2016年3月10日木曜日

キハダの樹皮を齧ったのは誰か?   Who did debark follen branches of Amur corktree?

 8日に土山峠から宮ケ瀬を歩いた時の続きです。

土山峠から湖岸道路、宮ケ瀬尾根、堤川林道ではカモシカの糞や樹皮を齧った食痕が多くの場所にあった。宮ケ瀬尾根から堤川林道の終点に下りてきたら、時々見かけるカモシカ撮りの人が椅子に座って三脚に望遠レンズをセットして辺室山の斜面を見ていた。
今回は、いくつかあった樹皮食い痕の一つをアップしたい。

沢に入って間もなくだった。キハダ独特の強い臭気が辺りに淀んでいた。
始めは「ン?何の臭いだ?」っと思った。
が、すぐ樹皮が剥かれたキハダの黄色の枝が目に飛び込んできた。
それにしても、すごい刺激臭だ!
これは、誰が樹皮を齧ったのだろう?誰だとおもいますか?
倒木の樹皮を齧って食べる動物は、ハタネズミの仲間、ノウサギ、シカ、カモシカが思いつく。
下の10円玉の左側に枝に対して横に並んでいる歯型を見てください。
歯型の痕の長さはコインの直径くらいあります。この歯型の長さは一噛みでついた痕です。10円玉の直径くらいの長さの一噛みができる動物はネズミやウサギたちではありません。
大きな口を持った動物であることが分かります。哺乳類が物を齧る時は、上顎で抑えて下顎を上顎にスライドすることになります。これは下顎の切歯をスライドさせた痕だとわかります。
どれも10円玉の数字10の0の横幅と同じ位ですね。
もう、お分かりですね。
そう、これは、、、
カモシカの下顎の第一切歯の幅です。もし、このキハダがシカに食べられていたらなら歯型の幅は10円玉の数字10の横幅と同じかさらに広くなります。つまり、シカが食べたら歯型の幅が倍ちかくになります。
でも、ここはこういう横に齧った痕がついているが、枝の縦方向に樹皮を引き裂いたような痕も多くあります。カモシカは先ず、上の10円玉が写っている写真では、左から下顎の切歯を当てて枝の縦方向に齧って樹皮を噛んだままぐぃーっと樹皮を右の方向に引き剥がして食べたのだと思います。
10円玉の横(写真では縦)に残っている歯型は、後で残った形成層の部分をコソゲ取ったものだと思います。どうでしょうか?

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