2011年3月10日木曜日

ジャケツイバラの樹皮を食うカモシカ

先日の野生生物探検隊の集まりで、歩いた尾根で
ジャケツイバラの食痕があった。
ジャケツイバラは花は黄色の素敵な花であるが、真夏の薄着の時期にこのヤブに突っ込むと悲惨である。腕も足も大きく尖ったトゲで鉄条網にやられたようになる。
この幹にももちろんトゲがある。それをカモシカが樹皮食いをしていた。
マメ科なので動物にとっては美味しいだろう。で、トゲで防衛していたのに、それをものともせず齧り取ったのだ。
シカの下顎の第一切歯の幅は乳歯でも5ミリ以上ある。
この食痕は、顔を横に曲げて下顎を右から左に動かして樹皮を咬み取ったのだ。
その歯の幅は2~3ミリである。
これは、カモシカの食痕だと断定できる。
サルはクワ科とマメ科の植物の樹皮、冬芽や花が大好物だ。
でも、ジャケツイバラの花や樹皮、冬芽も食べたのを観察したことがない。
このジャケツイバラを食べることができる哺乳類がいるとは驚きだ。
もっとも、アフリカではやはりトゲの鋭いアカシアの仲間を反芻類が食べている。


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