2015年2月10日火曜日

シカ、カモシカ、イノシシの蹄と足跡  Hoofs and hoof prints of deer, serow & wild boar.

これはシカの後足である。
副蹄はまるでぼくらヒトの親指の爪のような形状の薄い爪で、まるで三味線のバチのようでもあり、しかもカモシカの副蹄のように後ろに広がらない。
 これはカモシカの後足だ。
シカと比べて少し上の方に副蹄があり、
その形状はシカの副蹄と比べて分厚く、練炭の塊が後ろに広がっているようだ。
これは、2009年1月、円山木ノ頭を目差して歩いていて見つけた、
前日に死んだと思われるカモシカの後足です。
赤線で囲ったのが副蹄部分です。
上のシカ、カモシカの足(後足)の副蹄はいづれも主蹄の真後ろについていて、
シカは、薄い爪、カモシカは太く厚い爪と云えます。
シカやカモシカは固い地面を歩いたら主蹄の跡はつくが、副蹄の跡はつかないことになります。

シカ(上)とカモシカ(下)の蹄です。
副蹄の位置はシカもカモシカもそう違わないので、シカの副蹄が足跡として残るは
後方に広がった時にだけ細い逆ハ状の跡がつくころになります。

では、イノシシの後足の主蹄と副蹄の関係をみると、副蹄は主蹄に接するように左右に逆ハ状に広がっている。これはぼくが副蹄の真ん中を持ったために広がったわけではありません。
つまり、イノシシは平らな所を歩いてもいつも副蹄が逆ハ状についていることになります。
これは、2009年2月に伊勢沢で見つけたイノシシの死体です。
これは、2011年7月に千葉県富津市高宕畑で捕獲され解体されたイノシシです。
手前は前足で後ろは後足です。、右前足と左後足の副蹄が横に広がっているのがわかります。

シカの雪上の足跡 2013年1月23日、堤川林道で!
副蹄の跡が不明だ!雪深5センチくらい。雪質ザラザラ。
これは、先日2月7日、石尊沢堰堤のもの!副蹄の跡が、細い逆ハ状だが、真後ろに着いている。
雪深20センチくらいで、雪質柔らかい。アイゼン付きの登山靴で歩くと、地面まで沈む。
このようにシカの副蹄の跡がつくことは珍しい。
下のカモシカの副蹄の跡との違いはが判りますね。

カモシカの雪上の足跡
2012年2月、伊勢沢林道で、雪深10センチくらい。雪質ザラツイテいる。
副蹄は主蹄の後ろに軽く太い棒で突いたようについている。
これはカモシカの足跡(20130309、新潟県湯沢で)
副蹄の跡がついてしかも、太いのが分かる。 
雪深は1メートル以上あるが、雪質が絞まって固くなっているので
登山靴でもほとんど埋まらずに歩けた。
2010年3月伊勢沢林道で
子供のイノシシの足跡
副蹄が逆ハ状につき、しかも主蹄よりも広がっている。
 上と同じ日同じ場所で、大人のイノシシの足跡
副蹄はこんなにも広がっている。
シカとカモシカの雪上の足跡では、雪深が5センチくらいでは副蹄の跡がつかないが、
10センチ以上ではシカは僅かに逆ハ状の細い副蹄の跡がつく。
これがカモシカでは副蹄は、太く丸い跡となる。

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