2010年1月21日木曜日

拾ったクルミ

 一昨日の北尾根で拾ったクルミのリスによる食痕。
割られた欠片を合わせた。

この裏側、このようにぴったり合う。

リスは8割近くを円を描くようにカリカリと歯を入れて削ったようだ。
で、リスの頭骨の下顎の切歯を齧った部分に当ててみた。

動物が齧るのは下顎を上下左右に動かす。
下顎を下から当てて見ると、

丁度、削られたクルミの間に入る。
リスは、一個のクルミに対してどのくらいの時間をかけるのだろうか?

なお、ネズミがクルミを齧るとこうなる。
裏からも同じように齧っている。

2 件のコメント:

  1. すばらしい!
    頭骨をもっているとまるでリスがクルミを食べているかのように検証できますね。

    リスがクルミを食べる所要時間は、田村典子さんの論文によると

    「高尾個体群では、12個体全てが半分割するリス特有のクルミ割り技術を持っており、平均採食所要時間は14.5分~30.7分、成功率は63%~100%であった。」

    となってます。

    前項のエビフライもうらやましい!

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  2. take隊員へ
    クルミ割りは、14.5分~30.7分とのこと、
    クルミ一個の栄養価は40Kcal前後(ネットでみたがちょっと不明確、野生のものは小さいので30Kcalくらいか)。

    成人男性(体重60kg)の1日に必要なエネルギーは事務労働者で2000Kcal以下で十分。
    霊長類研で飼育されているニホンザルでは、体重1キロ当り70Kcalとされている。

    このサルの必要カロリーはヒトだと過酷な重労働に携わる者に値します。
    リスの体重は300g程度なので、霊長類研のサルに当てはめると、21Kcal必要となります。リスはサルよりも体重当りの表面積は大きいし、さらに動き回るので倍必要としても42Kcal必要ということになり、

    リスはクルミを1個半食べれば1日十分生活できることを意味します。

    つまり、外敵の目から隠れて30分以内に1個のクルミを1個と他の物を食べればギリギリ生きていけるのかな?

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