2012年8月23日木曜日

続)秦嶺山脈のキンシコウ 2:Golden monkeys in Quinlin mountains.

続)キンシコウ
キンシコウの群れはいくつかの単雄群が集まってつくられる。
単雄群のは文字通り、一頭のオトナオスとメスとその子供たちよりなる。
オスは思春期の頃に生まれた単雄群からでて、オスグループに加入する。
お姉さんが3歳の妹にグルーミングしている。
単雄群のアルファーメールだ。もちろん、単雄群の中の唯一のオトナオスだ。
睾丸は白いがペニスは真っ黒だ。

こちらは上の姉妹がまだグルーミングしている。
斜面の下の方の横倒しになった太い幹の上にも一つの単雄群が
休息中である。
ひくと、このように木立や葉の隙間から見えるだけだ。
手前の母親が2、3歳のこどもにグルーミングし、背中を向けてグルーミングしている母親の
姉と思われる個体が寝ている。
他の見ていたら、上の子どもの姉妹のグルーミング関係が逆になった。
アルファーオスもぼくに注意を払っていたが、睡魔が襲ったようだ。
しかし、身体全体でぼくを注意している。
ここは1985年にキンシコウの保護区になった。それまでは、玉皇廟村の人々が山の木を焚き木や建築材、家具材として利用し、山の漢方薬になる有用動植物を利用していた。
ここには、キンシコウの他にターキンを含むウシ科の動物や、ヤマネコやアナグマなどの肉食動物、さらにはナキウサギやリスなど多様な動物たちが生息している。
保護区に設定されて四半世紀過ぎただけだが、10年前に比べて明らかに森林は回復し、大きな木になっている。
横倒しになった大木の上でキンシコウがグルーミング、休息している光景などは、
これが本来のキンシコウの生息環境かな?と思えるものだ。


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