2025年11月26日水曜日

鼻骨の形4)イノシシ、シカ、カモシカの鼻骨                      The Nasal bone of Wild Boar, Deer, and Serow

 偶蹄類のイノシシ、シカ、カモシカの上からみた頭骨の中での鼻骨の長さ大きさの割合をみた(図1)イノシシの鼻骨の先は前顎骨の先まで伸びるが、シカ、カモシカの鼻骨はいずれも途中までで止まっている。イノシシの鼻骨の長さは頭骨の半分くらいに達し、前頭骨とほぼ直線状に接する。が、シカやカモシカの鼻骨は1/4くらいの長さで前頭骨とV字状に接する。いずれにしてもイノシシの鼻骨はシカやカモシカよりも長く幅広い。

図1.上からみた頭骨の鼻骨の割合
左:イノシシSus scrofa 中:シカCervus nippon 右:カモシカCapricornis crispus
イノシシは腐葉層を鼻づらでかき回してミミズや節足動物などの土壌動物たちを食べたり、鼻や前足で土を掘り起こして草木の根を食べたりする。この場合は嗅覚で食べられる物を感知しているからだ。フランスではメスブタが地中にあるトリュフを匂いで探し当てるようだが、今ではイヌがその役目を担っているようだ。いずれにしてもブタ(イノシシ)もイヌも嗅覚が優れているのだ。前回アップした地雷探知をするアフリカオニネズミの方がさらに優れているかもしれない。

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