2008年8月9日土曜日

可哀想な動物

八景島シーパラダイスのシロイルカ
釧路から上京する妹が八景島シーパラダイスに行きたいというので、金沢八景駅を待ち合わせ場所にして、連れ合いと出かけた。

アザラシ、シロクマ、セイウチ、ペンギン、カワウソたちが狭い水槽に入れられて、狂ったように同じ行動をしている。
親子連れや若いカップルたちは「可愛いい!」と歓声をあげている。
大きな水槽の中をエスカレーターが通りぬけ、上にも下にも左右にも魚たちが泳ぐ、ふらふらと弱っている魚、痩せてもうあと2、3日の命のような個体が混じったイワシの群れ。

最後にシロイルカの水槽を見た。
動物虐待以外の何ものでもない。
可哀想なシロイルカ、遮る物がない透明な円筒の水槽の中を上がったり、下りたりと全く同じ行動を繰り返している。精神的病に罹っているのだ。

ここ八景島に限らず、日本の水族館のあるいは水棲哺乳類に関しての飼育管理は前近代的だ。
動物たちを単に見世物としてしか扱っていない。

5 件のコメント:

  1. まったく同感です。
    残念ながらほとんどの人たちは野生の生き物を間近に見る機会はなかなかありませんが、本来の場所で本来の生態のまま生きている生き物が一番美しいですね。このような施設で動物を見るときには、人間のために犠牲になって見せてくれる動物たちに感謝しつつ心の中で手を合わせてしまいます。

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  2. 雲山さんへ:コメントありがとうございます。

    ぼくがさらに嫌なのは、水棲哺乳類を飼育している施設では、動物たちに芸をやらせることです。
    その為のトレーナーになりたいと望む若い女性が多いことも驚きの一つなんです。

    イルカもオットセイも家畜ではなく、野生動物です。

    そんな動物を見ると、ぼくの親類の者たちが餌を投げ与えられて芸を見せているように思い、恥ずかしく、悲しくなります。
    もう、動物園では有り得ないことが、マリンパークと云われるようなイルカやオットセイが飼育されているところで堂々と行われております。
    動物保護/愛護団体も抗議しません。

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  3. 一番は川をダメにしたことでしょうね。

    身近でもっとも野生生物を見られるのは自然のたっぷりある川じゃないですか。
    タイドプールなどが残る海辺もそうですね。

    いまじゃ農村の子供も海辺の子供も外で遊びませんものね。

    動物学者は研究以外にももっとフィールドへ出て隊長みたいに社会へ還元すべきです。

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  4. 日本の河川の護岸工事のやり方をかえさせて、危険だが生き物がたくさんいた川にもどしたい。それは海岸もそうである。

    話しは変わって、
    若い学生たちと接していて思うことがある。
    つい10年くらい前までは地方出身者は山歩きを含め、自然を知っている子が多かった。
    今は、都会出身の子の方が野山歩きや自然に詳しい子が多くなった。
    地方の子も都会の子も皆同じように室内でゲームをして遊ぶ。
    都会では、親や学校で自然に親しませようという努力しているため、子供の時釣りをしたり、ハイキングしたり、屋外でバーベキューをしたりした経験をもつものが多い。が、地方では、余りにも身近に自然があるためか子供を野外活動に参加させようという試みが少ないように感じている。

    学生が木に登れないので、仕方なくこちらが登って花や実を採る。下から学生たちが「先生木登りの仕方教えてください!」と叫ぶ。

    今の学生は、基礎的運動能力が欠如している。大事な子供の時の外遊びによる瞬発力などの危険を避けるための基礎的運動能力・反射神経などを培っていないからだ。

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  5. 今日八景島シーパラダイスに行ってきました。
    シロクマやアシカのプールは狭くて天井に明かり取りの小窓。そして同じ行動を繰り返す。
    最初は間近で見る喜びがありましたが、こんな狭いところで自然から隔離されて一生を過ごすと思うと切なくなりました。
    設計段階から動物の適切な環境を考えていかったと想像できました。飼育エリアの狭さに反してショッピング、レストラン、アトラクションエリアがひろい。
    平日でコロナの影響もあってショップエリアの閑散さと無駄な広さに対し、生き物が狭い場所に閉じ込められている印象は否めなかった。
    ペットショップの生態販売、安い卵、乳牛、畜産同様、これが不健全な状況という事に気付かなくなっている。自分もそうだけど人間自身の生活もこんなもんかなと思って過ごしている。
    たぶんこんな事言うと世間では考え過ぎ、変な人って思われるんだろうな。でもたぶん人間も含め生き物の環境はもっと良くできる。本来の姿に近付けるはず。
    今は麻痺してしまい感じなくてもいい罪悪感、ストレスを抱え、不快な環境にその場だけの楽しみで誤魔化して本当に安心で健全な生活に近づけないでいる。
    シーパラダイスはその名と現実のギャップに後から悲しい気持ちなる前時代的な施設だった。
    もう二度と行かない。

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