2016年4月11日月曜日

テンの糞中の毛玉とスゲ   Fur ball (and/or hard mass of fur) and carex in the scats of marten.

下のテン糞は9日にアップしたリスの臼歯が含まれていたものだ。
この糞にはリスの毛と思われるものが多く含まれていた。
その中で、2個の毛の塊があった。
2つの毛の塊も石のように固く、とても毛だけで出来ているとは思われないような固さだ。
ピンセットで崩そうとしても固くてなかなか崩すことができない。
まるで、石か骨を芯にして毛がしっかり巻き付いたような感じだ。
でも、丁寧に崩していくと毛だけでできたものであり、芯になるようなものは見当たらない。
このような糞の中の固い毛の塊(毛玉)は、このテン糞ばかりでなく、タヌキの糞でも、哺乳類を食べたと思われる糞の中には多数の毛の他に直径5ミリ以上の毛玉が見つかることが多い。
たいていぼくは、この毛玉の中に動物を同定できる歯がないか毛玉を崩すのだが、必ず毛だけでできた塊なのである。

この毛の塊は、テン糞ばかりでなくタヌキ糞やアナグマ糞にも見られる。
ネットで、「糞 毛玉」で検索すると飼いウサギ、飼いネコ、飼いイヌに見られるようだ。
ウサギやネコはセルフグルーミングで自分の身体を舐めた時の自分の毛が毛玉となって排出されるようだ。
野生動物のテンやタヌキは自毛ではなく食物となった哺乳動物の毛である。
どのような理由によって石のように固い毛玉が作られるのだろうか?それが知りたい!
ウサギ、ネコ、イヌでは毛玉症という症状まであるようだ。
それを防ぐために猫草(イネ科植物)が売られているようだ。
イネ科植物を食べたネコは毛玉を糞として排出する。

この糞中に毛玉と一緒にスゲ類の葉が混じっていたのは、毛玉を糞として排泄するためだったのだ!このことは、野生動物は整腸作用としてのスゲ類を利用といえる。

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