前回は、ラット、タヌキ、シカ、アフリカゾウの頭骨の中での前顎骨の割合が大きいのは切歯が重要視されている動物だと考えた。が、ゾウの頭骨の前顎骨と鼻孔を見て、あれぇー、ゾウの頭骨に似た物があったなぁーと本棚の上から下げていたスナメリの頭骨を改めて見た(図1)。前顎骨(pm)がゾウの前顎骨のように太く長い。底面から見ると、前顎骨は小さい(図2)のでその部分を拡大する(図3)。
図1.上から見たスナメリNeophocaena asiaeorientalisの頭骨
pm:前顎骨 m:上顎骨 v:鋤骨 n:鼻骨 f:前頭骨
スナメリの上顎には同歯性の歯が18対生えている。切歯はちいちゃな歯で3対ある。こんな小さな歯でもシカのように消失しないで食肉目の動物たちのように残っている。きっと小さいが無くてはならない歯なのだ。
図2.裏から見たスナメリの頭骨
pm:前顎骨 v:鋤骨 m:上顎骨 la:涙骨 pal:口蓋骨 te:側頭骨
図3.図2の前部を拡大 前顎骨が判るかな?
2021年4月2日にスナメリの頭骨の各部分の骨の名称を記している。参照してみて!
可哀そうにこのスナメリは生前に頭部をスクリューで切られたために、その為に出血死したのだ。治癒した痕が残ってない(図1)。
0 件のコメント:
コメントを投稿