一昨日、上野の科博の地球館で恐竜と哺乳類の頭骨を含む骨格の違いや類似について見て来た。学生たちと別れてから、インドネシアのフローレス島の洞窟で見つかったフローレス人Homo floresiensisの頭蓋骨のレプリカを見た。思っていた以上に小さな頭骨でチンパンジーくらいかな?っと思った。それもそのはず、背の高さは1メートルくらいだ。科博にあるぼくが見た(下の2枚の写真)の頭骨のレプリカは上下の前歯が欠けていたり、レプリカ自体が良い標本から作ったものではない。
このフローレス人は何と5万年前までは生存していたのだ。だから、我々ヒトHomo sapienseと同じ時代を共有していたのだ。このフローレス人の小型化はフローレス島から出なかった故におこる島嶼化なのか?洞窟で見つかったことから島でひっそりと暮らしていたのかもしれない。おそらくフローレス人はヒトとも視覚的な接触はしていたことだろう。そうだとすると、フローレス人はヒトに見つからないように隠れるように生活していたと思われる。フローレス人を絶滅させたのは我々ヒトなのだ。ヒトHomo sapienceはフローレス人ばかりでなくネアンデルタール人Homo neanderthalensisやデニソワ人Denisovan homininsとも同時代を生きており、我々ヒトの遺伝子の中にはネアンデルタール人の遺伝子がほんの少しであるが混じっている。交雑したのだ。デニソワ人はネアンデルタール人とも交雑した。デニソワ人の遺伝子は中国を通ってメラネシアのヒトにまで入っている。
図1.フローレス人Homo florensiensis頭骨を左斜め前から
図2.フローレス人頭骨正面から
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