2022年11月2日水曜日

日本生息の齧歯目の頭骨から  From Rodents skulls in Japan

あー、今朝目覚めたのが6時を回っていた。寝坊したのだ。外はお日様が照り良い天気。昨夜は山行の用意をして21時にはベットに入ったのに、寝ながら娘が図書館から借りてきていた漫画本を見てしまったんだ。気が付いたら24時を回っていた。明日は5回目のワクチン接種予定日、明後日には山に行きたいが、、、、。 

日本に生息する齧歯目にはリス科、ネズミ科、ヤマネ科、ヌートリア科(移入種で関西・中国地方に生息)がいる。齧歯目の頭骨の特徴は無根の切歯が上下に一対あり、上下とも犬歯がないことだ。ヌートリア科の眼窩下孔が眼窩とほぼ同じくらいの大きさだが、他の3科は眼窩下孔ははるかに小さい。リス科は後眼窩突起が鋭く突き出しているが、ネズミ科やヤマネ科の後眼窩突起は不明瞭だ。ネズミ科とヤマネ科の違いは、ネズミ科は臼歯が上下とも3対だが、ヤマネ科は臼歯3対に前臼歯1対ある。

現在の分類はDNAやRNAなどの遺伝情報を用いて分析されることが多くなったが、ぼくらは昔風の目に見える形態からその違いを明らかにし、野外での観察に役立てたい。

ヤマネの頭骨を持っていないので3科の頭骨をアップする。ネズミ科はドブネズミ、リス科は動物カメラマンのM.Hisadaさんから頂いたムササビであり、ヌートリア科は高梁市の農家で撲殺されたヌートリアをM.Takeshigeさんが送ってくれた。

図1. 頭骨上面から、左からネズミ科、リス科、ヌートリア科
リス科の尖った後眼窩突起に注目
図2.頭骨底面 左からネズミ科、リス科、ヌートリア科
ネズミ科の歯式:1・0・0・3に注目
図4.頭骨側面から眼窩下孔(←で示す) 左からネズミ科、リス科、ヌートリア科
ヌートリア科の大きな眼窩下孔に注目
写真から判るように、眼窩下孔という名前であるが、眼窩の前にある。眼窩下孔は人間の頭骨の解剖学上の名前をそのまま頂戴したからだ(ぼくらでは目の5ミリくらい下にある)。イヌ、ウマ、ウシ、モグラなど大半の哺乳類の眼窩下孔は眼窩の前にあるので、サル以外の哺乳類では眼窩前孔とした方が良いだろう!
同じように、人の小臼歯は、どれも大臼歯よりも小さい。しかし、食肉目では最後位に位置する(第三位)大臼歯は小臼歯より小さく米粒位だ。だから、小臼歯、大臼歯という用語は適切ではない。哺乳類では前臼歯(人の小臼歯)と臼歯(人の大臼歯)と命名されている。

0 件のコメント:

コメントを投稿