丹沢山塊にはシカCervus nipponとカモシカCapricornis crispusが同所に生息し、山を歩いているとしばしま彼らに遭遇する。シカは集団生活をしているので警戒音を出すのですぐ判るが、カモシカ単独生活者なので警戒音を出さないが、出合っても逃げずにじっとこちらの方を見ている。彼らの糞も山に入れば見かける。また、彼らの白骨化した骨も見かけることが多い。頭骨があれば、シカかカモシカは即断できる。しかし、前足や後足の骨が落ちていてもシカかカモシカか判断するのは難しい。足首の調子が悪いので山に行けないので、このところ頭骨以外の骨を眺める時間が多くなった。
今回は、大腿骨だけで、シカかカモシカを見分けることができるポイントを説明する。黄色の線で囲ったのは寛骨の寛骨臼と関節する大腿骨頭である。シカの大腿骨頭が半長円球状なのに対し、カモシカのそれは半球状だ(Fig.1)。
Fig.1 前からみたシカの右大腿骨とカモシカの左大腿骨
左側2つ、シカ 右側2つカモシカ
Fig.2真後ろからみたシカの右大腿骨とカモシカの左大腿骨
左側2つ、シカ 右側2つ、カモシカ
シカの大腿骨かカモシカのものかは、大腿骨頭の形状か顆上窩の有無を確認すると判断できる。しかし、今のところ大腿骨頭の違いや顆上窩の有無などが何故生まれたののか解らない。彼らの生態とどのように関係しているのか、また、同じような大腿骨頭を持っている動物を調べ、生活場所と行動などをもっと知らなければ推測もできない。
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