2019年5月17日金曜日

テン糞からヒミズの下顎骨や臼歯が、、Mandibles and molars of shrew mole were found out from the marten's scats.

テン糞から小動物の短く細い毛が出てくることが多いが、歯が一緒に出てくれば齧歯目の仲間かトガリネズミ目の仲間か容易に同定できる。しかし、毛だけだと小哺乳類を食べたと記録され、骨が出てくると大腿骨や脛骨・腓骨、上腕骨・尺骨の骨端部分だとトガリネズミ目か齧歯目かが分かり、さらにトガリネズミ目のトガリネズミ科かモグラ科が同定でき、齧歯目だと骨のサイズでかなりところまで同定できる。
いつも、獣毛が入っていると骨や歯を探し出す時間が一つの糞に半時間も掛かることがある。それは、小さな歯さえ見つければ、テンが何を食べたのかほぼ同定できるからだ。

塩見橋からのヤマシャクヤクを見るための尾根歩きでは2個しかテン糞を見つけられなかった。しかし、一つは久しぶりにヒミズだと判る下顎骨が入っていた。
昨日は、凄く嬉しいので祝いとして午後4時なのに早くもウィスキーを飲みたくなった。TVで相撲を見ながら5時半には飲む!
7:56  テン糞1
毛・大腿骨・上腕骨遠端部x2・脛骨近端部・脛骨・腓骨・
図1.テン糞1の内容物のヒメネズミの骨(でも、まだ骨端の軟骨が骨化していない)
ヒメヒミズとしたのは、丹沢山塊の7,800mには、ネズミ亜科のアカネズミ、ヒメネズミ、カヤネズミとハタネズミ亜科のスミスネズミ、ハタネズミが生息するが、ハタネズミ亜科の2種の骨はネズミ亜科のネズミより大きいので、除外した。さらに3種の骨の大きさを比べてヒメネズミとした。

11:52 テン糞2
ヒミズ、下顎骨x2・切歯・臼歯・頭蓋骨部分
上顎骨の第一切歯はヒミズ(先が尖る)とヒメヒミズ(平)では著しく違うので、第一切歯を探した。が、ダメだった!
図2.テン糞2の内容物のヒミズ*の左右mp下顎骨を臼歯
*:下顎骨の歯の数はヒミズ8本で、ヒメヒミズ9本なので、左右の下顎骨が出てきたのでその穴を見比べながら歯の本数を数えた。
さらに、阿部永著「日本産哺乳類頭骨図説」北大出版にはヒミズとヒメヒミズの下顎骨の図の第一切歯の形からもヒミズだと判断した。

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