サルの仲間の霊長目もタヌキの仲間の食肉目の動物たちも全て脛骨と腓骨はバラバラであり、只、足首の遠位端と膝の近位端で腓骨が脛骨に接する。図1の右の清川村のは老タヌキで左右の寛骨が癒合している。このタヌキの腓骨も遠位端で脛骨に接している。決して接合している訳ではないが、脛骨と腓骨が接する部分は互いに擦れたような接していた跡がある。腓骨のその部分は薄くなっている。図1の右の清川村の個体はその部分を木工ボンドで付けたのだ。
左の奥多摩湖個体も老個体で左右の寛骨はしっかり癒合している。白骨化した死骸の骨を学生からもらったものだ。右の脛骨と腓骨は離れているが、左の腓骨は脛骨に付着したままで、その先の近位端から折れて欠如している。これは偶然の賜物だ。水に浸けると繊維が柔らかくなり剥がれるだろう。
図1.前方からのタヌキNyctereutes procyonoidesの左右の脛骨と腓骨
左:奥多摩湖付近のタヌキ、左の腓骨は付着している 右:清川村のタヌキの左右の腓骨は木工ボンドで付けた
図1の例から判るように食肉目イヌ科のタヌキでさえ脛骨と腓骨が脛骨の遠位部分3分の1が腓骨と接していることだ。
図2.アカネズミApodemus speciosusの右脛骨と脛骨の途中から出ているような腓骨
折角別々の骨だった脛骨と腓骨が、脛骨の遠位端で癒合・合体してしまった。こうなると、アカネズミはピョンピョン跳び跳ねることはできるが、足首を左右に回す事が難しい。タヌキの腓骨が脛骨にアカネズミのように接合しかかっているのは、タヌキは前足は餌を押さえたりして、歩行以外に使うが、後足はただ歩行に使うだけなので、つまり前後運動しかしないので、老タヌキになるとそれが顕著に表れくっつき始めているのだろう。それはぼくの第五腰椎と第四腰椎間の一部が骨化したことと関係しているだろう。
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