2022年12月22日木曜日

9個のネコの頭骨 Nine skulls of cats, Felis sp.

 昨日手持ちの6個のイヌの頭骨をアップしたので、今日はネコにする。頭骨棚を見たり、ケース内を見たりして取り出したネコ(属)の頭骨はa~iまでの9個あった(図1)。轢死体を処理したため殆ど形を成していない頭骨もあった筈なんだが、見当たらない。

図1. ネコ(属)の頭骨
図1のa,b,c,d,e,f,g,h,iの頭骨の謂れを以下に記す。
a:2002年3月 秦嶺山脈山麓の玉皇廟村の楊家の庭で撲殺される。 F.silvestris
b:2006年11月 八王子近辺のキツネの巣の前にあった。MYより。 
c:1988年12月 清里の別荘の中で死んでいた 。別荘管理の教え子より宅急便で。
d:1988年12月 同上
e:2015年  専門学校の学生から教室でもらう
 f:2001年7月 東京農工大学で山西省からの留学生から F.bengalensis*
g:1990年死亡、八日市市林田町でKMより
h:2013年7月 各務原市で、KWより  骨あり
i:2009年10月 清川村で、やまぼうしさんより 骨あり
F.bengalensis* 今はPrionailurus bengalensis

これら9個の頭骨で最も矢状隆起が発達しているのがiであり、頭頂骨と前頭骨の冠状縫合も完全に癒合合体しているのでもっとも老齢化している個体である。また、gは完全に後眼窩突起と頬骨前頭骨突起が縫合・合体し眼窩輪が形成されている。一方aのF.silvestrisは眼窩輪が形成されるには程遠い。

ネコ属Felisは忍び寄って獲物を捕獲するために、マングースよりもっと眼窩輪が形成されていると考えていたが、そうでもないのでちょっと驚きだ!

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