昨年の暮れに知人のK.Nagamineさんからピグミーオポサムの死体が宅急便で、送られてきた。
頭部は、パソコンの横に置いていたので3週間くらいで骨にすることができた(1月18日アップ)。しかし、他の部分は物置に置いておいたので、冬の寒さで腐敗がすすまず、温かくなって急速に腐敗がすすみ、ようやく骨を取り出すことができた。
このところ、最後に骨を取り出す時には、水洗いした後、入歯洗浄剤を入れて1時間くらい置いてから再度、骨を洗ってから取り出す。
このようにすると、腐敗臭が消え、イヤな臭いを嗅ぐ必要がなくなる。
さて、下が取り出し、乾かした骨である。
A:左右の肩甲骨・上腕骨・橈骨・尺骨・手根骨・指骨
B:寛骨・大腿骨・脛骨・腓骨・足根骨・指骨
C:頸椎(上から環椎・軸堆・第三頸椎~第七頸椎)
D・D':胸椎と腰椎の一部 E:肋骨 F:腰椎・仙骨・尾堆
上腕骨の遠位の内側に顆上孔がある(実は、ぼくは有袋類のオポサムは木登りをするので、リスやテンのような後獣類の木に登る動物たちがもつ顆上孔の有無を知りたかった。)ということは、コアラも顆上孔が有ると云うことだ。
このピグミーオポサムの骨で、なによりも興味深い骨はBの左右の恥骨についている骨である(矢印をして?マークで示している)。タヌキやリスのような後獣類ではない骨だ!
この骨のついている部位と形から、この骨は有袋類の育児嚢を支える骨であると考えられる。
ネット検索したら、前(or上)恥骨epipubic boneと云い、有袋類に特有なのでmarsupial bonesとも云うようだ。
図1.ピグミーオポッサムの骨
上腕骨の内側に顆上孔supuracondylar foramenがあり、恥骨に前(or上)恥骨epipubic boneがつく。
しかし、いよいよ何故木に登る動物の上腕骨には顆上孔があるのか?また、登らないのに顆上孔がある動物もいるのはどうしてか?
前足の爪を使って木を登る動物にはあるが、ニホンザルのように爪を使わないで木に登る動物には無い。
前足の爪を使って木を登る動物にはあるが、ニホンザルのように爪を使わないで木に登る動物には無い。
顆上孔に通る神経は?
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