梅雨に入って、山歩きができなくなってきた。昨年の6月に梅雨の晴れ間を見つけて丹沢へ行く途中でハクビンシンの轢死体を拾った。頭がやられていた。タヌキやサルのような中型哺乳類の交通事故 の大半が頭をやられているものが多い。出会い頭のバンパーにぶつけてしまうのだろう。
陸上性の哺乳類の歩き方は、指先からカガトまで地面につけて歩くサルやヒトや犬猫やタヌキのように指と手の平の一部をつけてカガトを浮かして歩くもの、更にシカや牛馬のように指先だけ地面につけて歩くもの、3つに大別できます。
写真は、ハクビシンの前足(上)と後足(下)である。ウサギやネズミの仲間のように跳びはねる動物は後足が大きい。しかし、食肉(ネコ)目の仲間の大半が前足の方が大きい。ペットで飼っている犬や猫の足を比べてみて!
ハクビシンの前足は全ての指とカガトを含めてどちらかと云うと円形だ。横と縦の長さはほぼ同じだ。5本の各指や足裏の肉球(6個わかる、犬猫やタヌキではこれが一つになる)をみると、歩く時、前足はカガトを少し浮かして歩いていることがわかる。
後足は指の方が広がって、カガトにかけて細くなっている楕円状になって、縦に長い。歩く時、カガトを気持ちだけ浮かし足裏を時にはベタっと地面につけてあるいていることが分かる。
動物の行動や生態はその形態の反映でもあります。フィールドサインの判断には動物たちの形態を知ることも大切です。
この子を解剖(解剖したのは教え子の奥さん)したところ、胃袋にはまだ未消化のイチゴがいくつか入っていました。
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