丹沢山麓を歩いていてカモシカやシカの頭骨を見つける。それらが、完全な頭骨であることはほとんどない。タヌキやアナグマやネズミたちに齧られていたり、斜面を転がって一部の骨が欠落したりしている場合が多い。そこで、オスやメスに関わらずカモシカとシカの頭骨を見極める(同定しやすい)箇所を頭骨を上から見た場合、横から見た場合、底からみた場合、あるいは下顎骨の違いなどにいて夏休み中にアップしていきたい。っと述べていた。しかし、もう夏休みは終わった!が、今回で責任を果たせた。
両者の下顎骨の一番の違いは、切歯や犬歯の幅広さの違いだ。図1と図2は現場に見つけた時のまだ完全には白骨化していないカモシカとシカの下顎骨を上から見たものだ。
①図1のカモシカの切歯3対と犬歯は似たような大きさで小さなスプーン状に並んでいる。しかし、シカ(図2)では、第一切歯が他の二つの切歯と犬歯を合わせたくらいの幅の広さがある。さらに、カモシカの犬歯や第三、第二切歯は第一切歯の同程度の幅広だ(図1)。が、シカでは犬歯や第三切歯は異様に幅が狭い(図2)。
図1.カモシカ下顎切歯
図2.シカ下顎切歯
②カモシカやシカの左右の下顎骨を図3や図4のように木工ボンドで張り合わせるとカモシカではオトガイ孔が真上から確認しずらい(図3)。が、シカのオトガイ孔は明確に判る(図4)。
図3.カモシカの下顎のオトガイ孔 上から
図4.シカの下顎骨のオトガイ孔 上から
下顎骨を側面から見ると、下顎角(イヌでは角突起になる)や筋突起、さらには下顎低の湾曲の仕方、オトガイ孔の数なと微妙な違いが見られる。しかし、誰もが一見して判る大きな違いは側面からみた下顎枝と下顎低の角度の違いだ。③カモシカでは下顎枝は下顎低と垂直(直角)になる(図3)が、シカでは100度以上の広がりになる(図4)。
図3.カモシカの下顎骨 右外側面から
図4. シカの下顎骨 右外側面から
今日は、朝から陽が射し、気持ちが良い。明日は歯医者なので今日は山に行くつもりだった。しかし、今朝も起き掛けに眩暈で、どうもダメだ。車を運転していく自信が無いので止めた。降圧剤も少なくなっているので、明日は歯医者から戻ったら内科に行って診てもらおう。
カモシカとシカの下顎骨の違いを終えたので、午後からカメラを持って散歩だ!
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