2022年7月12日火曜日

足根骨と脛骨と腓骨の不思議5) Mystery of ankle, tibia and fibula for Ruminantia

さて、哺乳類の後肢の脛骨と腓骨の話しを取り上げる。

 鯨偶蹄目の反芻亜目Ruminantiaのシカ(シカ科)やカモシカ(ウシ科)の下肢を大腿骨から末節骨までの骨を図1に示す。中足骨が大腿骨とほぼ同じくらいの長さになっている。脛骨にそってある筈の腓骨が見当たらない。紛失した訳ではない。中足骨がぼくらヒトの骨とは違って第三中足骨と第四中足骨が癒合・合体し、しかも長くなって移動するための重要な機能を持っている。

図1.シカの右の後肢
図2では、シカやカモシカの脛骨・腓骨としている。が、脛骨に沿ってある腓骨がやはり無い。しかし、拡大した図3を見ると腓骨の名残りが脛骨の上部と下部に見られる。腓骨は脛骨の外側に並んである骨である。前回示したマウスやアカネズミやウサギなどでは腓骨が脛骨の中頃で癒合合体していた。
図2. シカ(左の二つ)とカモシカ(右の二つ)の脛骨と腓骨
シカの脛骨と腓骨は二つとも右のものだ。カモシカの脛骨と腓骨は右:右脛骨・腓骨で左:左脛骨・腓骨

図3.カモシカの右の脛骨・腓骨
赤で囲った部分は腓骨頭の残骸 黄色で囲った部分は腓骨外顆の痕跡
シカやカモシカでは腓骨外顆の痕跡は骨にすると離れるのでボンドで着けている。

腓骨は膝から下の外側にあるのをぼくらの自分の足で確かめることができる。踵(かかと)の外側の踝(くるぶし)が腓骨の末端の腓骨外顆(図3の黄色で囲った)である。次に膝頭の外側の少し下にあるのが腓骨頭である。ここは椅子に座って足先を床につけて踵を上げたり下げたりすると自分の指で確認できる。右足なら右手を着けて踵を上げると不明になるが、踵を下げると浮き出てくるのが判る。つまり、腓骨は脛骨の外側にあるのだ。脛骨は「弁慶の泣き所」の向こう脛(ずね)だから判るね。

腓骨が脛骨の外側にあることをノウサギ(図4)やアマミノクロウサギ(図5)の足で確かめよう。脛骨の外側にあるね。シカやカモシカでは腓骨頭と腓骨外顆が残ったが、他は消えてしまった。
図4.ノウサギの右の脛骨・腓骨
図5.アマミノクロウサギの後ろからみた両足の脛骨・腓骨
腓骨が脛骨の外側にある

次に鯨偶蹄目のイノシシ亜目の脛骨と腓骨を取り上げる。

参議院選挙は終わった。ぼくら日本国民は現政権をはっきりと認めている。英国では首相が嘘をついたと云うことで、閣僚が辞めた。韓国では大統領選挙ごとに左右に動く。日本は自然災害が多いのでせめて政治だけは安定を望んでいるのかな?しかし、熱海の土石流災害や3・11の原発事故は人災だ。つまり、政治で解決できた。

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