2018年6月30日土曜日

テンは動物質を食べ、アナグマは腐葉層を漁った。 The marten ate animal materials and the badger ate litter and/or leaf mold.

今回の山歩きでは、もっともっとテン糞、アナグマ糞、タヌキ糞を見つけられると思っていたが、思いの外ダメだった。

図1.テン糞1
内容物は、大型昆虫外翅・胸部外骨格・肢

図2.テン糞2
大型鳥足骨爪外皮・骨片、ヤマザクラ種子1個

図3.テン糞2から出た赤線で囲んだ鳥足骨爪と標本のホオジロの足
ホオジロの足爪と比較するとかなり大きな鳥だ!
肢の鱗がついた外皮もたくさん出てきたが、羽毛が全くみつからないのがちょっと気になる。
このような大きな足の爪をもつ鳥は?どなたか判りますか?

図4.アナグマ糞1
砂泥、腐葉砕片、節足動物外骨格・外翅・内翅砕片

図5.アナグマ糞2
砂泥、腐葉砕片、節足動物外皮・外翅・肢

テン糞は稜線上でもたくさん見つかると思っていたのだが、一つもみつからなかった。これはどうしてだろうか?
アナグマ糞から出てきた物はいつもの砂泥が大半と腐葉の砕片と土壌動物たち外皮や肢だった。つまり、落下した果実を食べた痕跡がない。稜線では、ヤマボウシが満開であり、クマノミズキやイワガラミ、イボタノキの白い花が咲いていた。稜線付近ではヤマグワやキイチゴ属、サクラ属の仲間も少ないので、アナグマは腐葉層を漁って食べ物を探すしかないのだろう。
しかし、テンにとっては、この時季はちょっと高度を下げればまだまだヤマグワやニガイチゴは実をつけているし、サクラ属の仲間の実を食べることができる。
アナグマは季節に関わらず行動域を変えることがないが、テンは季節に応じて変えるのではないかと云える。
でも、この考えは妥当だろうか?
下に糞を見つけたルート上の位置を示す。
図6.6月28日のルートを見つけた糞の位置
テン糞1・2は黒〇、アナグマ糞1・2は赤①・②

フィールド・サイン Some field signs!

 一昨日、広沢寺温泉駐車場に7時まで、車の中にいたが、小雨の中を歩きだす。大釜弁財天へのルートの入り口付近を探す。そう、ここにはテン糞がいつもあるのだ。あった!
このままでは何を食べたのかちょっと判らない。
図1.7:31 テン糞1
 道路の反対側にもあった。これは、小骨が見える。
これから洗うのが楽しみだ!
図2.テン糞2
三峰山方面の登山道を選んだ。アナグマを見て、M氏は喜んでいた。ぼくの写真はどれもピンボケだった。
モミの実を食べたリスの食痕が沢山落ちていた。
図3.10:37 モミのリス食痕
11時頃に稜線に着き、お昼にしたが、ちょっと小雨が降ったり落ち着かい天気。この頃、足が攣りそうで足を曲げるのにも気をつかう。
稜線上を南下し初めて間もなくアナグマ糞だ。ほとんど泥の塊だ。もちろんゲットだ!
図4.11:20 アナグマ糞1
ルートを間違えて登り返した後、稜線を南下して、平になりかけたところにアナグマが掘ったばかりの穴だ、巣穴の出口の一つだろう。かなり深そうだ!
図5.12:42 アナグマ巣穴
巣穴から2メートルくらい離れた所にアナグマ糞2があった。もちろん、これもゲット。
図6.12:44 アナグマ糞2
稜線を急に下ってしばらく歩いてから、ノウサギの食痕がたくさんあった。
図7.13:15 ノウサギ食痕
40センチくらいの高さまで樹皮がかじり取られている。もうすぐ、道標がある登山道だ!
図8.ノウサギ食痕
13:21 大山、唐沢峠・不動尻の道標が出てきて、不動尻方面にほんの少し下った登山道の階段上になったところに座って持ったきたグレープフルーツを半分ずつにして食べる。生き返るような感じだ!これからはレモンも持って来よう!
図9.13:44 カモシカ食痕
14時、急な下りの登山道から幅広の仕事道に入る。ジグザクでゆっくり下る。ミツマタが左右から道路を覆う。
小鹿の毛と骨が落ちていた。どうした個体かな?餓死?
上にある骨を持ち帰って良くみたら、左の上肢の橈骨だと判った。
軟骨部分が無いので長骨の特徴が判断し辛い。
図10. 14:33 子供のシカの骨と毛
不動尻について川で顔を洗うが身体が硬くなっているため、しゃがんで川の水を両手にすくって顔を洗うのは大変だ。
ゲートを過ぎて二の足林道を下っていると、M氏がオオバウマノスズクサについているジャコウアゲハの幼虫を見つける。5、6匹の幼虫がいた。
図11.15:32 ジャコウアゲハの幼虫
ゲートを過ぎてからの二の足林道の下りはイヤだ。膝や股関節にコンクリートの振動が響いて痛い。

それにしても、昨日も今日も凄く良い天気だ!朝、天気が良いと爽やかな気持ちになるものだ。さー、糞洗いをしよう。
まだまだ、足腰の筋肉痛だ!

2018年6月29日金曜日

ルートを外れる  We lost our route, and went down another ridge.

 昨日は稜線に出て、休み台で11時に早めのお昼をとり、二人の写真を撮り、稜線を南下し始めたのだが、ぼくは何故か南南西の稜線ではなく南東に走る稜線を下って、途中でオカシイ、間違いだと判る。
左足の太腿は攣るし、40分くらい時間をロスする。
このルートはいつも北上するのだが、南下するのは初めてあり、雨曇りのため景色が異なることが判断を狂わせたのだろう。
ちょっと肝を冷やした。知っていると思うようなルートであっても磁力線が書かれた地図をいつももたなければいけないと反省だ。
さらに、南東の尾根を下り始めてオカシイと思い磁石を見たのに、何故南東の尾根を下りていると気が付かないのか、気持ちが動転してしまっていたことになる。恐ろしいことだ!
今朝は久しぶりの15キロ行程の山歩きで、両足の脹脛、太腿ばかりでなく、ストックを持って歩いたので、両腕の筋肉さえも痛い。
しかも、夜は左手親指が攣った。こんな事は初めてだ!

2018年6月28日木曜日

アナグマに出逢った!  We met a badger!

今日は6時に湘南台駅前で鳥の専門家のM氏と待ち合わせて、広沢寺温泉無料駐車場・不動尻・三峰方面・稜線・唐沢峠方面・不動尻と歩いてきた。15キロの道程であった。
初めは雨が止むまで車で待機し、小雨になったので7時に出発する。
16時に駐車場まで戻ってきた。
鳥を随分教えてもらったが、鳴き声ではまだまだ難しい。
図1.杉の木の梢で鳴くオオルリのオス
Male Blue-and-White Flycatcher
警戒音によってシカの5,6頭のメスグループに逢い、アナグマを10分くらい観察できた。しかし、暗いせいかピンボケばかりだ。
図2.沢沿いを歩いていたアナグマBadger
ピンボケだ!6枚も撮ったが一枚もまともなものがない。

図3.ここは休み台があり、稜線に出たところ。M氏と共に。
稜線ではヤマボウシの花が満開だった。

2018年6月27日水曜日

引地川親水公園 Another park for overflow area of Hikichi river

我家から往復約10キロの引地川親水公園まで散歩してきた。
風が非常に強く、往きは向かい風で帽子を取って歩いた。
3月下旬から約3ヶ月間、しっかり歩いていないので、先ず、ゆっくりでも歩いて体力をつけることを目指した。 
図1.水田の中をハクセキレイが、、
1時間くらい歩いて親水公園についた。ここでは、メダカが泳いでいる湿性植物園がある。シオカラトンボが飛び、オモダカが白い花を咲かせていた。大きなコイが背ビレを出しながら泳いでいた。メダカは見つけられなかった。
図2.ヘラオモダカだ
図3.10センチもありそうな巨大なオタマがいた。ショクヨウガエルのオタマだ。
11:20 トイレや自販機がある公園口に着く。今日は強風のため流石に散歩者は非常に少ない。
図4.引地川親水公園の入り口 左に大きなトイレや自販機がある。
10時に家を出て、戻ったのは12時半であった。歩くスピードがかなり遅く、ぼくよりも明らかに年上と思われる人にも軽く追い抜かれてしまう。両足首の蹴りが弱い、歩幅はまーまー、しかし、足を出す回数が遅い。ピッチを上げて歩けるようにしたい。しかし、今日は風も日差しも強かった。

2018年6月26日火曜日

境川遊水地公園 The Park for overflow area of Sakai river

横浜市と藤沢市の境を流れる境川には大雨が降った時の為に遊水地がある。集中豪雨になると、一気にいつも流れている狭い川を水が江の島まで流れ出ることになる。しかし、パイプの中を川の水が海まで流れ下る訳ではないから、大雨の時は境川の下流域にある地域は溢れ出た水の洪水に襲われ、床上浸水となる。
湘南台付近の境川の右岸(藤沢市)や左岸(横浜市)の川原に広大な遊水地が作られ、大雨の水は下流に流されるばかりでなく遊水地に蓄えられることになる。
最初の水はビオトープが作られている池に流され、さらに溢れる水はサッカー場、野球場、テニスコートに満たされることになる。
図1.ビオトープに生えるガマの穂
シオカラトンボがたくさん湖面を飛び回っていた。
図2.側溝を飛ぶシオカラトンボ
アメンボは二匹重なって水面を移動している。このアメンボはヒメアメンボ?オオアメンボやシマアメンボでないことは大きさで判る。
図3.ビオトープの水面のアメンボのカップル

図4.モンシロチョウもいた
日差しが強いので帽子を被ってきたのは正解だった。約7キロの道程を2時間近くかけてゆっくり歩いた。それでも汗が出たので、帰宅後の冷たいシャワーは気持ちが良い。
図5.公園の遊歩道沿いに植栽されたネムノキの花

ぼくの生まれ故郷の釧路には釧路川が阿寒湖を源流として流れ下っている。河口にある幣舞橋がある地域は海水面から1メートル前後高いくらいである。しかし、大雨があっても洪水などにはならなない。釧路地域には天然の遊水地とも云うべき釧路湿原が広がっているからだ。

2018年6月25日月曜日

タイワンリス、ぼくは隠れているのだ! I'm hiding! "A Red-bellied squirrel way of hiding"

昨日、午前中に境川まで散歩にでた。左足のアキレス腱を痛めてから境川方面は3ヶ月半ぶりだ!
小田急線の踏切を渡り、国道462号線の藤沢・町田街道の陸橋を渡り、旧道を渡り神社の境内の横を過ぎると、細いT字路になりそこには日本大学資源学部の実習地が広がる(下の写真)。
と、何かが左側にあるサクラの木の根元で動いた。イタチ?
傘を開いたまま道路脇に置き、静かに何かがいたと思われる辺りを見る。ん?何も見当たらない。木の上の方を見る。
いた!タイワンリスだ!
ススーッと動いてすぐ見えなくなる。
畑の方から見るとスーッと身体を幹の裏に隠す。
図1.google mapより 黄色の↓がタイワンリスがいたサクラの木

頭を下にしてサクラの木にへばり付いている。
カメラを両手で頭より高く上げて身を隠しているつもりのタイワンリスを撮る。
鳴くツユムシやキリギリスは捕まえようとすると身体を縦にして草の裏に隠れる。カヤネズミもそんな隠れ方をした。
しかし、タイワンリスはシッポがほわほわしているので、解ってしまう。でも、ヤツは隠れているつもりなのだ。
 図2.タイワンリスRed-bellied squirrelがサクラの幹の裏に頭を下にしてへばり付く

シカやカモシカの子供は草むらにじっとしている。隠れているつもりなのだ。このような行動はノウサギの子供もそうだ。
図3.↓は保護色に紛れて動かない小鹿

図4.ジッと動かない小鹿Sika deer、2007年6月1日 御殿森ノ頭付近で

ツユムシやキリギリスも、カヤネズミやタイワンリス、子ウサギ、小鹿も、彼らは動かなければ周囲の景色に紛れて外敵は気が付かないので、外敵から動いて逃げる個体よりも動かないでジッとしている個体が生き延びてきたのだろう。
タイワンザルたちが自然淘汰で得た遺伝的な外敵に対する行動様式といえる。

2018年6月24日日曜日

ヤマアカガエルの旅立ち! The departure of juvenile montane brown frog!

拾ってきたテン糞を洗おうと思って庭に出た。水蓮鉢を見ると1センチにも満たないような小さなカエルがスイレンの葉の上に乗っている。早速、部屋に戻りカメラで撮る。
動かない。ぼくがピントを合わせようと近づいても微動だにしない。まるで、初めて見る外の景色がどんなものか注意を払っているようだ。
ヤマアカガエルの子ガエルだ。まだ、短いシッポがついている。
アリンコが近づくが動かない。アリンコが噛んだらきっと驚いて動くと思ったが、アリンコは触覚で水を触ってみただけでカエルの側から離れてしまった。
我家の水鉢にあんなにいたオタマジャクシも今では数えるくらいしか見当たらない。梅雨の雨空の内にカエルになってどこかに分散したのだ。
水蓮鉢のヤマアカガエルRana ornativentrisの子供

ヤマアカガエルは卵から生まれてから誰の世話にもならないで、3ヶ月くらい水の中で暮らし、足が出、前足が揃ってから陸上へ進出する。
水中の世界から陸上の世界への旅立ちは、世界の急激な変化だ!鳥が巣立ちして最初に巣から離れることよりも大きな変化だ。カエルに比べたら哺乳類は生まれてからはずーっと母親たちに世話され、親元から分散していくが、カエルと違って同じ世界への旅立ちだ。
なんて楽な事だろうか!

2018年6月23日土曜日

テンの今の時季の主食はヤマザクラのサクランボ The main food that Japanese marten eat this season is "cherry".

今回、見つけたテン糞はどれも雨に洗い流された古いものであった。
歩いたルートは片道1キロのもので往復2時間であった。
テン糞1も2も3もほぼ同じところにあった。往きにはテン糞2、3は見落としていた。
図1.広沢寺温泉無料駐車場から見城山までのルート
①②③はそれぞれのテン糞があったGPS上の位置

6:28 テン糞1
内容物はヤマザクラの種子と果皮だけだ。

6:55 テン糞2
全て0.5ミリメッシュの編み目から出ていってしまう程の植物組織の砕片であった。これはテン糞ではなくて植物食カモ類の鳥糞かもしれない。

6:58 テン糞3
これもヤマザクラの種子だ。

テン糞2を除いて、見城山付近のテンは先週・先々週辺りはヤマザクラの果実を主に食べている。先週、高取山付近で拾ったテン糞の内容物はヤマザクラとキイチゴ属の種子であったが、ヤマザクラの果実がテンたちの今の季節の主食なのだろう。

2018年6月22日金曜日

アラゲキクラゲを収穫 The big ingathering of black tree-fungus

今朝、4時半に起きた。家を出たのが5時、朝焼けの中を車を走らす。
久しぶりの山行だ。でも、今日はまだ林道歩きだけにとどめようと思っていた。
しかし、いつものように気が変わってちょっとだけ山道を歩こうと思い始めた。東海大学病院前を通る頃には広沢寺温泉無料駐車場に車を置いて見城山へのハイキングコースを歩くことに決める。
5時半に駐車場について、トイレに入って小便をし、ストックを長くしてから出発だ。歩きながらGPSをオンにする。
5:44 駐車場のすぐ横から登り口がある

久しぶりにストックを両手に持って登る。雨後であるがそんな蒸し暑さがなく、早朝なので気持ちが良い。
5:52 イノシシの掘り起し

5:59 リスのオニグルミの食痕

6:01 ヒノキの果実が散在している。リスかムササビの仕業か?

6:02 主尾根に着く

6:08 ベニタケ科のキノコだ!ドクベニタケかな?もちろんゲットだ!

6:12 左へ行くと七沢温泉に下りる

6:28 中央の石の上にテン糞1だ!

先ほどもあったが、ここもシロダモの果実が散在している。風で落ちたものではない、すぐ側のシロダモにはしっかり実が着いている。
ムササビかリスか?
しかし、クスノキ科の果実を食べるの?それとも果柄の部分?
あるいは、こんな大きな実を食べるのはヒヨドリのような鳥?
ホトトギスが「テッペンカケタカ!」と鳴いているから、ホトトギス?
6:35 シロダモの果実が散在している。誰が落とした?

ベニタケ科のキノコが頭をもたげている。雨後なので、キノコが顔を出している。
6:36 また、キノコだ!これは何の仲間?

6:36 テングタケ科の猛毒のシロタマゴテングタケだ!

6:39 死んだシーボルトミミズ?にオオヒラタシデムシが集っている。

6:41 見城山に到着だ

山頂から横浜方面を見るがカスミに霞んでいる。久しぶりの登りで汗っぽくなり、気持ちが良い。
左足は注意しながら歩いているのでまだ痛みが出てこない。日向山まで行きたいが、今日はここで戻るとしよう。
6:41 見城山頂からの眺め

帰路、往きには目に着かなかったアラゲキクラゲを見つける。
これほどの量のアラゲキクラゲを見つけたのは初めてだ!
もちろん、登山道から6,7メートル林の中に入り込む。ヒルなど気にしてては採ることはできない。でも、全体の五分の一か六分の一くらい採っただけで止める。他の見知らぬ誰かに残したのだ。こんな事は今までの僕には無いことだ。それでも、デジ袋に半分くらいにもなった。
今日は9時過ぎに後輩のM氏が来るので彼のところにも上げることができるくらい採った。
アラゲキクラゲ 

帰路は、小学校の登校時間帯だった。8時半過ぎに家に着き、すぐシャワーを浴びる。お茶を飲んでいるとM氏が彼の家で収穫したスモモをザックに容れてやってきた。甘い甘いスモモで果物好きのぼくは大感激だ!
もちろん、アラゲキクラゲを半分に分けてあげる。
拾ってきたテン糞3個は水に浸ける。
今日は長い一日になりそうだ。