2009年7月28日火曜日

釧路の夏の実(2)

ハマナスの実である。
これは赤く熟すと美味しい。
ハマナスの実の中には細い綿とともにタネがたくさん詰まっている。その綿が口のまわりや首筋につくととても痒く、美味しいが痒さにも耐えなくてはいけなかった。
綿は細いガラス繊維のようなもので、それが皮膚に刺さるのだ。
藤沢に帰るまでに熟した実を食べられるだろうか?
ユスラウメの実である。
グズベリやハマナスの実に比べると一つ甘さに欠けた。
それでも大量になるので、摘んだ実をザルに入れて水洗いしてオヤツ替わりに食べさせられた。
道東のものかと思っていたら、関東地方に庭にも植えられているので驚いたことがある。
これは、実というよりもタネである。
この太い羽状複葉の葉を毟り取ると、葉芯?が太くてしっかりしている。
何故か、それで相手の頭を叩いたものだ。子供の遊びである。
おー、名前はヤチダモで白樺よりも背が高くなる木だ。
美しい樹形の木とは言えず。しかし、遠くからでも目立つ。
老母の認知症が進んだ。
何度も、いつ帰るのか?と聞いてくる。
テレビを見ている時は、まるで一人で人生の苦しみを味わっているかのような形相なので、「母さん、ニコ!」とやって、唇の両端を両手の指で吊り上げて見せる。
風呂に入る、老母の身体を見た。
若い時にカリエスで肋骨を数本取ったせいか、肩から腰、足にかけて骨と皮だけ。
食べても太ることができない、年齢だ。

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