2014年10月20日月曜日

テンはサルナシを主に食べていた。 Marten has eaten mainly the arguta.

17日の実習の続き
今回見つけた食肉目の糞はテン糞が2個だけ。いずれもヤビツ峠付近であった。
9:41、ヤビツ峠近くでテン糞
サルナシの果皮・果肉とサルナシの種子、不明種子1個
上の糞を洗って出てきたサルナシと不明種子
 大きな不明種子を裏返した。
これはカマツカの種子だろうか?
10:15、ヤビツ峠を過ぎてから
サルナシの果皮・果肉・種子
9時41分に蓑毛から登っていってヤビツ峠の近くで見つけたテン糞には、
サルナシの果肉付き果皮(果皮付き果肉)に何故か長径4.5ミリにおよぶ大きな種子が一個だけ混じっていた。アケビの種子よりも一回り小さなものである。
この果肉も果皮も無いので判断がつかない。

不明種子は別にして、10月3日、9日、17日と大山・見晴台・唐沢峠の道標がある三叉路から唐沢峠方面の989ピーク間(緑線区間)は3週連続して歩いたことになる。
3日、9日は大量のヤマボウシとカマツカの実が落ちていたが、17日は非常に少なかった。
動物たちに食べられたと思われる。しかし、これまでカマツカの種子や果皮が出てきていないのはどうしてなのだろうか?と思って、まだ木についているカマツカの実を5個もぎ取ってきたが、いずれも黒褐色の小さなシイナ(未熟種子)であった。
カマツカの果実は動物たちにとっても食物となっていると思われるのにちょっと不思議だ。
で、2008年から糞の内容物の資料を検索してみた。エ?と驚いた。
エクセルにぶち込んでいるので、カマツカと検索したら、昨年11月に土山峠のテン糞で見つけた1例だけだ。
カマツカは食べられてはいるが、種子は未熟なシイナのため確認されないということなのだろうか?でも、果皮は分かる筈だが、、、、。

もし、カマツカの果実は食べられてはいるが、果皮も消化されやすいとすると、種子がシイナが多いため確認しずらくなる。
イタチ、テン、タヌキなどの野生動物の飼育者にお願いして、動物たちにカマツカの実を食べさせてもらって糞の消化の状態を確かめるよりないかな?

3 件のコメント:

  1. お久しぶりです。フクロウのペリット記事には圧倒されます。歯があっても、同定はなかなか難しいのですね。カヤネズミの骨が貝塚から出たという記録があるのですが、ひょっとすると同定が微妙…かも、という気がしてきました。

    先日、兵庫県の砥峰(とのみね)高原という場所に行ってきました。テン糞??ではないかと思います。食肉目だから肉を主に食べているのだろうと思っていたのですが、「故有事」の記事で何度も読んでいたように、植物の種子がいっぱい入っていました。

    https://twitter.com/bluetittit/status/524886459367452673

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  2. bluetittitさんへ
    カヤネズミの骨が貝塚から出土ですか!でも、ぼくよりも若いときからネズミ類の形態に興味を持って、標本をたくさん持っている方なら、同定できると思います。

    テン糞の写真見ました。ちょっと小さな種子が写っているようですね。テンはサルナシを食べたのかな?糞は1日雨に当たったのかな?

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  3. さすがですね! そのとおり、前日の夜からずっと雨でした。当日も小雨。

    ネズミ類のホネは、「歯が残っていなかったとすると、成獣と幼獣はどうして見分けるのかなあ」と不思議だったのですが(たとえばアカネズミの幼獣とヒメネズミの違いとか…)、少なくともカヤネズミの場合、生後数日程度だと、頭骨も紙のようにペラペラだったので、時間がたつとそれこそ紙のように消えてしまうのかも…しれませんね。

    貝塚から出てきたのがカヤネズミだったとすると、成獣のホネだったことはまちがいないんじゃないかと思います。

    http://www.komakino.jp/aomori-kaiduka/aomori-kaiduka.html

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