2013年2月11日月曜日

テン糞の内容物としての骨片の同定 The identification of bones in marten scats.

ここでは、2月8日に大山実習と2月4日に土山峠で見つけたテン糞の内容物を紹介したい。 
 
8日、見晴台に着く前にMatsushima君がみつけたテン糞だ。
日曜日、天気が良いので、庭の水道栓で洗った。
始めはマメガキかな?と思った。
が、種子は含まれてない。果肉付き果皮を見てオオウラジロノキの果実だとわかった。
長十郎などの梨の果皮にあるようなつぶつぶがある。
このテンは林床に落ちているオオウラジロノキの果実を拾い食いしたんだ。
 
戻るが2月4日の土山峠で見つけたテン糞
 
12時1分
雪の降る前の古いテン糞が雪融けとともにあらわれた。
これは、キブシの種子、ネズミ科の毛と寛骨や大腿骨の一部骨片が含まれていた。
寛骨と大腿骨の骨片ではネズミ亜科かハタネズミ亜科か区別できなかった。
12時20分
これはもちろん右の新しいものを拾った。
内容物はサルナシの種子と果皮 
12時27分
これは、ネズミ亜科かハタネズミ亜科の動物の
尺骨や上腕骨の一部の骨片などと毛が多数含まれていた。キブシの種子もあった。
歯の部分が見つからないので、亜科の区別はできなかった。 
歯を以外の骨が糞の中に混じっていても、
それが、指骨、肋骨、脊椎骨の一部であることが解っても、
ぼくの知識や手持ちの標本と照らし合わせても同定することが難しい。
それには、それぞれの動物たちの標本を全てもっていないことに起因する。
 
厳冬期になり、林床は氷雪で覆われるので、この季節は落ちている果実食いは少なくなりネズミの仲間を狙っていることがわかる

2 件のコメント:

  1. 足りない頭骨やデータもあるでしょうが、たとえば私の先日来のネズミの理解も隊長のアシストがなかったらまったく進まなかったでしょう。

    糞観察からも相当な知識をいただいてます。

    でもまあ、あまり無理をされないよう、お願いします。

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  2. take隊員へ

    これまで動物たちの死骸から、主に頭骨だけを拾い集めてきました。他の骨も一緒に拾うことが少なかったために、糞中の尺骨をみてもネズミ?ヒミズ?トガリネズミ?など区別できない。
    タヌキ、アナグマ、イヌ、ネコ、キツネ、ハクビシン、アライグマの頭骨なら即区別できるが、他の骨なら大変だ。

    他の骨の区別の仕方もしっかりまとめてみたい。
    足腰立たなくなったら、骨の方を勉強したいと思っていたが、まだまだ大丈夫です。ありがとう。

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