25分をかけてアジサンドを味わい、立ち上がり、ザックを担ぐ。座っていたところから後ろを見る(図1)。図1の中央に作られた道がある。落ち葉に覆われたここを歩くためにロングスパッツをつけ、ストックを伸ばす。落ち葉が厚く積み重なっており、まるで新雪の上を歩いているようだ。コドモのカモシカの糞がある(図2)。足を下すと落ち葉同士で滑る。落ち葉が吹き飛ばされているとこにカモシカの足跡がある(図3)。蹄(三指と四指の蹄)の間が拡がっている。シカの足跡ではこれほどまで蹄の間が拡がらない。
図1.音見沢左岸に付けられている古い仕事道が見える
図2.カモシカの子供の糞だ!
図3.カモシカの足跡
おー、フデリンドウが咲いている(図4)。やったね!このフデリンドウの花の大きさは1円玉より小さい。帰ってきて図鑑を見るまでハルリンドウだと思っていた神奈川県にはハルリンドウは無い事を知った。図4.フデリンドウの小さな花
この尾根を登っていても音見沢の方からヤマアカガエルのゲーゲーいう声が上がってくる。そして、対岸の斜面からシカの警戒音が谷間に響く。ぼくの姿を見つけたのだ!警戒音さえ出さなければぼくはシカの存在には気が付かなっかったのにと思いながら登る。暑く汗が出るのでゆっくりだ!っと、目の前に花が咲き誇っているアセビがある(図5)。まだ、シカが啼いている。
図5.アセビのスズランのような白い花
小休憩しながら対岸の斜面や周りの斜面にピンク色のボンボリがないか見回す。この辺りのミツバツツジは蕾も膨らんでいないようだ。熊の平が見えてきた。20年前のこの辺りは1.5メートルを越すササやカヤで覆われていた。始めてカヤネズミを見つけたのもここだった。今はご覧のような禿山だ!
図6.熊の平と名付けたpeak721
熊の平で立ったまま小休憩だ。焼山の登山道へ続く尾根(図7の中央の常緑樹が連なる)を眺める。もうここから尾根を登って焼山へは歩けないだろう。この尾根の途中に急斜面の細尾根がある。しかし、焼山へは最短だ!二頭のタテハチョウが舞っている。一頭が倒れた古いシカ柵の杭の上に舞い降りた。ヒオドシチョウだ。図7.熊の平から焼山を見る
図8.ヒオドシチョウが舞い降りた
熊の平から宮ケ瀬虹の大橋が見える。尾根を下る。ミツバツツジがないか尾根の南側を見ながら下る。このまま624peakまで降りて行こうを思ったが、気分が変わり北側斜面を下り、杉林を通って林道に降り立つ。エ!テン糞(図10)だ!
図9.遠方に宮ケ瀬虹の大橋
図10. テン糞だ!
え?何だか、違う。ここは林道が土砂崩れで埋まってから車が通らないため、下草と云うかオオバアサガラやウツギなどの幼木が灌木状に密生していた筈だ。しかし、今は綺麗に伐採されている(図11)。図11. 歩きやすくなった林道
ぼくが休んでアジサンドを食べたところまでの歩きづらい草や落石も取り払われている。きっと山仕事の人たちがやってくれたんだ。感謝!すると足元の岩の上にルリタテハが停まってくれた。哺乳類ならよしよしと頭を撫でたい感じだ。
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