パプア・ニューギニアには、有袋類の他に有胎盤類のイノシシやネズミ科の多くのネズミたち、さらには各種の翼手目が生息している。図1は2016.8. PNG Boikenとペンで書かれた袋から取り出した頭骨や骨である。この骨はかなりの日数の間、腐敗した水に浸けられたままであったようだ。脂質が全く抜けきっていて骨や歯がバラバラになっていたので、上腕骨の骨頭や滑車部分、頭骨の鼻骨や前顎骨、後頭骨などを、あるいは寛骨の恥骨結合の部分を木工ボンドで付着させた。
図1. a:背側からみた右肩甲骨、b:後ろからの上腕骨、c:上面からの頭骨、d:左側からの左下顎骨の部分、e:上からの左寛骨と右恥骨部分
図2. 底面から
下顎の歯式は、4・1・3・4である。臼歯を見ると、肉食が多い雑食性だ。上顎骨と口蓋骨との境目に大きな二つの空洞がある。これは大口蓋孔Greater platine foramenなのだろう。獨協医科大解剖学教室の哺乳類頭蓋の画像データーベースの有袋類http://1kai.dokkyomed.ac.jp/mammal/jp/order/marsupialia.htmlをみると、有袋類には凄く大きな大口蓋孔をもつ動物たちが多い。何故、こんなに大きいだろう。どなたから教えてもらいたいものだ!
図3. 右側面から
口吻が長く、後眼窩突起が僅かにでている。コヤツは視覚よりも嗅覚に頼って食物を探している。
図4. 右上腕骨を前方から
上腕骨に顆上孔がある。と云うことはこの動物は爪で木登りをするのだ。
このPNGに棲む有袋類は誰なのだろうか?名前を知らないし、有袋類と云うだけでどんな動物かも判らない。しかし、口吻が長く、木登りができて、雑食で子ウサギくらいの動物だ!
これはバンディクートの仲間だと判った。
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