2020年9月14日月曜日

マタタビの果実の大半が虫瘤  Most of silvervine fruits are galls

11日に奥野林道からガタクリ峰に登った帰路、水沢橋を過ぎてからは5月下旬に見たマタタビを探した。その時は蕾をたくさんつけていた(図1)ので、実がついているかどうか確かめたかったのだ。実があれば種子を取ろうと思う。
図1. 5月29日の白い蕾のついたマタタビActinidia polygama
(クリック拡大)
何と、マタタビのあの薬莢のような実などなく、親指の爪ほどの小さなカボチャ状の虫瘤しか見当たらない(図2&2')。どうもマタタビの果実の全てに虫が卵を産んだようだ。アブラムシの仲間?何の虫だ?
図2. マタタビの果実の虫瘤
図2'. マタタビの虫瘤
虫瘤になっていない正常な果実はないか探す。あった!5,6個が固まってある(図3)。ここだけは無事だったんだ!
図3. マタタビの薬莢状の果実
虫瘤と正常な実を一個ずつ採ってきて、ナイフで縦に切った。正常な実には種子がちゃんとできている(図4.の左)。しかし、虫瘤には種子が見当たらない。
この虫瘤はマタタビミタマバエが卵を産み、中に幼虫の部屋があるようだ。Wikipediaによると、タマバエと云うが、ハエよりもカに近い仲間タマバエ科Cecidomyiidaeで、成虫の体長が1-3ミリ程度のようだ。
図4. 果実と虫瘤を縦に切る
尚、このマタタビの虫瘤は木天寥(もくてんりょう)と云って薬効があり、干してマタタビ酒を造るようだ。また、この虫瘤は通信販売される程人気?があるようだ。

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