沢から出てしばらく林道を歩き、目的の登る尾根のところにやってくる。見上げる。何だか大変そう(図1)。が、一人だから誰にも気兼ねせずに好きなようにゆっくり登れば良いのだと自分に言い聞かせて図1の中央より少し左側の方から登り始める。図1の右側に巻くと仕事道がある。もちろんそこを歩く。っと大きなスミレだ!これはスミレサイシンの仲間だ!帰宅してやまぼうしさんから貰った「スミレの観察」(都高尾自然科学館)を見てナガバノスミレサイシンだと判る。このスミレが点在している。
図1.11:06 ここを登る
図2.11:13 ナガバノスミレサイシン
図3のシカ柵扉までは仕事道に使っているスギの間伐材が腐って道も途切れていたが、扉を潜ると道の土砂止めの丸太がしっかり残り快適な道になっている。ジグザグの道が続く(図4)。下から工事のブルの音が響いてきた。陽が当たって温かいし気持ちの良い登りだ。以前ならゼイゼイ息を切らしながらでも登ったが、今は一歩一歩ゆっくりだ。
図3.11:41 シカ柵の扉が開いている
図4.11:44 ジグザグに仕事道が続く
ジグザグ道には枯葉がたくさん積み重なっていてフワフワした布団の上を土足で歩いているような感じさえする。素足で歩いたら気持ちが良さそうだ。お!カモシカの糞だ(図5)。周りの立ち木にカモシカの角砥ぎの痕がないか見回しながら登る。おー、今度はタヌキのため糞だ(図6)。そう云えば以前(20200403)ここを歩いた時もタヌキのため糞があったのではないだろうか?っと思いPCのデーターを調べた。するとやはり同じ場所でタヌキ糞を見つけている。するとここのタヌキ家族は行動域を変えずに元気にくらしているんだ!あるいは、この辺りはタヌキにとっては生息環境が良いのだろう。
図5. 11:47 カモシカ糞
図6.11:55 タヌキのため糞
タヌキ糞を過ぎてまもなく陽がさんさんとそそぐ平坦な場所にやってきた。2年前にはここでタラの芽をたくさん採ったんだ。何本かのタラノキがある。しかし、タラの芽はまだ少し早い(図7)。ここで、ザックを下ろし、古い切り株に座って、お昼のインスタントラーメンを食べる用意をする。陽が当たり、暑い!ストーブをセットし、火をつけ、コッヘルに水を入れ採ってきたハルユキノシタやアケビの葉やシュートを入れ、折角だから写真のタラの芽を折り取りインスタントラーメンを半分容れる。すぐ、湯が沸き火を小さくする。暑いので、大きなシキミの木を背にしてお日様を避ける。火を止めてお椀にラーメンを空ける。先ず、ハルユキノシタの葉を口に入れる。ゴワゴワした感じがない。柔らかい。もっと採ってくるんだった。アケビの葉やシュートも柔らかく、もっともっと採ってくるんだった。ラーメンを食べ終わった後、タラの芽を食べる。ほろ苦く、旨い!やはりこれが一番旨い。今日はあれから3日過ぎたからタラの芽は伸びて葉を展開し始めているかな?あー、もったいない!図7. 12:11 タラノキの芽
40分以上、この陽が当たって暑い場所で休んでいた。片づけてザックに荷物を入れ立ち上がる。シキミの花が目に飛び込んでくる(図8)。今までタラノキばかり探して気が付かなかった!周りのシキミはどれも花が咲いている。ここからまた登りだ。少し登って休んでいた平なところを振り返る(図9)。しばらく登りが続く、仕事道が途絶え急な登りの箇所もあるが、立ち木があって捉まれるので歩きやすい。尾根から少しそれてシカ柵沿いに踏み分け道が続いている。
図8. 12:58 シキミの白い花
図9. 13:05 食事をした平坦なところを振り返る
稜線に着く。ここは少し風が強い(図10)。この稜線を南西に辿って行けば高畑山だ。登山道はすぐ東側を走っている。北東側に稜線を下れば登山道にぶつかる。2年前はこの稜線を下っていたら捕虫網を持ったチョウマニアのオジサンにあったのだ。今回はここで、ザックを枕に仰向けになって少し寝ることにする。久しぶりにこうやって空を見た(図12)。しかし、なんとなく腰の辺りがジワーっと冷たく感じる。10分くらいで立ち上がる。目を瞑ったが眠れなかった。これなら、ラーメンを食べたあの平坦地で寝るのだった。図11. 13:32 稜線着
図12. 13:42 仰向けになり空を見上げる。
------大谷が出ているようだ。テレビで放映している。連れ合いは見ないのかい?と声をかけてくれる。------稜線を北東に降りていくと登山道に出た。道標がある(図13)。なだらかな登山道を行く。見覚えがある御殿森ノ頭だ。ここでは丹沢実習の時に休憩しお昼を食べたりした場所だ。道標の上にカメラを乗せてセルフタイマーで自分を撮ろうとしたが、タイマーが上手く作動してくれないので手持ちで撮る(図14)。
図13. 13:51 宮ケ瀬まで2.7KMの道標
図14. 14:08 御殿ノ森で
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