先週11日に奥野林道からガタクリ峰に登った時、尾根上でアナグマ糞を2ヶ所で拾い、帰路、水沢橋を過ぎてからテン糞1個を拾った。それぞれの糞には、秋を象徴するような果実のサルナシ、ヤマボウシ、エビヅルの種子が入っていた。更にアナグマ糞ではカマドウマと他の昆虫の摂食の痕跡としての翅があった。
図1. 11:48 アナグマタメ糞
サルナシ果皮・種子(図1)、土砂、カマドウマ脚・腹部外皮・卵
図1. サルナシActinidia arguta種子
図2. 11:52 アナグマ糞
ヤマボウシ種子(図2')、カマドウマ脚・外皮・卵、昆虫翅(図2'')・肢
図2'. ヤマボウシBenthamidia japonica種子
図2''. 昆虫の翅(誰の?)
この翅を持つ昆虫はどんな昆虫だろうか?糞の中には甲虫の硬いキチン質の外骨格は無かったので、甲虫の内翅ではないと考える。しかし、普段は折り畳んでいるようにも思われる。大きな翅だ!
図3.16:44 テン糞
ブドウ科エビヅル種子(図3')・青黒い果皮
図3'. エビヅルVitis ficifoliaの種子
丹沢山麓にはブドウ科のエビヅル、サンカクヅル、ヤマブドウ、ノブドウ、ヤブガラシが生育するが、ヤブガラシを除いて、ブドウ科の種子はどれも似ている。標本を比べてみてもなかなか区別がつかない。鈴木庸夫、他著「草木の種子と果実」(成文堂新光社)で上記のブドウ科の種子を見てもはっきりした違いを見極めるのは難しい。図3'の種子をエビヅルとしたのは、ノブドウなら果皮の中に淡い青色があるだろう。ぼくが登った尾根付近にはヤマブドウが無い、サンカクヅルは花季が5,6月なので実はとっくに無くなっているだろう。それと、手持ちのエビヅル標本を照らし合わせてエビヅルとした。どうだろう?随分涼しくなった。ようやくあの蒸し暑さが通り過ぎた。でも、まだ、扇風機はそのままだ。専門学校の前期の試験週が始まっている。今回は動画の授業やらで、学生たちは勉強はできたのだろうか?画面に集中するのは学校で授業に出るよりも大変だ。成績のつけ方は配慮しなければいけないだろう。
大坂なおみ選手が全米オープンテニスで2度目の優勝をした。彼女は毎試合、理不尽に殺された黒人の名前をマスクに書いて黒人差別に抗議した。彼女は自分のテニスの場で差別に抗議したのだ。
スポーツの場であろうとなかろうと、自分の考えを明確に示すことを多くの人たちは躊躇し、黙っていることが多い。黙っていることは黙認である。自民党の新しい総裁として菅がなり、野党の立憲民主党の党首に枝野がなった。与野党も代わり映えしない。が、ぼくら国民は来るべき選挙で自分の意志を明確にしなくてはならない。
アナグマ糞から出てきた図2''の昆虫の翅は、甲虫のクワガタの仲間のコクワか、小さめのノコギリクワガタのようだ!と学生のT.K君からMicrosoftTeamsで教えてもらいました。
返信削除T.K君ありがとう!