2024年4月23日火曜日

丸飲みするネコ科の口蓋        Palate of Felid that swallow whole.

サルや反芻類のように咀嚼をする口蓋は凹んで左右の歯列は放物線状に並ぶ。が、咀嚼をしないで食物を丸飲みするネコは平たい口蓋であり、左右の頬歯はハの字型に並ぶ。口蓋が平たくてハの字型に左右の歯列が並べは小さく咬み切れていない食物をそのまま食道に押し込むのに適していると云える。ネコの他のネコ科の手持ちの頭骨はヤマネコとチューイ(スワヒリ語でヒョウの意)がある。ヤマネコはネコ属なので、ヒョウ属のチューイを見る(図1)。ネコと同じように口蓋は平だ。じゃー、ネコ型亜目のハクビシンやマングースはどうだろうか?
 
図1.ネコFelis catus(左)とヒョウPanthera pardus(右)の口蓋比較
ハクビシンとマングースの口蓋は左右の上顎骨口蓋突起や口蓋骨が接し癒合している中心線の部分が少し凹んでいる(図2)。ハクビシンは老令・若令・巣立ち直後の頭骨を持っているので、比較すると、老令→若令→巣立ち直後と幼い個体ほど口蓋の中心線部分が凹んでいる(図3)。マングースでは左右の歯列がハの字状になっていない。


図2.ハクビシンPaguma larvata(左)とマングースHerpestes javanicus(右)の口蓋比較
図3.ハクビシンの口蓋比較 左:juvenile 中:young 右:full adult
ネコやヒョウは咀嚼しないが、ハクビシンやマングースは口蓋が少し凹んでいるので、少し咀嚼するようだ。だから、ネコやヒョウに比べて頬歯の数が多いのだろう。ネコは3前臼歯+1臼歯であるが、1臼歯は実際には役に立っていないだろう。ハクビシンやマングースは4前臼歯+2臼歯である。これらの第一臼歯は食物を潰す機能をもっている。

相変わらず、ロシアからウクライナへの攻撃が続いている。米国はようやく援助金を出すことになった。日本の政治は、裏金問題で揺れている。ウクライナへの援助を与野党で話し合ってもらいたいものだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿