昨日から庭の余り日が当たらない所に置いているプランターにちょっとピンク色のキイチゴの花が一輪ひっそりと咲いている。今朝、骨洗いをした時にじっくり見た。ん?何だ?これは?てっきりモミジイチゴの花が咲いていると思ったが、白色の花弁ではなくて薄いピンク色が入っている。それに上を向いて咲いているし、葉もモミジイチゴではない?
ぼくが丹沢から拾ってきた動物糞は2、3年前までは、水洗いして内容物を分析したあと標本として保存したり、トイレに流したり、庭に撒いたりしていた。
このイチゴは昨年もプランターから出てきていたので途中で折り取ったヤツだ。しかし、株は生きていていくつも元気な葉を枝を出している。
昨年の古い茎はつややかな緑色で、葉の表も裏も柔らかい毛があり、今年の枝も柔毛に覆われている。
サナギイチゴの花
今、頼りにしている「神奈川県植物誌」を見た。どうも、サナギイチゴRubus pungensだ!しかし、県内では丹沢の三国峠で採られているのみ。と記載されている。
サナギイチゴの葉
丹沢の三国峠は、丹沢湖よりも西で山中湖に近いところだ。丹沢山塊の食肉目の糞を拾うようになってからは、西丹沢方面には全く足を向けていない。三国峠に一番近い山でも20キロ離れた鍋割山だ。で、鍋割山に登った時に拾った動物糞の内容物のデーターを見たが、キイチゴ属の種子は無い。キイチゴ属の種子は表面の模様が独特なので見誤る筈が無い。おそらくテンが食べたものから出てきた種子だと思うのだ。
テンの行動域はツシマテンでは70ha(「日本の哺乳類」東海大出版)、亜高山帯の入笠山のホンドテンでは、2月58.5ha~7月358ha(「哺乳類科学」43(2)93-98:2003)となっている。ここでは入笠山のホンドテンの資料を参考にして、丹沢の個体も夏季には300~400haくらいの行動域を持っていると推定される。丹沢山塊を東西に細長い行動域で300~400haはとても考えられない。となると、サナギイチゴは鳥やテンなどに食べられてもっともっと東丹沢方面に生育地を広げたと考えざるを得ない。あるいは、三国峠付近で生まれ育った個体がサナギイチゴを食べて東丹沢方面に1日の内に分散・移動してきたのかも知れない。
テンの行動域はツシマテンでは70ha(「日本の哺乳類」東海大出版)、亜高山帯の入笠山のホンドテンでは、2月58.5ha~7月358ha(「哺乳類科学」43(2)93-98:2003)となっている。ここでは入笠山のホンドテンの資料を参考にして、丹沢の個体も夏季には300~400haくらいの行動域を持っていると推定される。丹沢山塊を東西に細長い行動域で300~400haはとても考えられない。となると、サナギイチゴは鳥やテンなどに食べられてもっともっと東丹沢方面に生育地を広げたと考えざるを得ない。あるいは、三国峠付近で生まれ育った個体がサナギイチゴを食べて東丹沢方面に1日の内に分散・移動してきたのかも知れない。
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