2010年10月1日金曜日

組織の生と死(2)

ヒトという動物種が作る国家という組織にも誕生・成長・死があるだろう。

日本という国は明治に生まれた。列強のさまざまなところを参考にして国の組織を作り上げた。
急速に成長して中学生くらいになると肩を強請って近隣の国々を脅し始めた。
政府はもちろん、学校やマスコミも富国強兵の道をまっしぐらに進んでいった。
欲しいものは力で取ってやれとばかりに、お金も持っているものもないのに戦争を始めた。
原爆が落とされて目が覚めたかのようにおとなしくなった。

戦後は、若者の元気な力が残っていたので米国の援助の下に経済を発展させていった。
オリンピックや万国博覧会をやり経済力という力を鼓舞してきた。
明治維新から100年で隆盛を向かえ、その後は衰退の一途を辿っている。
政権交代によって新たな国が誕生するかどうかは今のところ不明である。

今夏、ブラッセルに居る友人を訪ねてオランダ・ベルギーを見てきたが、これらの国は綺麗で落ち着いていて老成した国であると感じた。10年くらい前に行ったイギリスやフランスもそのように感じた。
ドイツはトルコからの移民を労働者として多く受け入れているので、イギリスやフランスに比べると活気が感じられ壮年の国である。そのトルコはというと内に力を蓄えた成長過程の青年の国のように感じた。

さて、中華人民共和国はどのような段階にあるのだろうか?
中国共産党が国を作ってから60年経ってからオリンピックを行い、今、万博をやっている。
若者期の国である。怖いもの知らずの国である。力を誇示したい成長期の国である。
広い国土と何億もの人口を抱えているため、まだまだ長年月を得て成長をしそうである。
だが、共産党の一党独裁の国でもある。中国共産党が作られてやはり60年以上たっている。

国を治めるのが一党独裁のもとに行われていくのは非常な無理が起こるだろう。党そのものが汚職が蔓延し老衰化していっている。よほど上手な舵取りをやらなければ内から崩壊していくし、外圧に対抗できなくなるだろう。

今のネット時代にどのような舵取りをやっていくのか見ものである。

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