の動物では関係があるのかな?
ぼくの持っている食肉目の他の上腕骨を見た。イタチやマングースは顆上孔を持ち、さらに肘頭窩にも小さな孔が開いている。この肘頭窩は尺骨の肘突起が当たる部分でもある。
図1.アライグマと他の食肉目との上腕骨を比べる
a:アライグマ b:アナグマ c:ハクビシン d:タヌキ e:ネコ f:キツネ
abcは前から見た右上腕骨、defは後ろから見た左上腕骨
①上腕骨頭 ②大結節 ③上腕骨滑車 ④肘頭窩 ⑤顆上孔
上腕骨を見ていたら、カイウサギの肘頭窩には孔が開いているが、ノウサギには開いていない。1例だけなので確かな事を云えない。

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