前回7個のアナグマの頭骨をアップした。ここではそれらをもう少し拡大した写真を見てもらう(図1、クリックすると図はさらに拡大)。aとbは前顎骨と左右の鼻骨と上顎骨・前頭骨の縫合線が見てとれる。が、efgはそれらの縫合線がほぼ見えない。dは頭骨がいくつかに割れているが、鼻骨と他の骨とは縫合線が不明だ。つまり完全に癒合し骨化している。a、b個体よりも他の個体は成長した(歳をとった)個体であることが判る。同じような食物を食べているタヌキでは前頭骨と左右の鼻骨と上顎骨・前頭骨の縫合線が不明なくらいに骨化した頭骨を持っていない。タヌキの頭骨はアナグマの3倍強持っている。タヌキのどの個体の頭骨も前顎骨や左右の鼻骨、鼻骨と上顎骨、前頭骨との縫合線が明瞭である。
図1.7個のアナグマMeles melesの上面から見た頭骨
bの左右の前頭骨、頭頂骨と前頭骨と頭頂骨の環状縫合は骨化して不明だ。aではこれらの縫合線は明らかだ。タヌキでは矢状縫合の隆起部分を除いてほぼ全ての縫合線を確認できる。これはどう云う事を意味しているのだろうか?
アナグマの頭骨の各部分の縫合線は性成熟に達する頃にはほぼ癒合するが、鼻骨と上顎骨・前頭骨の縫合が最後になる。この頭骨の縫合線が癒合する速さ(まだ性成熟に達していない時期)はどのような意味があるのだろうか?
クロ(15歳で逝った愛犬)は老齢で死亡したのにも関わらず、矢状縫合の部分を除いて多くの縫合線が確認できる。それはニホンザルも同じである。だから、アナグマの頭骨の縫合線の骨化(不明化)が際立っている。尚、イタチやテンなどのイタチ科の動物の頭骨に上記の事が当てはまるようだ。それは次回に!


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