20日(金)の土山峠・仏果山・宮ヶ瀬越・仏果山登山口のルート(図6参照)で5ヵ所でテン糞を見つけた。全5個のテン糞にサルナシの種子や果肉付き果皮さらに昆虫の脚が入っていた。テン糞2には直翅目の産卵管が4本もあった。この時季に直翅目のメスが固まって越冬しようとしていたのであろう。表1にテン糞5個の内容物をまとめた。
図1.10:54 テン糞1Marten scat
サルナシActinidia arguta種子・果肉・果皮、バッタAcrididae脚・外皮
図2. 11:32 テン糞2
サルナシ種子・果皮・果肉、ヒサカキEurya japonica種子・果皮・果肉、バッタ脚・産卵管・外皮
図3. 11:49 テン糞3
サルナシ種子・果肉・果皮、昆虫脚・外皮
図4. 12:14 テン糞4
サルナシ種子・果肉・果皮、マメガキDiospyros lotus種子、
図5. 13:24 テン糞5
マメガキ種子、サルナシ種子・種皮・果肉、バッタ脚
表1.テン糞1~5の内容物
さらに、11時52分に学生から手渡しされた親指位の大きさの硬い白っぽくなった糞(タヌキ糞だと思っていた)、水に浸けて洗ったら水が黄土色に変わり、サルナシの種子がたくさんあった。つまり、サルがサルナシを食べた糞だった。サルナシを食べたサル糞の大半がサルナシの果肉や果皮が分解消化されて細かくなった繊維であり、20%くらいが種子であった。
テンはサルナシの果皮や果肉を分解できずに果肉付き果皮がそのままの状態で排泄するが、サルはテンに比べるとサルナシの果皮や果肉を随分細かく分解・消化していると云える。
図6. ルート図とテン糞位置①~⑤
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