2019年6月7日金曜日

シンデレラ エフェクト  Cinderella Effect

また、小さな子が虐待され殺されたニュースが飛び込んできた。北海道で起こった今回の事件は、母親は21歳で同居している男性の恋人が24歳だ。つまり、子と同居している大人たちの男性が子と血の繋がりの無い継父にあたる!
このような場合は、シンデレラ効果という形で欧米では云われているくらい、親たちが継子に対して虐めるのだ。日本でも、父親の連れ子に対する継母の扱いが恐ろしく厳しいことはママハハという言葉で知られている。しかし、母親の連れ子に対する継父の扱いに対しては何故か言葉が無い。日本では、ぼくが知る多くの子供虐待から子供が死ぬ場合は、母親の連れ子の場合が殆んどだ!しかも、母親は自分の子を父親となった継父と一緒になって自分の子を虐待し、殺してしまう。

ぼくは、この問題について「ヒトの子どもが寝小便するわけ」築地書館で「なぜオスザルはコドモを皆殺しにするか」の章で書いたが、出版社の意向があって最後の2、3行にしか云いたい事を書けなかった。

群れ生活しているサルにおいてボスが交代して新しいボスになると、新しいボスはメスが持っている乳飲み子を殺す、これが杉山幸丸がインドのハヌマンラングールで発見した子殺しである。この子殺し行動は今ではバンドウイルカを含む多くの哺乳類で確認されている。新しいオスが子殺しをするのは、乳飲み子を持っていると乳首を子に吸われているメルは発情しないので、子殺しをすることによってメスの生理周期を発情期に代えると云うことが明らかになっている。今では野外観察が豊富になったので、単独生活者のクマでも子を持っているメスは発情しているオスに子が殺されることが知られている。
マウスでは実験室内で、両性を一緒にしていてメスが妊娠したり、出産したりした時に、オスをそのケースから取り出して違ったオスの臭いのついた敷き藁を入れてやると、メスは流産したり子を食い殺すことが知られている。これをブルース効果と云う。このブルース効果がエチオピアの高原に生息するゲラダヒヒの妊娠しているメスの集団の周りに見知らぬオスが現れただけで、流産したことが数年前に報告された。つまり、ブルース効果が実験室ばかりでなく野外でも生じる現象なのだ。

ヒトオスが女性の連れ子を虐め殺してしまうのは、我々ヒトオスも動物たちと同じような子殺しのDNAを持っていてそれが、行動に出てしまう場合があるということを警察、児童相談所はしっかり認識してもらいたいものである。
17時になったので、ウィスキーを飲んでいたら、北海道の2歳の子が虐待死したニュースである。それを聴いて、書かなければと思った。

云いたい事は子を持っている母親でも父親でも子が中学生になるまで結婚はもちろんのこと恋人を持つことも我慢してもらいたい。それが愛する我が子を守ることである。

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