2011年7月2日土曜日

雨とヒルの襲来で勇気ある撤退!

本厚木駅前を7時40分の宮ヶ瀬行きのバスは
ほとんど専門学校の貸切バス状態だった。
土山峠には8時25分頃ついた。空は晴れて気持ちが良かった。
堤川林道に入るとすぐ、大きなホタルブクロが斜面に咲いている。
コクワガタオスを見つける。指先の上だ。小さい。 
メスジカの頭骨を見つける。良かったね! 
頭骨を持っている右のMさんがイノシシが林道から沢側に下りるのを
ぼくに静かな声で教えてくれる。
下りた林道から沢を見る。中型だが太っているイノシシが歩いている。
写真を5、6枚撮る。
イノシシを撮ろうとガードレールを越えると、イノシシは驚いたのか
ひっくり返って足をバタバタさせる。
もちろん写真を撮る。
しかし、全てにわたってイノシシの影さえも映っていなかった。
イノシシが沢側に下りた林道の舗装面にはイノシシの糞とたくさんの短い毛、
臭い程臭う。血もある。
ここでヒルなどの寄生虫を落とそうと舗装面で身体を擦っていたのだ。
(クリックすると毛が分かります)
堤川林道終点から宮ヶ瀬尾根の稜線を目差す。
稜線からはハタチガ沢林道へ、途中で学生たちはリスを見つける。
ハタチガ沢へ下り、冷たい水を鱈腹飲む。
どうも、これが体力を消耗させた原因のようだ。 
ハタチガ沢を詰めていると、雲行きがおかしくなってくる。
ときどき小雨がばらつく。
宮ヶ瀬尾根へのジグザクの経路を登って小休憩し、「勇気ある撤退をする!」
と叫ぶ。尾根を登り、堤川林道の終点に出るが、小雨模様だ。
皆、ヒル取りに夢中である。ぼくも腕や太腿が血だらけとなる。
昼食を林道の水場で雨に打たれながら食べる。
衣類はもちろんのこと気持ちまで濡れ雑巾のようであった。

雨が止んだので、前日にみたツチアケビを見に行く。
ツチアケビの写真を撮るMさん。 
水を飲み、雨に打たれ、ヒルにやられたせいか僅か9キロであったが、
疲れた実習であった。
でも、これからはアクエリヤスを持って歩こう。

2 件のコメント:

  1. 野良こねこ2011年7月3日 1:18

    イノシシがひっくり返って足をバタバタというのは、不思議な光景ですね。
    そんな写真が撮れていなかったとは、本当に残念です。
    私も初めてイノシシに遭遇しましたが、正直どうしていいか分かりませんでした。
    至近距離で会った場合、安全に観察するために、何か注意点はありますか?
    またサルの場合などどうされていますか?
    私もやはり怖いより、写真を撮りたい気持ちが勝つようです・・・。

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  2. 野良こねこさんへ

    そうなんです。ぼくらが林道から沢を見た時はぼくらに気がついていないかのようにゆっくり探索しながら歩いておりました。
    が、ぼくがガードレールを越えた時、気がついたのでしょう。ひっくり返ってしまったのです。
    もちろん、ぼくらもびっくりしました。
    沢沿いなので、岩がゴロゴロしているので滑ってしまったのでしょう。

    写真に写っていなかったのは、沢が暗かったことと、目でイノシシを追い、しっかり見もせずに、カメラをその方向に向けてただシャッターを押していただけでした。

    イノシシとの至近距離とは言っても10mくらい離れ、いずれもこちらが先に気がついて、こっそり近づいたのに逃げられてしまっております。

    ただ、中国はキンシコウの調査で一人で沢歩きをしているとき、物音でイノシシに気づき、ビデオ撮影しました。しかし、この時臭いで気がついたのでしょう。岩場を足を踏み外しながら逃げていきました。

    至近距離で、安全に観察する方法って、、、、それはありません。

    野良こねこさんも書いているように、恐ろしいという気持ちを持ったらダメですね。
    その気持ちは動物たちの方がすぐ分かって、襲われるということに繋がると思っております。

    檻に入ったサルなども捕まえる時に、噛んだら殺す!という気持ちを持ってサルに向かうとおとなしくなりますよ。

    1970年代、サル調査でサルが出没する農耕地に行くと、農作業をしている女性たちは「男衆がきたので今日はサルは出てこない」と言われたものです。

    サルや動物たちは、人の性別や老若をも判断するのです。

    それは、肉食動物は弱っている草食動物を狙って襲い食物として獲得するわけですね。
    そのような判断は動物たちが普通に持っているものなので、野生動物に出逢った時に、怖いと思ったら負けたと同じことです。

    しかし、写真を撮ったり観察する時には、優しい気持ちを持って接したいですね。

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