2014年11月10日月曜日

サル、ウサギ、ネコ、マングースの脛骨と腓骨  The tibia and fibula of Japanese macaque, hare, domestic cat and Javan mongoose.

今回も脛骨tibiaと腓骨fibulaを取り上げる。

①:ジャワマングースHepestes javanicus(奄美大島野生生物保護センターより)左の脛骨と腓骨
②:カイネコFelis cutusの子供(岐阜県各務原市在住の友人のK.W氏より)左の脛骨と腓骨
③:ノウサギLepus brachyurus(丹沢伊勢沢林道で)右の脛骨と腓骨
④:ニホンザルMacaca fuscata(千葉県富津市宇藤原で)右の脛骨と腓骨
③のノウサギの腓骨と脛骨は脛骨の中頃で合体しているが、①、②、④の腓骨と脛骨は
完全に離れている。
シカとカモシカの腓骨と脛骨は完全に合体している(次回)。
おもしろいことに、ウマの腓骨はネズミやウサギのように脛骨の中頃で合体しているようだ。
また、イノシシはシカやカモシカと同じ偶蹄類であるが、腓骨を脛骨は分離している(次回)。

ぼくは、直線的に勢いよく走るのに適した動物たちの腓骨は脛骨のウサギのように中頃で合体するか、もしくは完全に合体するが、足首を左右、前後に回転しなければいけないような生活をしている動物は腓骨と脛骨は分離すると思っていたが、この考えは間違っていた。
とくにイノシシは猪突猛進という言葉もあるくらいなので完全に合体していると思っていたのだ。
それが、ハタチガサワ林道で死んでいたウリボウの骨格と採取していたのをしっかり、改めて見てからイノシシの脛骨と腓骨は完全に分離していることが分かったのだ。

この脛骨と腓骨の分離か合体か何故中頃で合体するのかという問題も、動物たちの成長と行動生態に応じた標本を集めて整理してみなければ疑問は解けないかな?

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