8月21日に「上腕骨の比較」ということで
A:マングース B:ハクビシン C:ネコ D:タヌキ E:ノウサギ F:ニホンザル
の左の上腕骨をアップした。
そこで、マングース、ハクビシン、ネコに紐を通した孔があった。
この孔の英名はsupracondylar foramenという事が判った。
Fig.1 左の上腕骨 後ろから
Fig.2. 左の上腕骨 前から
ぼくの手持ちの骨では、上記のマングース、ハクビシン、ネコの他にアメリカモモンガやニホンリスの上腕骨にもこの孔(foramen)があった。
Fig.3. マングースとアメリカモモンガの前から見た左右の上腕骨とsupracondylar foramen
アメリカモモンガは1992年10月に動物植物学院の学生から死体を譲りうけた。
アメリカモモンガはキタモモンガとミナミモモンガの同属の2種がいることが後で分った。
Fig.3. ホンドリスの前からみた上腕骨
ホンドリスは1974年9月に鈴木庸夫さんが奥志賀林道で拾った轢死体を譲りうけた。
Fig.4. アメリカモモンガの前からみた上腕骨
台風の接近等で自宅に居ることが多かったので、ネットサーフインをして
supracondylara foramenを調べた。
ネコやトラなどのネコ科の上腕骨にはこの孔があることが判ったが、その機能・役目が判らない。
この孔にどんな血管や神経が通るのか不明だ。
アメリカのWikipediaによると、supracondylar prosessがヒトの上腕骨の肘の部分にあり、X線写真で見られる痕跡的な骨であり、ネコや登攀哺乳類や下等霊長類(曲鼻猿のことだろうか?)に見られるsupracondylar foramenの残存物だとしている。
また、Radiopaedia.orgによると、このsupracondylar processは人口の0.1~0.0001%の人にあるようだhttp://radiopaedia.org/articles/supracondylar-spur。
さらに調べていくと、インド人の解剖学者たちのsupracondylar processの形態学的研究では、supuracondylar processは木登りできる動物たちや、多くの爬虫類、殆んどの有袋類、ネコ、キツネザルや中米のサルたにある発生学上の痕跡物であると述べている。
この研究では240個のヒトの乾燥上腕骨を調べ、その内の1個(0.41%)だけにこのsupracondylar processをもったものが見つかったようだ。
http://www.jcdr.net/article_fulltext.asp?id=3915
supracondylar foramenについて分かったこと!
登攀する動物、ネコ上科(ネコ科、マングース科、ジャコウネコ科、ハイエナ科?)の動物や中南米の広鼻猿やキツネザルの仲間(曲鼻亜目のサルの全てかな?)、さらには爬虫類もあるようだ。
ぼくとしては、メガネザルはどうなのか知りたい。さらに、登攀する動物(climbing animals)にはどうしてこの孔があるのか?
齧歯目でもリスやモモンガのリス科にはあるが、ラットやマウス、ハタネズミには無い、でもカヤネズミはカヤを登るし、天井裏にいるドブネズミはどうなんだ?
テンやクマはイヌ上科だが、木に登れるから、どうかな?
あー、死骸が欲しい!
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