食肉目の上腕骨と尺骨、橈骨について話そうと思ったが、骨の各部位の簡単な名称を知ってもらわなければ話しづらい。そこで簡単な骨の名称だけを述べることにした。図1はシカの外側から見た上腕骨、橈骨、尺骨である。ここで一つ解剖(骨)学で使う言葉でしばしば使われる言葉に「近位と遠位」があります。これは脊椎に近い骨の部分を近位と云い、離れた部位を遠位と云います。例えば、図1の右に尺骨があります。肘頭は尺骨の近位端にあり、遠位端には茎状突起があります。
図1.ニホンジカの外側からみた上腕骨、橈骨、尺骨の名称
上腕骨の近位部分には上顎骨頭や大結節、小結節があり、遠位部分には上顎骨滑車があります(図2&3)。橈骨の遠位部分には手根骨関節面があり、近位部分には上腕骨滑車と接する関節環状面や橈骨頭、橈骨頭窩などがあります。
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